庭の紫陽花が見ごろになった。
花言葉は知らないが、たくさん咲いていてもこの花はなんとなく寂しげに見える。
先日、花屋で鉢植えの紫陽花が目に留まって、それを買って友達の家に
娘さんの一周忌のお参りに行こうとしたが
この花は寂しさをかき立てるのでは?という気がふとして
ピンクの可愛いランの花と、換えて(替えて?)もらった。
長崎ではこの花を「オタクサ」と呼ぶと聞いたことがある。
長崎の出島にオランダ商館の医師として滞在していたシーボルトは
長崎の遊女に恋をし結婚し「稲」という子どもまでなしたが
スパイ容疑がかかり妻子を残したまま国外追放。
シーボルトは離れ離れになった妻を慕い紫陽花の花に
妻の本名「お滝」→「お滝さん」→「おたくさ」
自分が妻を呼んでいた言い方「オタクサ」と名付けたとの事。
一つ覚えで矢車草を見れば
「函館の青柳町こそかなしけれ 友の恋歌 矢ぐるまの花」
を思い出し
紫陽花を見れば「おたくさ」にまつわる恋物語を思い出す。