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山梨に住むユタカのブログ。地元ヴァンフォーレを応援してこのブログもなんと19年目を迎えました。ACL効果でJ1昇格だ!

小柳選手古巣への無回転弾も9試合ぶり黒星【ツエーゲン金沢戦】

2020-10-06 | Weblog
10月4日にアウェーで行われた2020年明治安田生命J2リーグ第24節ツエーゲン金沢戦ですが、試合結果は1対2でヴァンフォーレは敗れてしまいました。ヴァンフォーレの得点は後半に挙げた小柳選手のゴールでした。


☆先発変更は9人&須貝選手2戦連続スタメン
前節の東京ヴェルディ戦から中3日。ヴァンフォーレは岡西選手の先発復帰などメンバーをガラリと9人を入れ替えて大胆なターンオーバーを導入。右ウイングバックには明治大学からの特別指定選手としてチームの活動に参加している須貝選手が第22節新潟戦以来今シーズン2度目の出場。手薄となっているチームのポジションを若い力で補うことができるか注目されていました。一方の金沢は前節からCB1人のみの交代と完全に継続路線。フレッシュさと熟成度の高さの相対する戦いも今回見ものでしたね。

☆序盤から主導権を握る
新井選手を中心とする守備統率によりDFラインを高めに設定し、各ポジションの陣形をコンパクトに保ちながら激しく相手に連動してプレッシャーをかけていくディフェンススタイルに挑戦しているヴァンフォーレ。序盤の時間帯はそれが効果的に発揮されて相手の自由を奪い、ボールを保持する機会が多くなり試合の主導権を握っていきます。ポゼッションは新井選手や小柳選手&今津選手らが後方で丁寧にパスを回してビルドアップし、中盤のエリアを経て前線の選手がシュートまで持っていくものの、その前のラストパスが少しずれたりしてジャストタイミングでボールを渡せません。ボールを保持して攻め上がりフィニッシュまで結びつくものの、ラストの精度が悪くて得点できず。それが前半シュート10本打ったにも関わらず無得点だった要因となってました。対する金沢は相手にペースを握られてシュート数が1本のみと思うような試合運びがほとんどできなかった前半でしたが、その少ないチャンスを確実にモノにしていきます。

☆攻め上がった隙を突かれる
前半37分、ヴァンフォーレは太田選手が長い距離をドリブルで運び相手ゴールエリアに侵入。左サイドにいた中山選手にパスを送りますがそのボールが反れて相手にカットされると、金沢はそこからカウンター攻撃を発動。ヴァンフォーレの両ボランチがクロスボールに合わせようとゴール前に上がっていたそのスペースを使って攻め上がると、最後はスルーパスに反応した島津選手がGK岡西選手をかわしてゴール。金沢に先制点を奪われてしまいます。もちろん失点したことは残念でしたが、得点を取ろうと複数人が連動して攻撃に参加し起こったことだったので、個人的にはチャレンジした結果の失点として評価しても良いと思います。連動した攻撃を仕掛けるにはリスクが付き物で、やはり上がった後の裏のスペースが弱点と言えます。そこを金沢はうまく見極めてカウンター攻撃を仕掛けてきたなという印象でした。切れ込んできた加藤選手に前に出て対応したのは今津選手でしたが、その時点でなんとかファールしてでも止めたかったですね。

☆小柳選手無回転ミドル弾
前半を1点のビハインドで折り返したヴァンフォーレ。後半スタートから積極的な姿勢をみせると後半5分、高めに設定していたDFラインにいた小柳選手が相手選手のマークのいない隙を突いて遠目から思い切ってミドルシュートを放ちます。始めはGKのキャッチミスによる得点と思われたのですが、よく映像を見ると小柳選手の放ったジャストインパクトのシュートはボールが無回転で飛んでおり、構えるGKの手前でゆらりと揺れるブレ球となっていました。その対応を誤ったGKの手を弾きながらゴールした素晴らしい得点でしたね。まさにシュートを打たないと何が起きるか分からないという象徴のようなゴールで、打とうと決意した小柳選手のチャレンジ精神を褒めたいですね。

☆後半15分に金沢は大幅入れ替え
後半早々に同点に追いつかれた金沢。前半をシュート1本に終わった攻撃陣の見直しを進め、メンバーを大幅に入れ替える決断をします。後半15分に金子選手&山根選手&ルカオ選手の3人を同時投入し前のポジションの活性化を企てると、その柳下監督の積極采配が的中。圧倒的にボールを支配されていた状況が改善し、シュートに繋げられる回数も飛躍的に多くなります。シュートを打つ機会も増えた金沢は後半29分に決定機を迎えることになります。

☆ルカオ選手を止められず
スローインのボールを山根選手がトラップ。ヴァンフォーレの選手たちがそこにチェックに行ったところの裏を突かれてサイドを突破したルカオ選手にボールが渡ります。ルカオ選手は前方のスペースにドリブルで入り込み、追いかける小柳選手を手でブロックしながら右足のトーキックでGK岡西の股の間を抜いていく技ありシュートを決めます。このシーンではルカオ選手をマークしていた小柳選手がスローインのボールをルカオ選手に当てると予測していて、ルカオ選手が競り合わずにスルーしたその動きを見逃したことが第一の誤りでした。スルーしてトップスピードでスペースに走るルカオ選手の対応が遅れ必死に追いかけますが、チームが大幅な選手入れ替えを図るなかで唯一中3日間隔で3試合をこなした小柳選手は終盤の時間帯でついていく粘りや体のキレが残っていませんでしたね。途中出場でリフレッシュしていたルカオ選手と試合に出続けていた小柳選手のミスマッチが大事な局面で出てしまいました。ルカオ選手のドリブルとシュートは素晴らしかったのですが、ヴァンフォーレも少し修正していたら防げた失点だったと思います。

☆メンデス選手パワープレー要員でデビュー
後半29分に逆転ゴールを許したヴァンフォーレは、途中起用した松田選手と泉澤選手をさらに活かそうと大胆な手を打ちます。それは ‘メンデス選手のFW起用’ 。先発でポストプレーができるラファエル選手を使っていたのですが、彼は後半24分に松田選手と交代しピッチから退いていたために前線で競り合える存在が不在でした。そこで白羽の矢が立ったのが今シーズン途中加入してきたブラジル人のメンデス選手。彼は190cm・83kgと大柄な体格を活かしたフィジカルの強さを武器にしています。しかし本職のポジションはCBなので、抜け出すスピードや技術&シュート精度などは期待できないため、最前線で競り合うことを特化してパワープレーのターゲット役として急遽出場。かつて在籍していた古巣へ自身の存在感をアピールすべく体を張ってポストプレーを頑張っていましたが、やはりシュートまで結びつけるような効果的な攻撃の起点とはなれず。この試合でヴァンフォーレデビューのメンデス選手をFW起用する荒療治も得点に繋げられずにそのまま試合終了。1対2で敗れ、今まで続けてきた8試合負けなしの記録はストップ。逆に6試合勝ちなしという結果の方が目立つ敗戦となりました。

☆敗因は?
個人的に考えるこの試合の敗因は、ボールを持ち過ぎたことが挙げられます。これまでコンパクトな陣形で強めのプレッシャーをかけて前目でボール奪取に挑戦し、そこからのショートカウンターで一気にゴールに襲いかかる攻撃で決定機を迎えていた守備がベースとなっている受動的なやり方とは違い、今回は試合の主導権を握りこちら側が率先してパスを回してポゼッションしながら相手の守備網を工夫し切り崩していく能動的なやり方だったので、戦い方が慣れていない印象を受けました。また良い体勢でシュートを打つためにはラストパスの精度が重要なのですが、相手からの厳しいプレッシャーのなかでヴァンフォーレの選手たちはその最後の崩しに繋がる創意工夫が物足りませんでしたね。それとパワープレー要員としてメンデス選手を使わざるを得なかったのも誤算の一つ。金沢は終盤の時間帯に1点リードしてその点差を維持するために守りに入るのは目に見えていたので、押し込んでゴール前で違いを出せる存在が必要でした。ハーフナー・マイク選手は屈強な体格を駆使してこれまでゴールを決めてきた得点力のあるセンターフォワード。今シーズンはなかなか結果を残せていませんが、彼の長身という特長を活かせる場面がピンポイントで生まれたらリーグ屈指の迫力が出せると思います。なので今回ベンチに彼がいなかったのは非常に痛かったですね。


…この敗戦によりヴァンフォーレの今シーズンの成績は、8勝12分け4敗の勝ち点36で順位は前回の5位から2つ下げて7位となっています。今シーズンは上位2チームだけに与えられるJ1昇格の権利ですが、2位福岡との勝ち点差が ‘10’ とさらに広がってしまいました。ヴァンフォーレが本気でJ1を目指すためには白星の積み重ねが必要です。ここでズルズル下がることなくしっかりと踏み留まり、チーム状態を右肩上がりにしてくれるゴールを量産する救世主の登場など、今後の快進撃に繋がるような良いきっかけを早く試合で掴みたいですね。



【公式】ハイライト:ツエーゲン金沢vsヴァンフォーレ甲府 明治安田生命J2リーグ 第24節 2020/10/4





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