試運転再開から22時間余りで処理を停止したALPSですが、本日未明(AM2時8分)運転を「再」再開したそうです。
停止の原因は、浄化装置のタンク内に降りる際、はしごを据え付け、滑り止めとして使ったゴム製の(20cm四方の)パッド2枚のうち、1枚がはがれて排水口を塞いでいたとのことです。このパッドは本来は回収すべき物ですが、上る時も滑らないように故意にそのままにしておいたのか、取るのを忘れてきたのかは分かりませんが、単純なヒューマン・エラーだったようです。
土曜日に、ALPS停止のニュースを観た時は、もんじゅや六ヶ所村のガラス固化施設のような、ダメかなあという嫌な予感が頭を過(よ)ぎりましたが、些細なトラブルですぐに解決できたのは良かったと思います。只、(現場の作業員の問題ではなく)タンク内に降りる時は、梯子に滑り止めのパッドを使う、そのあと回収する、しなければ剥がれて排水口の穴を塞いでしまう可能性がある、後でカメラでチェックすれば良いだけのことで、何故こうなってしまうのか、或いは(東電社長の言い訳ではないですが)それほど手が回らないのか、東電への信頼は最早私にはありません・・・
P.S. 元国会事故調査委員の野村氏は、事故後の現在の状況について、「政府が東電を破綻させない選択肢をとったことが不幸の始まり」だったと述べています。(引用は『朝日新聞』)「東電は破綻への懸念が株価に及ぼす影響を気にして、事故処理を優先しにくい状況に陥って」いたと言われます。また実際に、東電には事故に対応する能力はなかったと思います。さらに、当時の民主党政権にもその自覚と能力はなかった、私からすると、国家の危機に対応するだけの政権としての体をなしていなかったように感じていました。野村さんはまた、国家の実務を担当するはずの「役人」が、無責任で専門性を欠いていたと主張されています。これまで国が傾くままに、自らの保身だけに精を出してきた官僚に、この「事故」は他人事なのかもしれません・・・
P.S.2 福島県内の農協組合長ら20人が、「万全な補償と速やかな支払い」を求めて、東電本店に出向いた際、人の行き交う1階ロビーに(当時の)清水社長がエレベーターから降りてきて、立ったまま説明を聞き、その後要望書を受け取り、それを折って職員に渡して振り返り去ろうとしたそうです。(多分、政府でもこのような対応はしないでしょう)東電の姿勢が如実に顕われている1シーンだと思います・・・
P.S.3 上記の野村さんは、「政府が積極的に汚染水問題に乗り出すには、巨額の税金投入が必要」、「東電の株主や融資した金融機関の責任問題は避けて通れ」ない、「東電を廃炉や事故処理の会社と、電力供給を担う会社に分離し、前者を破綻処理することで銀行などに責任を負わせた上で完全国有化し、国が廃炉などに責任を持つしかない」と述べられています。非常に現実的な提案だと思います・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年9月30日)
停止の原因は、浄化装置のタンク内に降りる際、はしごを据え付け、滑り止めとして使ったゴム製の(20cm四方の)パッド2枚のうち、1枚がはがれて排水口を塞いでいたとのことです。このパッドは本来は回収すべき物ですが、上る時も滑らないように故意にそのままにしておいたのか、取るのを忘れてきたのかは分かりませんが、単純なヒューマン・エラーだったようです。
土曜日に、ALPS停止のニュースを観た時は、もんじゅや六ヶ所村のガラス固化施設のような、ダメかなあという嫌な予感が頭を過(よ)ぎりましたが、些細なトラブルですぐに解決できたのは良かったと思います。只、(現場の作業員の問題ではなく)タンク内に降りる時は、梯子に滑り止めのパッドを使う、そのあと回収する、しなければ剥がれて排水口の穴を塞いでしまう可能性がある、後でカメラでチェックすれば良いだけのことで、何故こうなってしまうのか、或いは(東電社長の言い訳ではないですが)それほど手が回らないのか、東電への信頼は最早私にはありません・・・
P.S. 元国会事故調査委員の野村氏は、事故後の現在の状況について、「政府が東電を破綻させない選択肢をとったことが不幸の始まり」だったと述べています。(引用は『朝日新聞』)「東電は破綻への懸念が株価に及ぼす影響を気にして、事故処理を優先しにくい状況に陥って」いたと言われます。また実際に、東電には事故に対応する能力はなかったと思います。さらに、当時の民主党政権にもその自覚と能力はなかった、私からすると、国家の危機に対応するだけの政権としての体をなしていなかったように感じていました。野村さんはまた、国家の実務を担当するはずの「役人」が、無責任で専門性を欠いていたと主張されています。これまで国が傾くままに、自らの保身だけに精を出してきた官僚に、この「事故」は他人事なのかもしれません・・・
P.S.2 福島県内の農協組合長ら20人が、「万全な補償と速やかな支払い」を求めて、東電本店に出向いた際、人の行き交う1階ロビーに(当時の)清水社長がエレベーターから降りてきて、立ったまま説明を聞き、その後要望書を受け取り、それを折って職員に渡して振り返り去ろうとしたそうです。(多分、政府でもこのような対応はしないでしょう)東電の姿勢が如実に顕われている1シーンだと思います・・・
P.S.3 上記の野村さんは、「政府が積極的に汚染水問題に乗り出すには、巨額の税金投入が必要」、「東電の株主や融資した金融機関の責任問題は避けて通れ」ない、「東電を廃炉や事故処理の会社と、電力供給を担う会社に分離し、前者を破綻処理することで銀行などに責任を負わせた上で完全国有化し、国が廃炉などに責任を持つしかない」と述べられています。非常に現実的な提案だと思います・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年9月30日)