悪妻愚母&鬼嫁

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新春スペシャルドラマ 白虎隊 

2007-01-08 13:29:16 | ドラマ視聴率&期待度、満足度
 新春スペシャルドラマ 白虎隊  

 10月から2ヶ月の撮影の様子は漏れ伝わっていた。やっとオンエア。山Pが出ていなかったら見たかどうか。大体の内容は分かっているし、涙、涙になるのはわかっていたから。時代に翻弄された会津藩、その家族達の悲劇。

 歴史はいつも勝者の側から描かれる。つまり薩長側から。このドラマは極端に薩長が醜く描かれているのが気になるが、会津側から見たら本当に悲惨な歴史だ。中でも白虎隊の悲劇は有名。そもそも16、17歳の幼い少年達から編成されている白虎隊まで出陣しなければいけなかったこと事態が悲惨。さらに飯盛山での悲劇。でも、少年達が皆自決したと私達は思っていたがそうではなかった。データ的には19/343。

 隊とはぐれ、山中で飼い犬に出会い、その温もりから生きることを決意した酒井峰冶。彼が助かったのは顔見知りの農民に出会ったこと、山を精通していたことなどが挙げられる。(彼の死後仏壇から発見されたという日記「実歴談」に記されているらしい) そして、彼を演じるのが我らが山下智久

 峰冶の母しげ(薬師丸ひろ子)と、幼馴染儀三郎の母しん子(若村真由美)は対照的だ。戦で死ぬことを宿命付けられた息子達。未練を残さず立派に働き死ぬことを願うしげは、祖母もんが心配するほど、敢えて息子に冷たく厳しく接する。一方しん子は素直に愛情を表現、立派に働き立派に生きて帰ることを息子に願う。しかし、本音はどの母親も一つ。

 峰冶に背負われ紅葉狩りに行ったしげは息子の髪に落ちてきた紅葉を息子と思い大事に胸にしまう。出陣した後は、限りある時だったからこそ、もっと優しく接してやればよかったのでないかと思い悩むのだ。そして、母の期待に答えられず、手柄も立てずに生きて帰ったことを恥じる峰冶を、あったかいと言って静かに抱きしめるのだから。ずっと泣いていたけれど、号泣です。

 出陣前の藩校日新館での日々。女子と言葉を交わすことも禁じられている中での淡い恋、幼さが笑いを誘うと同時に、そのあどけなさが、一層痛々しい。藩のために殿のために、更には家族のために命を惜しまず戦うことを、ためらいもなく素直に受け入れている少年達の純粋さと直向きさにうたれる。ある意味教育というものの怖さも感じるのだけれども。

 自殺やいじめのはびこる現代の子供達に是非見てもらいたかった。命の大切さを知る意味で。

 そして、山P。母を慕う優しい少年の役はぴったりだし、ビジュアル的にも最高。演技も一生懸命。でも、自分のことを棚にあげて言わせてもらえば、やっぱり闊舌が、、。時代劇となるとなおさら気になるのよ。それも含めてすべて山下智久なんだけれどね。可愛かったし、格好よかったです(笑)。また、篠田儀三郎、雄介役の田中聖くんがよかった。彼は器用だね。関係ないけれど、峰冶と新太郎と違い、雄介は儀三郎の直系ではないよね。記念館の儀三郎の絵と雄介は、ものすごく似ていたけれど(笑)

 白虎隊を描くということは、母子愛を描くことでもあった。常に母親目線で、たっぷり泣かせて貰いました。