裏ユキヒロック

ロックとバイクとラーメンが大好きだ。

駆込み女と駆出し男

2017年02月21日 | 映画・TV
久しぶりに、なかなか見応えのある日本映画を観たような気がします。



もし主役が大泉洋さんでなかったら、もっと暗くつまらないものになっていたような気がしますが、
「・・・(水曜)どうでしょう?」(笑)

若干長めの2時間半弱が苦痛でないのは、大泉さんの「笑ってもいいんだよ!」という顔芸?オモロ空気感芸?で、
かなり助かってると思います。普通に真面目に、いやむしろ頑張ってんのに、頑張れば頑張るほど何故か面白い感じって、
出せないよね・・昭和の喜劇の役者さん達って、そこにいるだけで面白いって存在感・・・
今持ってるのは、大泉さんだけかも?

井上ひさしさんの原作というか、原案が「東慶寺花だより」という小説だそうですが、
もし映画のタイトルが「東慶寺花だより」だったらもっと地味で売れなかったかもしれないし、
「駆込み女と駆出し男」というタイトルも大泉洋さんあっての
「なるほど、そのタイトルでも悪くないね」だったような気がします。
・・・聞いた当初は「鮫肌男と桃尻女」を思い出しましたけどね。

ただ、ちょっと台詞も話も詰め込み過ぎてて、最後の話の回収が雑ですね。
「え?その話・・・それで終わり?」な部分が多かった。
破綻とかではないけど、そういう部分が実に惜しい。
逆にそこが上手く出来ててたらもっと傑作だったと思います。

いろいろとクセのある原田眞人監督の初時代劇にして、とても良い作品とは思うのですが、
批評家と言う経験が仇になって「お節介的サービス精神」みたいなのが、最後は邪魔してしまったのかも?