裏ユキヒロック

ロックとバイクとラーメンが大好きだ。

その日の天使

2009年05月28日 | ひとりごと・日記
NHK総合でやってる、火曜日の夜10時50分~11時の
たった10分間の番組「あの人に会いたい」

・・・何故だか、いつもタイミング良く見ることができる。

偉大なる昭和の大物の生前のインタビューなどを繋ぎ合わせた
いわゆるアーカイブ番組だが、いかに「昭和」って、
「個性の強い人物がいたのだなぁ~」と改めて吃驚するし、

「え~?36歳?」

あの頃、すんごく年上だと思っていた人物が、
今の自分より若い時のインタビューで、物怖じせず、
しっかりした態度で語ってる姿など
見ると、今の自分の幼稚さに恥ずかしくなる思いだ。

・・・で、先回の放送は大好きな「中島らも」さんだった。

エッセイや小説は結構読んでるつもりだったが、
あるエッセイで書いてた「その日の天使」の話は知らなかった。


「その日の天使」の要約↓
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ある日らもさんが
何もかもが嫌になって「今日こそは死のう」と思っていたら、
外で「石焼きい~~もいしやきいもお~」という間の抜けた声が
聞こえてきた。

それをぼんやり聞いていたら馬鹿馬鹿しくなって死ぬのをやめた。

嫌な事や辛い事の多い毎日の中で1日に1度は天使が現れる。

それはすれ違ったおじさんだったり、
ラーメン屋のおばちゃんだったりするかもしれない。

その人たちのなにげない一言や仕草にほっとさせられたり
くすっと笑わされることがある。
それが自分にとっての天使。

石焼いもやのおじさんは
「その日の天使」だったんだと思ったという。

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「いとうせいこう」とのインタビューで、この話をしていたのですが、
(しかも・・YOUの後番組・・・
土曜倶楽部・・・あった、あった♪みてた、みてた♪)

「1日1日には、必ず1人天使がおんねん
それに・・・気づくか、気づかへんだけや・・・」

(カ、カ・・・カッケー!惚れてまうやろ~!)

天才(と呼ばれ続けた)が故に、何度も死のうと思ったけど、
死ななかった(死ねなかったかな?)・・・
晩年(っても若すぎるんだけど)薬や酒でボロボロに壊れてく姿を
なんも隠すことなく、むしろ、それを愉しむようにして、
時に飄々と、そしてどこか情熱的に「生き様」をさらけ続けた
「らも」さんの言葉だからこそ、重みがあり、感動に値する
ひとつの境地だと思う。

誰しも子供の頃に一度は考えると思うのですが、
「俺って・・・なんの為に生きてるのか?」的な疑問。

そのひとつの答えのようなものを教えてもらった気がします。

「生きてることに、なんの為?とか、明確な意味などなくって、
そもそも、生きてると思っていること自体が勘違いで、
生かされてるのではないか?」

「生かされてる」

そう、「その日の天使」たちの存在を感じることによって、
「生かされてる」ってことに気づくこと・・・
それは凄く勇気付けられることだし、その考え方をしてると
生きてくことが「楽」だよね。

何かあるわけでないけど、とりあえず、その日、その日・・・・
希望を持って生活することができると言うか・・・。

多分それは、他者への「感謝」とか「思いやり」の気持ちとかに
通じてくるんだと思う。

「人はけっして1人では生きてけない・・・」

まさに、そういうことではないだろうか?

そして大事なことは、(逆に言えば・・・)
「あなたも、わたしも・・・誰かのその日の天使になれる!」ってこと。

別に大袈裟なことをする必要はなく、
明るく笑顔で挨拶ひとつするだけでも、
私達は誰かの「その日の天使になれる」のだ。

「それって素敵なことだと思いませんか?」



・・・ちなみに、せっかく「深いい話」をした後に恐縮ですが、
以前から、似てる、似てるとは思ってましたが、
正直、一番驚いたのは「中島らも」さんが、ヒトシ松本と
ソックリなことだったりする・・・。

すみません、もうここまでくると、
NHKさんにアーカイブされる人物には到底なれそうにありません。

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