goo blog サービス終了のお知らせ 

como siempre 遊人庵的日常

見たもの聞いたもの、日常の道楽などなどについて、思いつくままつらつら書いていくblogです。

「翔ぶが如く」を見る!ファイナル

2009-11-12 20:44:01 | 往年の名作を見る夕べ
 さて、いよいよ「翔ぶが如く」、最終回になります。最終回のレビューは、なんだかこんなに長くなってしまったんですけど(汗)、驚くなかれ、これで「75分拡大版」とかじゃないんですよ。キッチリすっきり45分。45分にこれだけ盛り込んで、登場人物たちのそれぞれの人生に納得いく落とし前をつけ、物語をキリリと完結させ、過去の追憶と未来の展望に思いをいたす余韻を添えて、45分! す、凄いっ。これ見ちゃうと、今年や去年の大河の最終回って、ホント無駄だらけだとよくわかります(今年のはまだ最終回迎えてないけど…笑)。

 小説「翔ぶが如く」のラストはこのように締められています。
「西郷らの死体の上に大久保が折り重なるようにして斃れたあと、川路もまた後を追うように死に、薩摩における数百年のなにごとかが終息した」
 幕末以来の三十年くらいじゃなくて「数百年」というところがミソで、ほんとうにこの戦いをもって、薩摩武士というものが絶滅し、日本におけるプリミティブな侍の原型が完全に消え去り、そういうことで新たな時代がやってきた。そして、その時代は、輝かしく発展していくもの…とはいえなかったんじゃないかという含みをもたせるところに、長大な原作のミソがあるように思えます。
 ドラマ版では、そういう、若干アイロニカルな司馬流近代史観を反映するってことはなくて、最後にでてきた赤ちゃんを希望の種として、わりとフラットな未来への夢を託すところで終わっているわけです。これは好みが別れるところで、個人的な好みを言わせてもらうと、ちょっと甘さに落ちた感じで、それまでのドラマの濃さにそぐわない感じがするんですけど…。
 でも、まあ、最終回です。そんなに固く考えなくても、これまで生きてきた男たちの熱い死に様を堪能するだけで、おなか一杯、涙腺決壊! これは大河史上に残る名最終回というべき、第2部の19話、トータルでの48話を見てまいりましょう。

最終回「明日への飛翔」
 
 明治10年9月19日、鹿児島に、西郷隆盛(西田敏行)と300人の仲間の、最期の朝がやってきます。山県有朋の下知で一斉攻撃がはじまり、城山の洞窟を出た西郷と部下たちは、汚くなった軍服の残骸を脱ぎ捨てて、いと(田中裕子)が差し入れた、あたらしい薩摩縞の着物に着替えていました。
 そして一行は、ほとんど無防備に、政府軍にむかって突撃していくわけです。もう完全に死ぬ気なのですが、西郷は、「まだまだ」といいながら走り続け、政府軍の前線から丸見えのスペースまで進みます。果たして、被弾し、歩き続けられなくなった西郷は、かねて最期の介錯を命じていた別府晋介(黒田隆哉)に、
「晋ドン、もう、ここいらでよか」
 と声をかけ、ゆうゆうと胡座をかくんですね。西郷の最期を見守る仲間達にも、涙はなく、なにか巨大な達成を見届けるように、敬虔な表情でいます。
 そして西郷があおいだ蒼天に浮かんだのは、大久保(鹿賀丈史)と自分の若き日の姿。鹿児島の海岸を大笑いしながら疾走していた日の残像だったんです(涙涙…)。深く目を閉じた西郷の首は、別府晋介の介錯で胴体から離れていきます。
 巨星は落ち、残された薩摩男たちは、それぞれ自分の死地を目指します。ここからは…凄いですよ。おそらく大河ドラマ史上、もっとも詩的なバイオレンスシーンなんじゃないでしょうか。
 弾雨のなかを、「ああ、天なり…」とつぶやきながら、放心したように歩く村田新八(益岡徹)。アコーディオンは火中にくべましたが、幻のアコーディオンが鳴り響きます。桐野利秋(杉本哲太)は塹壕の上に仁王立ちして銃を撃ちまくる。すみません言わせてください、もう、痺れる!!格好良すぎるっ!! 人斬り半次郎が刀を捨て、まるで西部劇のガンマンのように、ストイックな顔で銃を乱射する、これが、この無骨な男のたどり着いた人生の結論だったのでしょうか。この上なく美しい澄んだ顔で銃を乱射する半次郎に、幻のアコーディオンの音色が被る。そしてついに半次郎も、額を銃弾に打ち抜かれ、大の字に斃れて死んでいきます。半次郎に死に遅れまいと、別府晋介と辺見十郎太(川上泳)は互いに刺し違えて…そして全てを見届けた村田新八が、刀を逆手に腹かっ切って…男たちは、こうして全員死んで行きます。
 鶴丸城の島津久光(高橋英樹)は放心して天をあおぎ、呟きます。「こいで、薩摩ん武士が全部死んでしもうた…」。みんな島津の家臣だった…と、ガックリ膝を負って涙をこらえる久光の、なんともいえない老いと衰えと、さいごにのこった殿様の誇り。はじめて久光がノーブルにみえたこのシーン。妾腹コンプレックスの久光が、殿様として最高の境地にたどり着いたんですね。いやすばらしいです。やはり高橋さんは斉彬じゃなく久光の人だったのだ
 賊魁西郷隆盛が鹿児島で討ち取られたという電信は、太政官の会議に持ち込まれます。大久保は衝撃をこらえて、淡々と連絡所を参議一同に回覧し、「これで九州の叛乱は鎮圧されました」と宣言するのですが、会議室を出た瞬間、わなわなと震え、滂沱の涙が溢れ出すんですね。ううっ(涙)。
 西郷の死を聞いた従道(緒形直人)は、取り乱し、官職も辞して鹿児島に帰ると荒れ狂いますが、大久保に、それでも不世出の英雄西郷隆盛の弟か!と叱咤され、「武士が終わった世の中を力をあわせて作っていかんにゃ、追い腹切っても詫び切れん」といわれてなんとか思いとどまります。実際、従道が辞職とかしたら、政府にケチがつき、戦後処理にかなり悪影響が出るところだったんですね。
 乱から数ヶ月、明治11年があけ、年始の席に集まった薩摩人たちは、あのときの処置はよかったと語り合いますが、キツイのは川路(塩野谷正幸)への風当たり。川路が密偵などを放ったり、やりすぎたせいでこんなことになったのでは…と、みんなハッキリ言いませんが思っているわけです。川路も、心労からすごく憔悴しているのですが、兄を失った従道が、親切に「酒でも酌み交わそう」と心を開いてくれて救われます。が、川路はまもなく、心労からの病で亡くなってしまうんですがね(場外での話)。
 大久保は、岩倉具視(小林稔侍)から、九州鎮圧にたいし、勲一等旭日大授章という最高クラスの勲章が授与されると言われます。これはものすごい心外な話で、西郷を鹿児島で討ったことで叙勲されるなんて、そんなのあり得ない、辞退します!と言い切ります。が、「そなたは受けねばならんのだ。生き残った者の、政治に命を賭ける者の宿命と思わんとな」といわれてしまいます。これは従道の辞職の件と同じ。西南戦争における政府の勝利を国民に疑わせないため、叙勲の辞退は許されないのです。どんなに憎まれても、それが宿命なのですから…。
 西郷を討ったことで叙勲されるなんて、しかも受けるなんて本心か、と驚く妻の満寿(賀来千香子)に、大久保は言います。
「たとえ西郷隆盛を殺したとはこんオイじゃち、後世まで言われても構わんち、決心した。吉之助サアとオイのことは、どしこ言葉を尽くしても、とうていオイ達ふたりの他にはわからんじゃろう」
 西郷を失い、鹿児島で気丈に生活を再建していたいと(田中裕子)のところに、ボロボロになった千絵(有森也実)がたどり着きます。千絵は、八郎太(堤真一)の子を妊娠していたんですね。「矢崎サアのためにも、うちん人のためにも、そん子は産んで貰わにゃないもはん」と、いとに力づけられて、千絵は西郷家で出産にそなえることになります。
 その千絵の姉の千草(南條玲子)が住む東京の下町では、西郷が死んで星になったという錦絵が流行。西郷星を拝めば世直しがなるといわれ、千草も星を見ているのですが、そういう都市伝説が流布する世相を憂えた大久保は、客観的な西郷の伝記を書かせることにします。ライターに選ばれたのは、大久保の言論弾圧で1年も投獄されていた海老原穆(草野大悟)です。 
 大久保に呼び出された海老原は、舌鋒鋭く大久保の専制を批判し、わたしが伝記をかくなら西郷をファシズムに対する抵抗者とみなし、遠慮なく政府を攻撃するがそれで良いか!と噛み付きます。大久保は、「明治は30年からだと思っている、最初の10年は出発で、次の10年で新政府を軌道に乗せ、そのあと民権に移行するのだ。その下準備の為に、専制といわれようと何だろうと、私はいまの仕事をやりぬく!」と。
 この大久保の決意に、共感した海老原は、それでは自分の身があまりに危険だ、身辺気をつけなさいと忠告していきます。
 この忠告を、大久保は淡々と受け流してしまうのですが、その運命の日は、果たしてやってくるんですね。あーもうこのあたり、どうなるか知ってるだけに、馬車に乗っちゃだめえ!紀尾井坂に行っちゃだめえ!!と思ってしまうんですが(涙)。
 大久保利通は、出勤途中の紀尾井坂で、斬奸を叫ぶ士族のテロリストによって斬殺されてしまいます。この刺客たちが、大久保を討ったあと遺体にむかってふかぶか一礼し、その足で自首するというのが、なんともいえない古きよき香気を感じたりするのですが…。
 斃れた大久保が最後に見たのは、蒼天にうかぶ、吉之助と自分の若き日の姿。鹿児島の海岸を大笑いで疾走する……って、そう、西郷が最後に見たのと同じものなんですよ。もうタマランですよ。号泣-っ!
 大久保の遺体を収容するのは従道なのですが、この人も、なんでこんな…とおもうほど悲劇にばかり立ち会ってきてますよね。この中から立ち直って名なり功を遂げた西郷従道って、ホント偉い人だったんだなあと思っちゃう。
 こうして大久保も世を去り、満寿もあとを追うように亡くなり、鹿児島では、千絵の子供(女の子)が生まれています。千絵は…ハッキリとは言いませんが、亡くなったような感じ。いとが、鹿児島の海岸で「愛ちゃん」と名づけた赤ちゃんを抱いて、桜島にむかい、「オマンサアの爺っさまは西郷隆盛と大久保利通…」と語りかけるところで、物語は終わるんですね。
 海岸にひとり居るいとの頭上を、カメラがずーっと退いて俯瞰していき、いとの背後に「現在の」鹿児島の市街地が広がっていく。そして両方をくるみこむように、鹿児島湾と、桜島が遠望できるというラスト映像は、とても詩的で印象深いものでした。そうです、こんなふうに現在は過去と地続きなんですよね、ということを、シミジミ噛み締めつつ、平成2年の名作大河ドラマ「翔ぶが如く」、ここに


20 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
ようやく… (むぎ)
2009-11-12 21:40:44
庵主様、お久しぶりです(^^)「翔ぶが如く」レビューお疲れ様でした!

レビューを読んでいると、TUT●YAに飛んでいってDVDを借りたくなる衝動に駈られてしまいます。いや本当に。「真田太平記」も「独眼流政宗」も…くそ~!懐さえ暖かければなぁ(涙)

さて、かく言う自分は、ようやく原作の3巻まで読み終わったところです(遅)。歴史に興味があると言っても、いやはや私の知識は雀の涙の様なモノですから、明治の政治動乱を理解し飲み込んでいくには相当の時間とエネルギーを費やします。資料やパソコン片手に原作を少しずつ読み砕いていっております…
司馬作品の中でもかなり難易度の高い(気がする)この小説、ドラマ化するとは本当にアッパレ!製作陣に感謝です。そして、小説読破に挫折しかけた私の心にエールを送り続けてくれた庵主様のレビューにも感謝感謝です。リアルタイムで観れなかったのは本当に残念ですが、いつか絶対にDVD借ります!

あと7巻ありますが(長っ;)、ゆっくりしっかり自分の中で消化していきたい作品ですので、焦らずじっくり読んでいきたいと思います。

次はどの名作のレビューでしょうか?楽しみ…あ、天地人レビューの疲れもあるでしょうから(苦笑)、最終回を迎え次第どうぞごゆっくりとお休み下さい。気長に待ってます♪

あれれ、ドラマの感想と関係ない私事をだらだらと書いてしまい申し訳ありません(_ _;)
それではっ!
返信する
時は流れる。 (hiro)
2009-11-12 23:41:24
庵主さま
ありがとうございます。この作品のラストシーンは最高です。こうして自分がここにあると感じます。「昔は良かった。」なんて言いたくは無かったけど、この作品をリヤルタイムで見た事を自慢したくなります。
脚本家・演出家は高い意識を持って制作し大河だけは阿る事無く、変な現代的解釈をせず、その時代を表して欲しい。
また、良き昔を思い出させて下さい。(また言ってしまった。)
返信する
Unknown (雪斎)
2009-11-13 01:44:58
 ごくろうさまでした。
 
返信する
ありがとうございました ()
2009-11-13 08:35:07
はじめて投稿させていただきます。実は毎回楽しく拝見させていただいておりました。当時、20歳だった私はこの最終回を母と二人で号泣しながら観て、「もう青山霊園に行くしかないねっ」と決意し大きな百合の花束を持って大久保さんと満寿さんのお墓参りに行きました。そして鹿賀さんの大ファンになった私はとある場所で鹿賀さんにお会いでき、写真もとっていただき、お話することができました。実際の彼はものすご~く紳士で、本当に素敵でした。昨年は紀尾井坂へ、そして憲政記念館での幕末展に行ってきました。大久保、岩倉の作った密勅、大久保の日記、西郷が政府を辞める時の辞表など大興奮の展示物満載でした。この同時期に明治神宮でも展示会をしていてここでは錦の御旗、西郷さんの軍服など素晴らしく、タイムスリップしたような気分になりました。最近の大河ドラマにはこの作品のような気骨が感じられませんよね。もうすぐ始まる「坂の上の雲」も今のNHKだと少々不安だったりします。
返信する
お疲れ様でした。 (みさき)
2009-11-14 01:48:55
「翔ぶが如く」レビュー完結、お疲れ様でした。
これだけ描きこんで45分ということにビックリです。今は視聴率や連載期間の長さだけで作品の良し悪しを判断しがちですが、やっぱり良い作品と言うのは長かろうが短かろうが、構成がしっかりしているんですよね。内容的には幕末で1年、明治で1年とやってもいいくらいの濃さがある中で、よくこれだけまとめきったなあ・・・。

最後の城山のシーンは本当にもう切なくて切なくてたまりません。鹿児島に旅行に行った時、もちろん城山へも行ったんですけど、木々の向こうから桜島が見えて、西郷さんたちも最期にこの風景を見たんだろうかと思いながら見たことを思い出しました。ホントに戦争終盤になるにつれて、皆が却って笑顔になっていくのが哀しくて仕方ない。

戦後のこともポイント押さえつつ、しっかり描かれていることに感動です。このドラマの後、ようやく大久保さんも故郷で認められるようになったということですが、それがよく分かります。それにしてもよく泣く大久保さんでしたが(笑)。心は熱い薩摩の男ってことなんでしょうね、大久保さんも。

ところで、木戸さん臨終のシーンで、文民統制のことを遺言みたいに伝える形で、ちゃんと取り上げられてたことにちょっと驚きました。スルーかと思ってた・・・。でもまあ、最後まで愚痴な感じでしたけど(笑)。

放送当時はまだ子供で、難しかったと言うのもあって見た覚えがないんですが、こうしてレビューを読ませていただけて、最終回は特に一緒に画面を見ているかの如くでした。
ありがとうございました!

返信する
有難うございました。 (けのけの)
2009-11-14 19:17:37
素晴らしいレビューを有難う御座いました。
庵主さまのレビューのおかげで記憶の底に眠っていたあれこれを思い出せたり、
放送当時には読み取れなかった事への理解が深められたり、
大変実りの多いレビューでした。

庵主さまのレビューで「翔ぶが如く」というドラマを振り返ってみて強く印象に残ったのは、
このドラマにおける人物の描き方についてです。
集団と個人、
公と私(わたくし)、
両方の視点から個々の人物の意識・心情・行動を丁寧に描かれている事です。

今回で言えば、
個人としては下野したいが政府の一員としてそれは出来ない従道さん、
同じく個人としては勲章を辞退したくても政府のために受取らざるを得ない大久保さん、など。
明治初期という時代性もあるでしょうし、
西郷隆盛という個人が不平士族という集団の意識に呑み込まれた、
西南戦争というものを描くためにおざなりにはできない部分だったのでしょう。
ですがそもそも歴史を描くドラマには、
そういう複層的な人物描写はある程度必要な事ではないかと思うのです。
近年の大河にはその辺りが欠けている気がして、
(他にもたくさんの理由がありますが・・・)その事もドラマの質を下げている要因の一つではないかと痛感しました。

また、実在の人物を描く事への誠実な態度も印象に残りました。
大久保さんを襲った刺客たちがその遺体に一礼した場面。
放送当時は大久保さんが亡くなった事ばかりに気をとられていて、
刺客側の様子は目に入っていませんでした。
このレビューでその部分を読んで思わず涙が出ました。
刺客たちの態度に対してだけではなく、
ほんのわずかしか登場しない人物を描くのにも敬意を忘れない作り手の姿勢にも。

またこんな上質な大河ドラマが観たいです。

返信する
おつかれ様でした! (淳子)
2009-11-15 16:05:08
翔ぶが如くのレビュー、おつかれ様でした。
最初から読ませて頂いてましたが、見応え充分のドラマのようですね。

難しい事は難しいままに、下手にわかりやすくしない、
誰にも媚びない姿勢には、当時の大河ドラマ制作者の誇りを感じました。

歴史は難しいから私も大人になるまでは興味が持てませんでした。
でも小説やドラマ等で魅力的な人物を知り、
もっとこの人物や時代を知りたいと思えると、調べてみたくなりました。
翔ぶが如くは観る人に、純粋にそう思わせる作品だったのだと思います。
(今年の大河も逆の意味で、もっと調べてみたくなるのですが…)

良いドラマを庵主様のレビューで擬似体験できました。どうもありがとうございました。
返信する
挫折を越えて…(笑) (庵主)
2009-11-15 19:45:59
むぎさん

ありがとうございます。
いや、「翔ぶが如く」と「坂の上の雲」は、私にとっても二大挫折本でしたから(笑)、ってぜんぜん自慢にならないですけど。
最初「翔ぶが如く」の原作に挑戦したとき、ドラマのように幕末から始まる話ではなかったので、え…?と思ってそのまま挫折したという覚えもあります。

「坂・雲」も、売り物の日本海海戦に至るまでが長いですが、「翔ぶ…」の原作も西南戦争までが長くて長くて、そういう点でも似た感じがしますが、その分、最終巻のカタルシスは堪えられません。
ゆっくりとお読みになってくださいね。「坂・雲」の前史を読み解いていくという楽しみもあり、タイムリーですしね。
返信する
ラストシーン (庵主)
2009-11-15 19:51:11
hiroさん

ありがとうございます。

>こうして自分がここにあると感じます。

そうなんです、ドラマのシーンで、視聴者にそういうことを、ガツンと実感させるというのは、なかなか出来そうで出来ないのではないでしょうか。
田中裕子さんの背後に現代の光景が広がる…というのは、ありがちな手といえば手なんですけど、そこに現代との地続き感を実感させるというのは、そこまでにいたるドラマの質の高さゆえなんですよね。

前から思っているのですが、大河ドラマは、まず歴史考証ありきで、そこをしっかりすればドラマはついてくるものではないでしょうか。
考証をいいかげんにしてドラマ部分ばかり通俗的に盛り上げた結果が今年の…
いや、もう今更言いますまい(笑)
返信する
ありがとうございます。 (庵主)
2009-11-15 19:53:53
雪斎さん

ありがとうございます。
いつも励ましていただいて、なんとか完走しました^^。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。