御嶽山が(水蒸気)噴火し、高熱の降灰や降石、ガス(或いは低温の火砕流)などによって40人以上の登山者が亡くなりました。痛ましい限りです。しかし、突然の自然災害とばかりは言えないようです。御嶽山は1979年にも同規模の水蒸気噴火が起きており、その後も2度、小規模の噴火が起きており、活火山であること、再び噴火が起きることは、十分予想できたとことだと思います。「火山噴火予知連絡会」の藤井会長によると、(マグマ噴火と違って)水蒸気爆発を予知することは難しく、学問的には限界なのだそうです。しかし、予知は困難でも、火山性の地震が増えていたこと、地下での火山活動を反映していると見られる体に感じない「低周波地震」が起きているなど、「異常なことが起きているといことを、自治体に、場合によっては直接、登山者に知らせるなど、情報伝達の工夫はあってよかったのではないか」と指摘をしています。
今月に入って御嶽山では、10日に52回、11日は85回の火山性の地震が起こっており、その後、15日に27回、18日に24回と段々回数が減ってきていましたが、11日の85回というのは、79年の噴火時を超えており、「入山規制」(警戒レベル3)を出す水準だったと思います。気象庁は11日に、「平常」(警戒レベル1)という(警報でなく)「予報」を出しています(自治体には報告、HPにも載せていると言っていますが)が、「平常」という予報を出せば、逆に安心してしまうというのが常人ではないかと思います。(TVに出ていた防災の専門家は)せめて「火口周辺規制」の「警戒レベル2」を出すべきだったとコメントしていました。登山口で(上記のような)「情報」が得られていれば、登山しなかった方も沢山いたのではないかと。情報をきちんと発信するシステムが必要だと思います。
(これまでに書いたことと同じなのですが)原発に関する火山噴火のリスクについては、およそ3万年前に、巨大噴火による火砕流が(現在の)川内原発の敷地内まで到達、また7,300年前には鹿児島県沖の海底火山が噴火しています。さらに川内原発周辺には、桜島など活発な火山が多く、過去に巨大噴火を起こした痕跡(カルデラ)も複数あり、(万一)大規模な火砕流が起きれば、原発が壊滅的な被害を受ける可能性は否定できません。九電は火山噴火リスクについて、「巨大噴火の可能性が現れれば、原子炉を止め、核燃料を運び出す準備を始める」と嘯(うそぶ)いていますが、(上記の)藤井会長(東大名誉教授)によれば、「我々は巨大噴火を(これまで)観測したことがない。どのくらいの前兆現象が起きるのかは誰も知らない」と「予知」を否定しています。
九電は、桜島の噴火では火山灰が原発の敷地内に最大15センチ積もると想定していますが今回の小規模の噴火でさえ、山頂には50cmもの火山灰が降り積もっています。灰も御嶽山東方向に1,000キロ地点で確認されています。(やはり繰り返しになるのですが)灰の重みで電線が切れたり、換気設備や非常用発電機のフィルター或いは取水口が灰で詰まる恐れもあります。今回の捜査も湿った灰で足が取られていますが、道路に積もれば数ミリでもタイヤがスリップしたり、アクセスでできずに原発が孤立する恐れもあります。
こうした大噴火の跡が周辺にあり噴火のリスクのある原発は、(北海道)泊原発、(青森県)東通原発、(建設中の)大間原発などがあるそうでう。火山の専門家からは、巨大噴火によるリスクがあり、「本来建ててはいけない場所」と指摘されています。また、約9万年前に噴火した(熊本県の)「阿蘇カルデラ」の巨大噴火では、噴出した火砕流が(九州の左端の)長崎県や山口県までも到達しており、110も活火山のある「火山大国」日本において、川内原発をはじめ、本来建ててはいけない所に沢山の原発があるわけで、非常に危険なことだと思います。いつ噴火が起こるか分からないこの国で、原発の再稼動などあってはならないと思うのです・・・
P.S. 110かる活火山の内、監視体制か敷かれているのは47の火山で、地震計や傾斜計などが1箇所しかないところもあり、本格的な体制が取れているのは2つしかないとのことで、藤井会長は監視体制の強化が必要だと指摘されています。東日本大地震以降、今回の噴火は「日本の地下が不安定になったことを示すもので、今後、どこかで火山活動が活発化することもあり得る」と述べています。原発の火山噴火リスクを、もっと重く受け止めるべきだと思うのです・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年9月29日)
今月に入って御嶽山では、10日に52回、11日は85回の火山性の地震が起こっており、その後、15日に27回、18日に24回と段々回数が減ってきていましたが、11日の85回というのは、79年の噴火時を超えており、「入山規制」(警戒レベル3)を出す水準だったと思います。気象庁は11日に、「平常」(警戒レベル1)という(警報でなく)「予報」を出しています(自治体には報告、HPにも載せていると言っていますが)が、「平常」という予報を出せば、逆に安心してしまうというのが常人ではないかと思います。(TVに出ていた防災の専門家は)せめて「火口周辺規制」の「警戒レベル2」を出すべきだったとコメントしていました。登山口で(上記のような)「情報」が得られていれば、登山しなかった方も沢山いたのではないかと。情報をきちんと発信するシステムが必要だと思います。
(これまでに書いたことと同じなのですが)原発に関する火山噴火のリスクについては、およそ3万年前に、巨大噴火による火砕流が(現在の)川内原発の敷地内まで到達、また7,300年前には鹿児島県沖の海底火山が噴火しています。さらに川内原発周辺には、桜島など活発な火山が多く、過去に巨大噴火を起こした痕跡(カルデラ)も複数あり、(万一)大規模な火砕流が起きれば、原発が壊滅的な被害を受ける可能性は否定できません。九電は火山噴火リスクについて、「巨大噴火の可能性が現れれば、原子炉を止め、核燃料を運び出す準備を始める」と嘯(うそぶ)いていますが、(上記の)藤井会長(東大名誉教授)によれば、「我々は巨大噴火を(これまで)観測したことがない。どのくらいの前兆現象が起きるのかは誰も知らない」と「予知」を否定しています。
九電は、桜島の噴火では火山灰が原発の敷地内に最大15センチ積もると想定していますが今回の小規模の噴火でさえ、山頂には50cmもの火山灰が降り積もっています。灰も御嶽山東方向に1,000キロ地点で確認されています。(やはり繰り返しになるのですが)灰の重みで電線が切れたり、換気設備や非常用発電機のフィルター或いは取水口が灰で詰まる恐れもあります。今回の捜査も湿った灰で足が取られていますが、道路に積もれば数ミリでもタイヤがスリップしたり、アクセスでできずに原発が孤立する恐れもあります。
こうした大噴火の跡が周辺にあり噴火のリスクのある原発は、(北海道)泊原発、(青森県)東通原発、(建設中の)大間原発などがあるそうでう。火山の専門家からは、巨大噴火によるリスクがあり、「本来建ててはいけない場所」と指摘されています。また、約9万年前に噴火した(熊本県の)「阿蘇カルデラ」の巨大噴火では、噴出した火砕流が(九州の左端の)長崎県や山口県までも到達しており、110も活火山のある「火山大国」日本において、川内原発をはじめ、本来建ててはいけない所に沢山の原発があるわけで、非常に危険なことだと思います。いつ噴火が起こるか分からないこの国で、原発の再稼動などあってはならないと思うのです・・・
P.S. 110かる活火山の内、監視体制か敷かれているのは47の火山で、地震計や傾斜計などが1箇所しかないところもあり、本格的な体制が取れているのは2つしかないとのことで、藤井会長は監視体制の強化が必要だと指摘されています。東日本大地震以降、今回の噴火は「日本の地下が不安定になったことを示すもので、今後、どこかで火山活動が活発化することもあり得る」と述べています。原発の火山噴火リスクを、もっと重く受け止めるべきだと思うのです・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年9月29日)