como siempre 遊人庵的日常

見たもの聞いたもの、日常の道楽などなどについて、思いつくままつらつら書いていくblogです。

坂の上の雲 第1部最終回「留学生」

2009-12-27 23:44:34 | 「坂の上の雲」メモリーズ
 さて皆様、5週にわたって見てまいりました「坂・雲」もいよいよ今年の分は最終回、ってことなんですが、早かったですね~。ホントあっという間でした。第1話をみて、長いこと待った期待以上の素晴らしさに興奮し、さらに回を追うごとにその興奮が濃密になっていくのに、どうしよう、なんか、なんか凄いんだけど、ってドキドキしてるうちに終わってしまう。お名残惜しいわ~~。
 このドラマが3年ものなのに、かなりブーブーいいましたし、「天○人」みたいなアホドラマを垂れ流すくらいなら、なんでこれを1年やんないんだと苛立ったりもしましたけど、5回を見終わって見ると、もしかしたら3年ものでよかったのかもしれない…なあんて思ったり。こんな濃い充実したドラマ、1年続けてみたら(で、毎週レビューと学習会してたら)カラダが持たないよ多分。むこう3年間元気でいようって、生きる希望にもなりますしね。
 先週が日清戦争で、陸戦・開戦シーンてんこ盛り、大流血のドンパチの、凄いことになってる回だったんで、この最終回はかなり地味に感じたりもしましたけど、でも、地様々考えることがあったり、心打たれたり、ロマンスにうっとりしたり(笑)、さすがの最終回でありました。二度ほど落涙もしたりなんかして。
 というわけで、これを見届けて気持ちよく年を越せますわ。塾生各位におかれては、1年間まことにお疲れ様でした。「坂の上の雲」、いよいよ第1部最終回です。みなさま今週もお付き合いよろしゅう!

○ 子規の発病 広瀬武夫 日本のプライド

 前回、大陸から戻る戦場で盛大に喀血した子規は、そのまま故郷の松山にかえって療養生活にはいります。真之も休暇をとって松山にお見舞いかたがた里帰りするんですが、子規はわりと元気。夏目金之助(漱石)が松山に借りていた下宿、有名な愚駄仏庵に同居して、仲間をあつめて句会を開いたりとか、楽しく暮らしてます。
 子規とバカ話をするうちに、海戦の話になり、なんでも興味を持つ子規に聞かれて真之は自分の戦場体験を話すんですけど、あの悪夢体験がプレイバックしてしまう。トラウマになりかかってるんですね。「じつは軍人辞めて坊主になろうかと思った」と、かなり深刻な悩みもうちあけたりします。 
 そのあと、真之は律といろいろ話します。いまだ独身の真之は「軍人は国家に身を捧げているのだから結婚しない」とか言って、律も「あたしも正岡子規の妹だから、あにさんの病気が治るまで結婚しない」と。うーんなんでだ、この二人。結婚したっていいじゃないかと思うんですけど。律のこの思い込みというか、一方的な使命感が、なにか自分の存在表明みたいで、すごく痛々しくていじらしくて、ジーンときちゃうんですよねえ。真之のストイック志向のほうは、ちょっと、よくわかんないんですけど(笑)。

子規はそのあと、ひとり上方をめぐる旅に出て、有名な「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」などの句を読むんですが、この旅の描写が、紅葉とか、古寺とか、流れる水とか、もうすごくキレイだった。ほんとに日本人でよかったと思いました。
 その旅の途中で、子規は死因になる脊椎カリエスを発症してしまうんですけど…。紅葉の怖いくらいの赤がこの人の死の予感に重なって、でも最後までのこる執念みたいなものも感じたりなんかして、息を飲むようなシーンでしたねえ。

 今週の展開を彩りますのは、欧米のドラマでいうところの「ロミオ役」(笑)の本領を、いよいよあらわにした広瀬武夫です。
 この人は相当おもろい人物で、早くにおかあさんを亡くしておばあさんに育てられたんだけど、六尺一寸のりっぱな体格に育ててくれたおばあさんへの感謝の印に、写真を送りたいとかいって、写真館に言って撮るんです。ヌード写真、いやもとい(笑)フンドシ写真を。
 これがまたエエ体で、モックン…いや真之が負けじと軍服を脱ぎ捨てて参加して、ふたりならんでフンドシツーショットを撮影するわけ。この写真、サインして視聴者プレゼントとかにすればいいのに、ってほどのすばらしい眼福、ananのグラビアか?(爆)。
 広瀬さんは、秋山家のおかあさんのとこでモチをご馳走になり、真之と「モチ食い競争」とかいってバクバク食ったり、「故郷の豊後竹田では、子供が履物もない貧しい暮しをしてる、最後の1銭まで協力してくれる国民のおかげで買える軍艦を粗末にしてはいけん」とか言って真剣に目をウルウルさせたりして、すごく情感豊かな人なんですね。そんな広瀬さんを、好古あにさんも高く買っていて、趣味でやってるロシア研究を「きっといつかお国のためになる日が来る、頑張ってください」と激励したりします。

 そんな広瀬さんは、けっきょく政府派遣の留学生に選ばれて、念願のロシアへ。真之もアメリカ留学が決まり、留学前に真之は子規のお見舞いに行きます。
 すっかり病気が悪化して寝たきり状態になった子規は、海外雄飛する真之に羨望を隠せないんですけど、それでも、寝たきりになったらなったで、死ぬまでに俳句の道の完成をと、すごい執念を燃やしているわけです。ふたりはとりとめなく話をするんですが(この、友人同士がとりとめなく話すって感じの描写が、すごい巧みだとおもうの、このドラマ)その中で、日本のやることはサルマネだとか言われるけど、西欧だって15世紀くらいにサルマネから出発したんじゃないか、それにくらべれば日本のほうが優れているし吸収力もある。日本には広くて深い皿があって、どんなものでも乗せて吸収できる。そんな国民性を滅ぼしてはいけない、と話し合うわけ。で、「淳さん、あしが死ぬまでにやろうと思っていることを無駄にせんようにしておくれ」。
 ここ、おもわず落涙しちゃったんですよね。なんか、いまの日本人のきもちにシミジミと沁みる、素晴らしい言葉じゃないですか。
 そして真之を送り出した子規が詠んだ句が「君を送り 思うことあり 蚊帳に泣く」。これまた、なんというか、ジーン……。

○うるわしのアリアズナ 米西戦争観戦

 そして広瀬さんは、帝政華やかなりしロシアへ。そこで出会ったのが、ロシア専門武官の先輩・八代六郎です。片岡鶴太郎。鶴ちゃんはいいんだけど、このふたりの身長差が衝撃だった(笑)。これはまあ、巨人だらけのロシアにいった広瀬が、六尺一寸=180センチ超の体に育ててくれたおばあさんに感謝するわけです。
 で、おまたせしました、広瀬さんがサンクトペテルスブルクで出会ったのが、可憐な花のようなお嬢様・アリアズナです。オルフェウスの窓で出会ったわけでもないのに宿命の恋におちたふたりは、そこから、バラの花びらが乱舞するような世界に飛び込んでいくのですけど、いや、よかったなあこれ!美男美女で、キラキラの劇場やダンスパーティや、サンクトペテルスブルクの街。見てて素直に楽しいですよ、女子としては。
 で、背も高いわイケメンだわダンスもうまいわ、という広瀬に嫉妬する、実に少女漫画的なKY男も登場する。名前はボリス。KYボリスは、「女のダンスの相手しかできないんですか?」とか言って広瀬にダンスホールで柔道の試合をいどみ、みごとエイヤー!と一本背負いをくらうという。なんとも嬉し恥ずかしのサービスでしたわ。先週が日本男子を熱くした回だったとしたら、今週は女子むけのサービス回ですかね(笑)。

 男子むけのネタとしては、真之の米西戦争観戦があります。米国が、キューバ救援のためにスペインと戦争し、ここで、すばらしい近代海戦がみられるわけですね。観戦武官というシステムは、のん気に戦争を高みの見物してりゃいいってもんでもなく、母国にレポートも書かなきゃいけないし、場外で、観戦する各国の武官に舐められないようにしなきゃいけないし、すごい緊張感と使命感をもってやるもんのようです。
 アメリカのやることは、「人道援助」の名目で開戦するとか、メディアが戦争を煽るとか、あと海戦には「なにか国民が怒るきっかけがあればいい」とか言って、もしかしてヤラセ?と疑うような不自然な軍艦襲撃があったりとか…ようするに今やってることと基本的に変ってないんです。そのあたりも興味深かったりしますが、とりあえず、20世紀の際になるまでスペイン海軍は無敵艦隊=Armadaって呼ばれてたんだね、国際的にも。
 真之はこれを観戦し、のちに日本海軍が日露戦争で採用する「閉塞作戦」が、サンティアゴ湾で行われるのを実見します。真之はこれを、ものすごい詳細なレポートにして日本に送るんですけど、坊主になるとか言って悩んでいたのもどこへやらで、やはり天性の戦術家なんですね、この人は。充実しきってますよ。
 で、いっしょに観戦していたのがロシア人の、KYボリスがさらにKYになってハゲになったような軍人で、日本人に対しても上から目線です。日本は、日清戦争で手に入れた遼東半島を、三国干渉で取り上げられてしまい、そのうえ同地をロシアが不法占拠しているという、すごい腹立たしい状況にあるわけですね。そのうえこのKY武官は、「日本にある旅順の詳細な地図をくれ」とか図々しい。ボリス一本背負いといい、こういうところにさりげなく(でもないか?)終盤への布石が……。

○イロコア族の悲劇 子規の庭の宇宙

 米西戦争がおわり、レポートづくりも目鼻がついたところで、真之は日本から着た高橋是清先生と再会します。
 是清先生とナイアガラ大瀑布を見に行った真之は、案内についてくれた先住民の男性が、「あなたたちの笑顔をみて、父や祖父の世代を思い出した、自由で誇りある人間でないとそういう笑い方はできないのです」と言われます。この男はイロコア族で、白人に徹底的に迫害されたんですね。
 ここまでならよくある話なんですが、アメリカでは白人は先住民をclearanceしたということになっており、それも自分では手を汚さないで、先住民の部族同士の殺し合いをさせた。そのお先棒をやらされたのがイロコア族だったと。「アメリカはアジアもclearnanceしようとしてて、イロコア族の仕事をする民族を品定めしてる。日本は最適なんですよね」と、是清先生はこわいことをいうわけです。

 真之がアメリカで、そんな国際間の思惑の中にいるころ、子規はいよいよ動けなくなってます。自宅には仲間があつまって、しょっちゅう句会を催して、「子規庵」と呼ばれてます。
 で、真之の世界がどんどん世界に拡大していくのと反対に、子規の世界は病室のひと間と庭だけに限定されていくんですが、そこに、なんていうんですか、子規はなにか宇宙的なひろがりを作ってしまうわけ。こういうの、ホントうまく言えないんですけど…。なんか、香川さんの子規の目をみてると、なにかすごく超然とした宇宙が、この人のなかに出来つつあるって感じがするわけですよね(ほんとに香川さんってどんだけ演技上手いんだろう。お得意の濃い役じゃなくて、こういう内向的な役でこんなに見せられるなんて凄い!)。
 また、そういうのをじーっと無言で見てて、だんだん涙目になって泣いてしまう律ちゃんも、なんともジーンと沁みますよ。ここの、縁側の子規のシーンも今週落涙しちゃったとこでした。

そして真之は、アメリカ留学からスライドでイギリスに行くことになり、大西洋上の人となって年を越します。あけて1900年。もうすぐ20世紀。
 ということで、2009年の分はここでいったん納め、第2部からは日露戦争が始まります。子規が~ああ!とか、武夫とアリアズナの愛のゆくえ、有名な♪杉野~は~い~ず~こ~~、の場面とか、いろいろオイシイところを予告でチラ見せしたとこで、続く、なんですけど…続くったって来年ですよ!!
うー、やっぱりこれは切なかったかもしれない、ということで、皆様おつきあいありがとうございました。坂・雲レビューは、来年に持ち越します。…たぶん。
 See You Next December!!


32 コメント

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こんばんはです (ikasama4)
2009-12-28 00:25:51
今まで加藤剛さんを見ると大岡越前が浮かんでいたのですが
これからは反射的に伊藤博文が浮かんでくるくらい
この役柄はかなりハマり役でございます ̄▽ ̄b

戦を起こすために自国の艦隊を犠牲にしたり
相手を暗殺したりする国のやり方というものを
平然と語る様子にはなんとも怖いものがあります。


それはおそらくは昔も今も変わらないと思えるとこが
更に怖さを増してきます。


ドラマは来年の冬まで持ち越しですが
ドラマを見て色々と知らなかった事がいっぱいだったので

次回が始まるまでに色々と勉強する時間が出来たって事で
; ̄▽ ̄ゞ
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ずっと見ていたい…… (嘘苦斎)
2009-12-28 04:57:00
子規庵のセットが、室内、庭ともまったく隙なく細かく造られていて、
見ていて何だか幸せでした。
出てくる日本人もみんなちゃんと明治人に見えるし、
ロシアのダンスパーティーは現地の建物を使い、出てくる役者もちゃんとロシア貴族、皇帝夫妻に見える。
11月までの大河では視覚的な違和感、珍妙感(髪型含む<笑>)に最後まで悩まされ通しだったのが嘘のよう。
こういう細かいことをゆるがせにしない姿勢は大事ですね。
もうこのことだけでこのドラマを高く評価します。
好古、真之の少年時代の尋常でない貧乏の描写から始まって今回に至るまで、
視聴者に1シーンも違和感を与えないどころか、
ただならぬリアリティー、臨場感をもって画面の中に引き込んでしまう美術は素晴らしい。
お金を払ってでも(衛星受信料は払ってるけど<笑>)、いつまでも見ていたい。
ああ、それなのに、次の放送が来年の12月だなんて!
どうか、「龍馬伝」がその間の欲求不満を解消してくれる品質でありますように!

しかし、広瀬と真之のふんどしツーショットにはびっくりした。
広瀬を演じる役者に元水泳選手を起用したのは、こういう意図もあってのことだったのか(笑)。
でも見てくれだけではなく演技も安定してるし、この役者さん、なかなかの掘り出し物かもしれませんね。

この前の「チンポがかゆい」の場面といい、
こうしたギョッとさせるサービスショット(?)をわざとらしくない程度に挿入してくる演出も、
痛快でお得感があっていいですね(笑)。

夏目漱石は、ようやく苦沙弥先生らしいシニカルな味が出てきたように思います。
今後、少しずつ明治の文豪らしくなっていくのを祈ります。
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広瀬ナイト (SFurrow)
2009-12-28 08:56:21
前回が阿部ちゃんナイトいや好古ナイトで、今回は広瀬武夫ナイトでしたね。
80人中64番なら、後ろにまだ16人もいるじゃん、とか思ってしまう私。だいたいその80人っていうのが全国きっての秀才集団なんだもんね。
ロシアのパーティも圧巻だったしアリアズナ役の女優さんも「うるわしの」という表現にピッタリで。(事前に放送されたメイキング番組では、ジーパン姿の陽気なおねえさんで楽しそうにダンスのリハーサルをしてましたが、本番ではちゃんと19世紀の貴族令嬢になっているのはさすがプロ)

原作の「(写真)館主はしかたなくその裸体をとった」シーンがその通りに再現されてるのも笑った笑った。ついでにモックンまでが脱いじゃってカメラマンも盛り上がってくるというのは視聴者サービスかもしれないけど、せっかく映像化するなら、こんな脚色もいいですね(実際その後海軍でヌード写真撮影がはやったとか??)。
それに比べると、アリアズナをめぐるライバルの登場はややベタですが、これが後に海戦の時に相まみえる…なんていう展開になるんでしょうか?

広瀬・秋山兄弟と共に「ノボさん」の演技も本当すごかった…彼等に先だって物語からは去るわけですが、去った後まで強烈な存在感の残像を残してくれるでしょうね。しかし「龍馬伝」で岩崎弥太郎で出てきて、その後またノボさんに戻るってのは…なんかイメージがブレブレになりそう。

最後のクレジットを見て初めて、虚子やヘキゴドウと一緒に伊藤左千夫や佐藤紅緑まで出てきてたってことを知りました。どれが誰よ?
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視界良好。一点の曇りなし (東行)
2009-12-28 12:02:14
いやー今年の最終回を飾るにふさわしいすばらしいドラマだったですね。
今回は事件という事件はないので、だいじょうぶかなと半分危惧していたのですが、それどころではなかった。観ていてものすごく気持がいいというか、洗練されていて、品があって、上質なドラマを観た、という感じがします。
今までの回では一つ二つ苦言を呈してきましたが、一点の曇りなし。最初から最後まで文句の付けようがないほどすばらしかった。洗練度では一番ではないかなあ、と思います。
で、これはちょっと今までと雰囲気が違う、と思ったのですが、やはり、演出家の名前が今までと違っておりました。この演出家は相当な力量ではありますまいか。
今回のウルルン一番は、やはり、-今年もみんなで年を越せるねー子規のあの言葉、あの演技であります。絶句。
ところで、あまりにすばらしかったので、BSでも後半の半分また観たのですが、終わってからの番組宣伝で、ななんと浅田次郎のー蒼穹の昴―を1月2日から毎週土曜日25回放送するというではありませんか。今日の今日まで知らなかった。思ってもみなかったドラマ化、坂の上の雲、といい蒼穹の昴。
西太后を中心とした清朝末期の波乱の時代から崩壊していく様を描くこの作品は、坂の上の雲に勝るとも劣らないほどおもしろい作品でした。庵主様、これも取り上げてシリーズ化してくれるとうれしいのですが。坂の上の雲とほぼ同時代であり、清朝側から同時代を眺めるというのもたいへん有意義かと。もちろん大河ではないし、龍馬もあるし、第一体がもたないですよね。半分冗談、半分願望です。
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1年間大変お世話になりました。 (あらあら)
2009-12-28 13:46:09
来年の坂雲までとても待てない気持ちです。
私も正岡子規の旅・庵での映像がきれいでジーンでした。
回を追う毎に、律ちゃんも一緒に痩せていって・・・。

今年は白洲次郎に坂雲・来年からの蒼穹の昴と質の良さに、NHK破産しないの?とうれしい心配です。

福山竜馬がちと不満なのですがこれまた期待を裏切って欲しいと思っています。

来年も庵主様のご健康とますますのご発展を祈念しております。
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終わりよければ♪ (佳々)
2009-12-28 16:39:49
11月と12月のこの落差は感動ものでしたね(笑)。

次回は来年12月…香川照之さんは私の頭の中ではすっかり子規なんですけど、この後「龍馬伝」ですぐに岩崎弥太郎なんですよね。
ものすごく多作な方ですねえ!

司馬遼太郎氏がこの作品の映像化には賛成ではなかったなんて話を知らない私の母が、この作品を見て先日同じ危惧を口にしたのには驚きました。
私の母は大阪大空襲の経験者でもあります。
松山時代の青春群像はとてもよかったけれど、その後の戦争シーンの描き方は、戦争を知らない世代に与える影響が心配だという感想を持ったようです。

全く戦争を知らない私より、やはり敏感に複雑に感じるところはあるようです。
ちなみに「天○人」は3回ほどのところで、大河を見始めて初の脱落をしたと言ってました(笑)。70代後半になりましたが、まだまだしっかりしてますね!

庵主さまのレビューを拝見させていただいて今年は本当に勉強させていただきました。(「天○人」のおかげかな(笑)!)

どうぞ、庵主さま、皆さま、よいお年をお迎え下さいませ。

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おつかれさまでした! (りんりん)
2009-12-28 19:50:13
本当に内容の濃いドラマでした。1月からずっと見ていたような錯覚に陥りそうです。私の脳内では、今年の大河は坂の上の雲に書き換えられました。

明治時代、日清・日露戦争あたりはあまり分からないのですが、庵主さまもレビューや塾生の皆さまのコメントのおかげで、無事に第1部を見終えることができました。
本当にありがとうございました。

来年も龍馬伝と坂の上の雲の二本立てのレビュー、楽しみにしています。
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年末は忙しい。 (hiro)
2009-12-28 22:43:35
始めはありがたい。ありがたい。とばかり見ていましたが、戦争賛美にならないかと言う危惧は確かだと思います。作品が良ければ良いほど危険です。
また、司馬ファンは受け入れ難いのではないでしょうか?読者と作者との間でじっくりと語り尽くしたシーンは、どのように美しい映像でも上っ面をなぞっただけと感じるのでは。
その様な心配はさて置き、大河ファンの私には満足です。ただ、年末は不味いです。何かと忙しく味わって見る事が出来ません。大河を2月からとして、坂雲は1月にしてほしいです。
それから、「蒼穹の昴」も期待しています。
庵主さま1年ありがとうございます。良い年をお迎え下さい。
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充実の第一部 (月の船)
2009-12-28 23:04:33
はじめまして。時々お邪魔して拝読しております。初めてコメントさせていただきます。
「坂の上の雲」第一部、予想を超える出来栄えに感銘を受けました。過剰番宣の頃は結構不安だったのですが、杞憂に終わって良かったです(笑)。特に第4回は息を呑んで視ているうちに「えっもう90分?」とあっというまでした。久しぶりに大河ドラマを視たような充足感を覚えています。
私の大河ドラマ視聴は「草燃える」からでして、ほんの子供でしたが毎週すごく楽しみで、親にねだってドラマガイドを買ってもらい(今も持ってます)、これがきっかけで歴史に興味を持つようになりました。
しかし近年はやたら主人公を美化し、話を単純化し、人物造形にも映像表現にも陰影や深みがあまり感じられず失望していました(風林火山で少し持ち直したと思ったのですが…)。毎年視てはいますが今年は数回で視聴を止め、早く終わって欲しいとそればかり…
それがまるで11ヶ月遅れで始まったかのような…(苦笑)
元NHKディレクターの故吉田直哉さん(昨年NHKが追悼番組を放送したほどの名ディレクター)も「坂の上の雲」を自ら映像化したいと情熱をお持ちだったそうですが、次のような言葉を残しています。
「テレビは人類の太古から願望につながる夢の装置だ。スイッチを消してら真っ白
返信する
充実の第一部(続き) (月の船)
2009-12-28 23:18:46
「テレビは人類の太古からの願望につながる夢の装置だ。スイッチを消せば真っ白なキャンバスが広がっている。新しく素晴らしいものが描かれることを待っているのだ」
おそらく制作スタッフの中心的立場の方々はテレビの可能性を追求し続けた吉田さんの仕事を間近に見て育ったんでしょう。実に丁寧に作り込まれた映像には、携わることの出来なかった人々の情熱や志が宿っているように思えます。第二部が本当に待ち遠しいです。
長々と失礼致しました。これからも庵主さまの的確でユーモアあふれるレビューを楽しみにしております。良き新年をお迎えください。
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