como siempre 遊人庵的日常

見たもの聞いたもの、日常の道楽などなどについて、思いつくままつらつら書いていくblogです。

龍馬伝 感想再録 第37話

2010-12-04 21:21:43 | 過去作倉庫07~10
 あー、今週は…いや今週も……なんかダラッとした話でした。こんな話に1話使ってんじゃねえ!って座布団投げたくなったりしたんですけど、まあ、幕末史的にはかなり進展をしてますし、主人公サイドが歴史の動きと無関係にノー天気な恋バナをやってる、みたいな(一昨年みたいな)こともないんですが……どうしてこんなに緩く見えるんでしょうか。
 わたしこれ見ながら切実に、「翔ぶが如く」でも「花神」でも、「新選組!」でもいいんだけど、ここのくだり(薩長同盟→長州征伐の中止→また長州征伐がはじまって戦争になるまで)を見直したくたまらなくなりましたよね。このあたり、けっこう微妙な、時限爆弾がジクジクしているような時期だけに……んな福山雅治のPVみたいなもんで45分潰してんじゃねえっっ!!!
…って思っちゃったんですが、わたしも、福山ファンでさえあったなら、今週なんか萌え萌えで、録画して永久保存版、何回も何回も見直してはウットリよだれを拭くような、お宝回になったんだろうと思います。ファンじゃなくても、べつにアンチじゃないので、ああこれってファンにはたまらんだろうな、きっと嬉しいだろうな…みたいに想像して微笑ましくはあったんです…がっ!!
 あいにくわたしは福山ファンでも龍馬ファンでもないので、こういう展開は蛇の生殺しみたいなもんで、ほんとストレスたまりました。こんなことなら、どうでもいい話だって分かりきってる先週のほうがスッキリしてた気がします。
 龍馬の不要なアップを削る、または時間を10秒くらいずつ短くするだけで、今週は、この時期の薩長・幕府・諸外国との水面下の駆け引きを、タップリ説明できただろーが!!!(いや、そーゆーのを説明する気が無い、またはその能力がないから、ファン向けのサービスで間を持たせてるのかもしれんが)
…というわけで、今週も、逐一再現していると萎えてきそうなので、簡略バージョンでいかしてもらいます。

 第37話「龍馬の妻」

まずは今週よかったシーン

○ 弥太郎と後藤象二郎の対話

 土佐では、お殿様の山内容堂様が、薩長同盟成るの噂に触れて「風向きが変わってきたよーじゃのおー」とかゆって、この情報をいち早くもってきた象二郎ちゃんを褒めます。
まあ、コロコロ意見がかわる容堂様ですから、いいんですけど、ここで、薩長に擦り寄ったほうが得みたいな皮算用をするのは、どうなんだろう、このあとの小御所会議での大ゴネだとか、鳥羽伏見の戦いで援軍を渋るとかの態度と矛盾するが、どう辻褄会わせるのでしょう。あ、そのころにはもう龍馬死んでるし、あとのことは知らんよってことで…いいのか?
 なんて要らん心配はさておき、象二郎ちゃんですね。素直な象二郎ちゃんは、「お殿様に褒められたがじゃき~~!!」って100点とった子供みたいに分かりやすい上機嫌で、その情報を入れた弥太郎を褒めるのでした。
 ってか弥太郎、「人に言ったら殺す」って言われた薩長同盟の話、象二郎ちゃんに喋ってたんかいっ!! さすが弥太郎、この人の辞書に正直とか約束という言葉はありませんのね。目先の利のためなら。
 が、弥太郎は、その目先の利で動いていた自分を省みて、深く内省するところがあって、いきなり象二郎ちゃんに、「このワシを天下国家のために働かして下さいっっ!!」と頼むのでした。
 その志を授けた龍馬を、「龍馬をただの下士と思ってはいかんがです、あいつはスゲー奴で云々…」って、ああ弥太郎、あんたまでそんな、安っぽいセリフで龍馬をマンセーしないでよ!! …と悲鳴を上げそうになったのですが、いやいや、そこは香川さんだし弥太郎ですから。ただのマンセーじゃないんですね。マンセーしながらものすごい不本意そうで、滅茶苦茶悔しそうに、くっそおぉ~~龍馬!!うがーーーー!!!って絶叫するんだけど、いや良かったわ…。嫌いな龍馬に影響されて生きかたを変える不本意さ、でもそれを圧倒する高揚感とのせめぎあいとか、もうホントに香川さんって、神レベルの演技力だわね。
 それをうける象二郎ちゃんのリアクションも、なんかすごくよかったなあ。

○ 高杉さんが素敵すぎる件

 長崎にもどった龍馬は、グラバー邸に匿われている高杉さんに会います。次郎さんは、藩から経費千両をふんだくって貰って、ヨーロッパに旅立とうとしていました(いちおう史実ですよこれも)。
 なぜなら、薩長同盟成るの噂が流れたことで、ビビッた幕府が長州征伐を沙汰止みにした。もうあとは話し合いでいいので、軍事専門の自分の出番もない。かねて行きたかったイギリスに行くんじゃあ、と。龍馬もまたうれしそうに、高杉さんの夢を応援するのですが、「そのうちふたりででっかいことをやりましょう」と言ったときの、次郎さんの寂しそうな顔…。きゃあぁ(壊)。正直いって、冒頭の長々とした龍馬の療養場面とかより、この1,2分のほうが萌えた。もう、龍馬関連のシーンは半分にしていいので、次郎さん関連場面を増やして欲しかったです。
 実は、高杉さんはこのとき病魔に侵されていて、余命いくばくもないと自覚すると、イギリス行きの計画は突然変更し、「手持ちの千両で軍艦を買う。それに乗って長州に帰る」と言い出すのでした。
 言うまでもないがこのあとの、げほげほ咳き込んで吐血、の場面、もう「…ゴチでした」って感じ。なんて血を吐く役が似合うんだこの人。いっそこのあとは高杉晋作主役のドラマとして…(以下略)

今週のなんだかな…なシーン

○先週の続き、龍馬が薩摩藩邸に担ぎ込まれて、死にそうになったところ一命をとりとめ、命を助けてくれたお龍に愛を告白、わしらは夫婦になるがじゃき!
…と、ここまでで、始まってから15分。まあ、配分的にはいい。去年のドラマなんかここまでの15分くらいぶんでたっぷり1話(下手すりゃ2話)使ってたからね、と気をよくしたんですが…そこからガラッと変わって緊迫するならともかく、ダラダラした小ネタ的シーンが続いて最後までいってしまったので、やっぱりトータルでみても脱力でした。
 それにしても、冒頭の治療シーンですが、瀕死の状態の人が「んぎゃーーー がーーー!!」なんつって暴れすぎではないですか。お産じゃないんですから(えっ?)
 このあとの、お龍に介護看病される龍馬の一連のシーンは、まあ、福山サンのファンには眼福ものでしたでしょうが、いくら龍馬が主役でも、くどく感じましたですね。はい。お粥を養ってあげたり、肩を貸してトイレにつれてくとか、そのよーなことを延々サービスで見せてる間に説明すべきことが(以下略)。
 そして、有名な薩長同盟文書が持ち出される。そこに龍馬が朱墨で、「たしかに立ち会って確認しました。間違いないです 坂本龍」と筆を入れるわけです。
 この「龍馬の朱墨」って、なんか龍馬が高揚しながら、ワーッと勢いで入れたって印象を(筆勢などから)今までもっていたんですが、今回の描き方はえらくシリアスで、傷ついた手を庇い、痛みに耐えて脂汗を流しながら、朝ドラの水木しげる先生のようなポーズで、歯を食いしばって書くんですね。
 ま、そりゃいいんですけど、この直後のシーンでですね、「お龍、わしと夫婦になるがじゃき」っていってお龍を抱きしめるとこですが、そんな、筆を持つのもやっとの重症の手で、ケロリンとしてお龍をギューーーッと抱きしめてるのって、いったいどうなってるんです?
 それやっぱり、愛のパワーは無限大ってやつなんでしょうかねえ……はあ…。

○「一橋さまあ~~~大変ですう~~!!」…って相変わらず、それらしさゼロの二条城殿中のシーン。こんなにらしく見えない慶喜ってのも初めて見たよな……。

○OPクレジットに「お登勢 草刈民代」が出てきてましたが、そういやどこに出てました? 一回も見なかった気がするけどなあ。
 そりゃそうと、あの風呂屋のロッカーの鍵(笑)は、亡き母上から貰った大切な品だったんですね。望みの一字が、そこに。うううう…カンドー的っていうか、わたし、このお守りのエピソードをなにも、そんなシーンがあったことも、ひとっかけらも覚えていないことに強いショックをうけました。大丈夫だろうか、自分。いちど脳のMRIにかかったほうがいいのだろうか。…というか、そんなシーンあったんですかマジで??

 ほかにも若干思いつくけど、まあいいや、今週はこんなとこで。
 ほんとは、この結婚のくだりと、新婚旅行のくだり、2話で1話でいいんですけど(いや、寺田屋遭難もいれて3話で1話もいい)。 そのぶんターーーップリ、長州戦争にさいてくれたらよかったのにねえ。ああ残念。来週で第3部最終回のようですが、下関海戦は、どうやら、1話で処理されるもようです。…ってか1話は最低使ってくれるんでしょうね。来週の、新婚旅行のついで話で処理されたりしたら、受信料払わんからねマジで。
 次週は「霧島の誓い」……そうですか。どっかで聞いたようだと思ったら、一昨年ですか、「桜島の誓い」ってのありましたですね。はあ…。