【正論】問われる政権の見識…朝鮮学校無償化は違憲の疑い (1/2ページ) 2010.8.19 02:49
厳しい経済、雇用情勢の中で、4月現在の生活保護世帯は過去最多の135万世帯にのぼった。ちなみに平成21年3月現在の保護世帯は約119万3千世帯、このうち外国人の生活保護世帯は約3万4千世帯である(政府答弁書)。大阪市では本年5、6月に入国した中国人48人が直後に生活保護を申請、32人が認められるという目を疑うケースもあった。
他方、民主党政権が先の参院選目当てに制度設計も不十分なままスタートさせた「子ども手当」や「高校無償化」でも、さまざまな矛盾が生じている。
◆矛盾を露呈した福祉政策
このうち子ども手当は、在留外国人の海外にいる子供までが支給の対象となっている。自民党の調査では、この海外在住の外国人子弟への支給額だけで10億円にのぼる。他方、日本人であっても、子供を残して海外に赴任した家族のケースでは、子ども手当は支給されない。
また、高校の無償化についても、外国人には適用しながら、肝心の日本人の高校生には適用されないといった矛盾が生じている。つまり、各種学校として認可された外国人学校の生徒は無償化の対象とされながら、海外にある日本人学校の生徒には支出されないわけである。 これはどう考えても不合理だが、このような福祉行政の矛盾やひずみを是正・解決するためには、いま一度、憲法の定める社会権の本義に立ち返って考え直す必要があろう。
◆外国人に保障のない社会権
憲法の保障する基本的人権については、権利の性質上、日本国民のみを対象としたものを除き、外国人にも等しく及ぶとするのが最高裁の立場であり(マクリーン事件判決、昭和53年10月4日)、学説も同様に解している。そして、外国人には保障されない権利の代表としてあげられるのが、「入国の自由」「参政権」「社会権」などである。
このうち「入国の自由」は国際慣習法上、いずれの国においても認められておらず、わが国でも外国人の入国については「許可制」を採用している。また「参政権」が「国民固有の権利」であって、たとえ地方選挙権でも外国人には認められないことは、本欄でも指摘してきた。 この点、「社会権」も国民を対象とした権利であって、外国人には保障されない。それゆえ「限られた財源の下で福祉的給付を行うに当たり、自国民を在留外国人より優先的に扱うこと」は可能だし、「年金の支給対象者から在留外国人を除外すること」も立法府の裁量の範囲に属する(塩見訴訟最高裁判決、平成元年3月2日)。
ただし社会権の場合は、国の政策として外国人に福祉を施すことまで禁止するものではない。そこで、憲法25条の生存権に基づく生活保護については、昭和29年の厚生省社会局長通知に基づき、「生活に困窮」する外国人登録者に対しても「当分の間」、法が準用されることになった。しかしこれは「権利」ではなく、一方的な行政措置にとどまる。しかも、この通知は法律上、明確な根拠を有するものとはいえない。
とすれば、今日の厳しい財政事情の下、働いても生活保護基準に満たないような生活しか送れない日本人のワーキングプアが増加する一方で、半世紀前の局長通知を唯一の根拠とする外国人への生活保護がその後拡大し、揚げ句の果ては、わが国に生活保護を求めて中国人が押し掛けてくるような異常な事態をそのまま放置することは疑問である。 いまこそ、通知そのものの当否を含め、準用の基準や適用のあり方などについて速やかな見直しが求められよう。
◆「公の支配」が及んでいない
高校無償化については、朝鮮学校の生徒を支援の対象としないのは、生徒の「学ぶ権利」を奪うものとか、「差別」であるといった批判もある。人情として分からないこともないが、これは筋違いである。
なぜなら、憲法26条1項の「教育を受ける権利」や2項の「義務教育の無償」も日本国民を対象とした「社会権」の一つであって、外国人に対する「権利」を保障したものではないからである。それゆえ、朝鮮学校の適用除外は差別でも何でもない。
北朝鮮は多数の日本人を拉致してきた犯罪国家であり、いまなおわが国を敵視し、国交も存在しない。また朝鮮学校では、北朝鮮や朝鮮総連の支配下にあって反日的な思想教育が行われている(産経新聞、平成22年8月5日~7日)。 それに本件は実質的に憲法89条の問題でもあり、同条が公金支出の条件としている「公の支配」つまりわが国の特別監督権が同校に及ぶとはとても考えられない。なぜ、このような違憲の疑いのある朝鮮学校の生徒にまで国民の血税を支出する必要があるのか。
正に民主党政権の見識と国家意識が問われているといえよう。(日本大学教授・百地章=ももち あきら) (MSN産経)
民主党がこれまでに手掛けた政策-・高校無償化(朝鮮学校も無償化を検討中)・外国人の外国に残した子供にまで支給される子ども手当- などの問題点矛盾点、メチャクチャぶりがこの記事できちんと整理されまとめられていましたので、全文引用させていただきました。
民主党と民主党議員は、日本の政党でありながら、何故、日本と日本国民よりも外国と在日外国人の方を向いて政治をするのだろうか? これはブログを始めた頃から感じていた疑問だったが、このことは現在、民主党への決定的な不信の原因になっている。
民主党は、在日外国人(在日韓国朝鮮人団体など)と、全体からみればごくごく一部の日本人(労組「連合」の組合員約680万人)達のために働く政党である。日本国全体と多くの日本人の利益を考えて働く政党ではない。野党時代も与党になった現在も、鳩山氏菅氏仙谷氏ら民主党議員達の言動を見ていると、そう思う。
百地氏が民主党に問うている「見識と国家意識」を、民主党と民主議員はもともと持っていないのではないか?