プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

使用済燃料の再処理の中止を!

2013-11-28 10:12:55 | 日記
 原子力規制委員会は六ヶ所村の再処理工場などの核施設の新規制基準を定めました。(以下、引用・参照は『朝日新聞』)新基準では、「高レベル放射性廃液の蒸発や臨界、火事、爆発などの重大事故対策を義務付け」、原発同様「活断層の上に重要施設の設置を認めない」としています。

 日本原燃は、12月8日の新規準の施行後(年内或いは年明け早々)には適合申請を行なう方針です。高レベル放射性廃液のガラス固化ができず、その見通しすらありませんが、それでもまだ諦めないようです。ちなみに、再処理工場の建設費は2兆2千億円、既に(収納容量3,000トンのうち)2,900トンの使用済核燃料が運び込まれています。プルトニウムを燃やす「もんじゅ」も止まったままで、政府は「核燃料サイクル」という「不毛な夢」を見続けています。

 しかし事業者の日本原燃ですら、(11年11月に)「現状のウラン価格では、核分裂性プルトニウムを1g利用する度に40ドル(約4,000円)損をするとの試算」を出しているのです。勿論、(夢どころか)事業として成り立ちません。この(赤字を出してまで生産した)プルトニウムですが、プルトニウムの世界最大の利用国フランスですら、プルトニウムの帳簿上の価値は「ゼロ」だそうです。イギリスでは既に、プルトニウムを「ゴミ」として位置付け(「国産エネルギー」として位置付けている日本とは真逆です)、「捨てる」ための技術開発を進めているとのことです。

また英国からは、自国内で再処理し保有している日本のプルトニウム(17.1トン)「有償なら引き取ってもいい」との提案があるそうです。既に英国は保有していたドイツのプルトニウムを買い取っています。(イギリス国民には申し訳ないのですが、)そうして戴けると本当に有り難いと思いますが、夢を見続けている政府には受け容れ難い提案かもしれません。今後日本が再処理や核廃棄物の保管などに掛けなければならない費用を考えると、安いものだと思うのですが・・・

P.S. ちなみに日本が保有しているプルトニウムは、国内に9.3トン、フランスに17.3トン、イギリスに17.1トンの計44,3トンです、これはイギリス、フランス、ロシアに次ぐ世界第4位の保有国です。委託してまで再処理を続け、(多額のお金を掛け)これ以上プルトニウムを増やす意味があるとは到底思えません・・・

P.S.2 安倍政権は(約500億円を計上し)「福島再生加速化交付金」を創設し、「避難した住民を総合的に支援する」として、「ふるさとに帰還する住民の為に公共施設などのインフラ設備や住民の健康管理対策を支援する」とのことです。(全容は分かりませんが)「帰還」する住民の方々だけに向けた支援なのでしょうか?これまでの様々なアンケート調査でも、「戻る」と答えられた方よりも、(戻りたいけれど)「戻らない」、或いは「戻れない」とのお考えの方のほうが圧倒的に多いと思います。(政権は)移住に向けた支援も打ち出してはおりますが、(自分が被害にあった時のことを考えると)どちらの選択肢を選んでも、生活再建ができるような十二分の支援をお願いしたいと思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年11月28日)