浅田次郎「蒼穹の昴」全4巻を一気に読んだ。世界史に出てきたうろ覚えの人物達、西太后、光緒帝、李鴻章、永禄、袁世凱。清という国が歴史から転げ落ちていく時代を主人公の李春雲、梁文秀は生きていく。この二人は作者の創作? でも、李春雲の上司、宦官の李蓮英は実在し、実際、西太后の寵臣だった。梁文秀は変法派の梁啓超と重複する部分が多い? モデルになっているのかも。
一巻で梁文秀が科挙に合格して行く様は話しに吸い込まれていくが、途中ちょっと気持ち悪い部分あり。ここを我慢できたら、一気に読破。その後は、この小説の狂言回し、白太太、新聞記者トーマス・バートンに心置きなく身をまかせる。面白かった!
ただ、作者の西太后像にずっと違和感を感じながら読んでいた。三大悪女と言われる彼女は仏様のように優しく、仕方なしに、歴史の前面に押し出され、心ならずも権力を得たと言うのが作者の解釈。でも、最期に夫も、息子も自分が殺したと告白するにいたり、やっと、私の胸の遣えがおりた。
浅田次郎の人間というどう仕様もない存在に対するやさしさ、情を随所に感じることができる、浅田マジック。「プリズンホテル」で、彼のファンになり、この本でも裏切られることはなかった。
書いている今、主人出張より帰宅。16年ぶりの台湾は綺麗に変っていたそうだ。話を聞いてあげなきゃなので、この辺で。
一巻で梁文秀が科挙に合格して行く様は話しに吸い込まれていくが、途中ちょっと気持ち悪い部分あり。ここを我慢できたら、一気に読破。その後は、この小説の狂言回し、白太太、新聞記者トーマス・バートンに心置きなく身をまかせる。面白かった!
ただ、作者の西太后像にずっと違和感を感じながら読んでいた。三大悪女と言われる彼女は仏様のように優しく、仕方なしに、歴史の前面に押し出され、心ならずも権力を得たと言うのが作者の解釈。でも、最期に夫も、息子も自分が殺したと告白するにいたり、やっと、私の胸の遣えがおりた。
浅田次郎の人間というどう仕様もない存在に対するやさしさ、情を随所に感じることができる、浅田マジック。「プリズンホテル」で、彼のファンになり、この本でも裏切られることはなかった。
書いている今、主人出張より帰宅。16年ぶりの台湾は綺麗に変っていたそうだ。話を聞いてあげなきゃなので、この辺で。