プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

危険過ぎる「避難指示解除準備区域」指定

2012-03-31 11:05:22 | 日記
 野田政権は30日、南相馬市、田村市、川内市の一部地域を、4月から「避難指示解除準備区域」に指定し、「立ち入り規制を緩め、道路の通過や一時帰宅もより柔軟に認め」る方針を発表しました。この「指定」によって、「警察の検問所は移設され」ゲートが解放、その分、空き巣等の治安の悪化が懸念されます。南相馬市では、「住民らによる『見守り隊』を発足させ、・・・住民を雇って巡回してもらう」、「川内村でも24時間体制で巡回」するそうです。雇用が生まれるのは良いことかもしれませんが、本来警察が行なう仕事を、住民にさせることは本末転倒ではないでしょうか?(引用は『朝日新聞』)

 そうした治安の問題もさることながら、心配なのは被曝です。(政府が低線量としている)「避難指示解除準備区域では、住宅の外の線量が毎時1μSv前後のところが多い」とのことで、外部被曝だけでも、年間5mSvに達する「放射能高線量被曝地帯」であり、「強制避難」すべき地域です。こうした地域に住民の立ち入り(被曝)を許し、ましてや警察の下請けのような危険な仕事を認めるとは、信じ難い失政です。

「環境省は(避難指示)解除後に、建物などの線量調査を始める予定で、・・・『(その)結果を元に除染の進め方を個別に相談』」していくそうです・・・。なんと、除染はおろか、線量調査すらしてない状況で、避難指示を解除するなど考えられません。立ち入り規制緩和は、その第一歩なのでしょうが、到底認められるものではありません。

 米国の原発会社を持ち、自らも技術者であるアーニー・ガンダーセン氏は、日本の放射能汚染をチェルノブイリの2~5倍と推定、今後100万人の癌による死亡者が出ると推測しています。チェルノブイリでは事故後、何十万という労働者を事故処理作業員として送り込み、(正確な数字は分かりませんが)その殆どの方が、その後、癌や白血病などで亡くなっています。日本の今回の方針が、そうした「事故処理作業員」として住民を利用するものであるならば、それはつまり、旧ソビエトと同様の棄民政策を行なおうとしていることを、否定することはできないと思うのです・・・

P.S. ガンダーセン氏によると、現在福島第1原発で、一番危ないのは(5階にある)4号機プールだそうです。この使用済燃料プールの危険性は多くの識者が警告されていますが、「核暴走」によって注入していた海水の塩素が「放射化」して米国にまで到達しており、極めて危険な状態だった、そして今後も決してその危険は去っていないということなのです。ちなみに、同燃料プールが爆発する事態となれば、これは世界的な放射能汚染の危険性があることは言うまでもありません・・・

P.S.2 現在は殆どセシウムしか話題になりませんが、(骨癌を発症させる)ストロンチウムや(重いからそれほど飛ばないといわれながら)筑波でも検出された猛毒のウランやプルトニウムの危険性の情報や、それらの調査はほぼ皆無の状況です。希ガスとして事故当初放出されたキセノンやクリプトンは、肺癌を誘発するそうです。情報やデータがなければ、因果関係も証明できませんし、賠償を請求することすら叶いません。今後、汚染した魚介類等を食べて知らないうちに被曝しても、それが原因で病気を発症しても、どうすることもできません。やはり政府は、情報を隠しながら、調査を行わず、(分からない形で)少しづつ国民が健康を害し、命を落としていくのを静かに「見守る」つもりなのでしょう・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月31日)

22万トンの放射能汚染水

2012-03-30 10:30:36 | 日記
 増え続ける放射能汚染水は、現在原子炉建屋やタービン建屋の地下等含めて、依然として事故後と同じレベルの約10万トンあり(引用・参照は『朝日新聞』)、一応処理はされたけれど汚染してタンクに溜められている汚染水は約12万トンとなり、増設し続けて約16万トンあるタンクの空き容量は、残り4万トンを切っています。

 勿論原子炉から漏出している高濃度の汚染水は、どこからどのように、どれぐらい漏れているのかも分からず、近づいて修理することなど不可能な状況で、極めて深刻な問題なのですが、1日6万トン程度なら、現在処理可能な水量ではあると武田先生も言われています。(未だに火災防止といって)敷地内に週に200トンほど捨て続けているようで、これだけなら(汚染の観点からすれば大した問題ですが、量だけのことを考えた場合)対処可能な範囲です。

 しかし(量的な)問題は、流入し続ける地下水です。一日200から500トンも流れ込んでいるそうで、このままでは汚染水は増え続け、いずれ「低濃度」という名の高濃度「放射能汚染水」を海に捨てるという事態にもなりかねません。「東電は、建屋の周りの地下水をポンプでくみ出し、建屋の中に流れ込む量を減らす予定」だそうですが、その対応が余りにも遅すぎるのです。矢板を海側に打つという話がありましたが、あれはどうなったのでしょうか?(何度も書いてきましたが)本当はその前に、地下水の流入を止める工事を即刻始めるべきだったのです。(そうすれば、これだけ膨大な数のタンクを造る必要もありませんでした)

 東電は、何故可能な事故処理対策を即座に行なわないのでしょう?或いは行なう能力がないのでしょう。(だから事故が起き、事故を拡大させたのでしょうが・・・)だったら政府は事故処理能力のない東電幹部の首を切り、政府の責任で必要な対応を取るべきです。しかし、・・・その政府に判断能力も、対応能力もないのでした・・・それを露呈したのが、今回の事故であり、その対応であり、事故処理の過程だったのです。何を言っても空しく響くこの事故を、どう受け止めたらいいのでしょうか?どのような教訓を胸に、二度と悲惨な「敗戦」を繰り返さないと宣言できるのでしょうか?!正直、微塵もそのようなものを感じないのは、私の不徳の致すところなのでしょう・・・

P.S. 東電の値上げに反対する9割の企業に対し、東電は「値上げに反対する企業の電気を停止する」との脅しを公言しました。これだけ社会に迷惑をかけ、放射能被害が広がる中、何兆円もの税金を投入してもらっている企業が、今度は広範囲の企業の業績悪化、ひいては景気を悪化させかけない「政策」(値上げ)を、脅しを交えながら展開する、まさに暴挙以外の何物でもありません。

 政府は行政指導を行うと言っていますが、これもまた枝野大臣の(身内による甘い)「口先介入」に過ぎません。東電は、値上げを拒否している企業に、(新規参入会社の)PPSを「紹介」すると言っているそうですが、実質東電独占の管内で、供給余力のないPPSから電気を買うことなどできはしません。できないことを分かっていて、「紹介」するなどと言い募っているのです。東電と企業が結んでいる「最終補償約款」の「契約条項」には、最終的には2割高い電気料金で電力供給を行なうと規定されているそうです。ごねたら、値上げ17%が20%と高くなってしまうのです。その「ご紹介」を、東電はご丁寧にして下さるというのです。誠に「有り難き」所業と言わざるを得ません・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月30日)

第二次「伊方原発運転差止訴訟」

2012-03-29 07:39:11 | 日記
 昨日は「伊方原発運転差止訴訟」の第二次提訴を松山地裁に行ないました。第一次の原告300人に、新たに322名の第二次原告を加え、計622名の原告が、同訴訟に参加することになり、地裁レベルとしては非常に多くの原告を抱えた裁判となります。未定ですが、第三次の提起もあるかもしれないとのことです。

 現在全国で(民事の)差止訴訟や、定期点検の修了証書を渡さないようにとの「行政訴訟」等が、提起され、また今後提起されるようです。「伊方原発を止める会」としては、40万人の署名集めも目標として、様々なアプローチで、原発再稼働を阻止し、原発を廃炉にする運動を展開する方針とのことです。前途は極めて厳しいものがありますが、やれることは全てやっていくしかない、或いはもっと発想を変えた、「原発は要らない」という主張を伝えていく必要があると感じました。

 私自身としては、裁判も署名集めも大切なのだけれど、田畑を耕し、自ら食する物を作るというスタンスと、そうした食べ物を「フクシマ・ヒバクシャ」に食べてもらいたい、そのような展開がもっとできれば、そうした繋がりこそ、「原発廃止」そのものよりも、もっともっと大切なのだと思うのですが、自らもやっとの状態で、日々の生活に拘泥している中では、それもやはり極めて厳しい展望ではあるのです。

 それでも、今日原告として参加され、お話された10人余りの方々の多くの言葉に、私自身胸に迫るものがありました。皆さんの思いは、(私とは違って)この世の「利」のシステムばかりに毒されているのではないと感じましたし、やはり訴訟は訴訟で大切な意思表示の手段であると痛感した一日でした・・・

P.S. 聞いた事で、(自分の為に)忘れないうちに3点だけ短くまとめます。

1. (知られていませんが)伊方原発は「埋立地」だったという事実。(しかも送電線や鉄塔は削った斜面の上にあります)原子炉建屋は人工的に岩盤を造り、その上に建てているのでそれなりに、耐震性はあるかもしれませんが(勿論それでも足りません)、タービン建屋の耐震性はCレベルなので、全くもって耐震性は不足し、さらに、(原子炉建屋とタービン建屋の)耐震性が違うことで(広瀬さんも言っていましたが、)配管がねじれ、配管が破断してしまうとのこと。1,2メートルもある配管などは、まずもって持つはずがないと。

2. 伊方原発は、海側にある(二次冷却回路の)海水ポンプが1,2メートルの津波でも浸水する状態にあり、水を被れば当然ポンプは動かなり、冷却できなくなります。

3. 大飯原発での、制御棒挿入時間の「規制値」のデータ捏造問題。直下型地震や横揺れたて揺れで「規制値」内に制御棒が入らず、緊急冷却装置も効果を発揮しないことになるとのこと。そのデータを捏造していたそうです。

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月29日)

ガレキの線量と被曝量

2012-03-27 15:24:08 | 日記
 武田先生が、岩手県陸前高田市のガレキの線量と被曝量を試算してくれていますので、(ブログから引用)ご紹介します。

陸前高田市の「瓦礫の中の繊維の放射線量が1キログラムあたり1480ベクレルと測定されて」おり、「被曝量は2.32ミリシーベルト(1年)になり、クリアランスレベルの実に232倍」、ちなみに「『クリアランス・レベル』とは原子炉などを解体したときに『放射能を気にせずに移動などができる基準』」です。「陸前高田市の瓦礫の平均汚染度は加重平均をすると、1キログラムあたり116ベクレル」で、「1年0.29ミリシーベルトになり、もしこの瓦礫を搬出してどこかの市が受け入れたら、市長は逮捕され、懲役1年以下の有罪になる」レベルだそうです。

また、「焼却灰は1キロ2、314ベクレルとなり、これは1年に3.35ミリシーベルトに相当するので、クリアランスレベルの335倍」、「岩手県、宮城県に多くの瓦礫がクリアランスレベルを超えている」とのことです。これまで、ガレキの広域処理を進めようとしてきた政府や自治体の数字とは大分違いますが、実態は先生が試算されたものに近いと思います。こうしたガレキを移動させ、焼却し、高濃度の放射能汚染焼却灰を一般処分場に埋めるなど、法を無視した違法行為であることは、言うまでもありません。

ガレキの処理が進まないのは、政府の嘘と優柔不断が原因です。真実を話し、必要な処理を、適切に行なう、その「不退転」の意志があれば、もう既に法律を遵守したままでも、ガレキの処理はできたはずですし、可能です。但し、(基地を沖縄に押し付けるように)原発を何処かに押し付けるような差別的な「決断」(犠牲)なしには、それは不可能ですが・・・それでも、ガレキ処理がどうしても必要だというのならば、まさに国是、国益のために、国民を説得するべきです。それが政府官邸の職責であり責任ではないかと思うのです・・・

P.S. 国の除染モデル事業ですが、例えば浪江町下津町では、10μSv/時が5.7に、大熊町役場周辺が11.5から3.9に、富岡町夜の森公園が7.9から4.2と大よそ半減してはいますが、年間許容限度の1mSv(0.2μSv/時)からみると、これでは帰還できるレベルではないように思います。線量が(決して低くないのですが)低いとされている南相馬市立金房小学校周辺では、1.3μSv/時から1.1に、葛尾村役場周辺が1.7から1.3、田村市都路町古道で0.7から0.6と、殆ど下がっていません。

これまでの現在の除染のやり方では、これ以上の効果は期待できないように感じられます。それぐらいなら、危険を冒して帰るよりは、早く新たな生活が始動できるように、支援していく方が避難されている方々の為には良いのではないでしょうか?実際、避難生活が長引いて、そう考えられている方は増えているようです。正しい情報を提供し、現実を見据えた上で、本当に被災された方々にとってより良い施策を願うばかりです・・・

P.S.2 工業用内視鏡による2号機内部の調査で、格納容器底部に溜まっている水は、僅かに60センチだったそうです。東電のこれまで、3.5~4メートルと推測していたそうですから、随分とサバを読んでいたことになります。温度は50度前後で、俄かに危険な状態ではないと思いますが、(幸か不幸か)溶融デブリはコンクリートを溶かして、もっと下にめり込んでいるでしょうから、たった60センチでも水に浸かっているのではないかと推察します。それにしても、今でも毎日(1~3号機で)6トンは注水しているのですから、あとの水は何処に消えているのかが、最も問題のようです・・・

P.S.3 これから春に向かい、どんどん雪解け水が山から川、そして海へと注ぐことになります。例年なら、豊富な栄養分を含んだ命の水なのですが、降り積もった放射性物質を含んだ水となると、そうは言っておられません。河川や海の汚染が今後拡大する懸念があり、魚介類のさらなる汚染に気を付けなければならないと思うのです・・・(本当に暗い話題ばかりで、申し訳ありません・・・)

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月27日)

電気不足の停電は、喜んで受け入れます!

2012-03-26 14:36:31 | 日記
 電力不足が叫ばれ、節電が呼びかけられたこの冬の電力需給は、大口小口問わない多くの企業や個人の努力の甲斐もあって、心配された事態には陥ることはありませんでした。最も懸念された関電管内では、「電力の使用率が90%を超えたのは5日間」(以下、引用は『朝日新聞』)で、(九州で火力発電所が故障し、電力を融通したこともあって)2月3日に最大93%だったそうです。2月の平均気温が平年より1・2度低かったけれど、「期間を通じて十分余力があった」ことになります。

 問題は、その需給見通しで、関電の予想では需要を最大2、665万㌔ワット、供給力を(2月平均で)2,412万㌔ワット(約210万㌔ワット足らない)としていましたが、「実際の供給力は見通しより300万㌔ワット多い2,730万㌔ワット」で(足りていた)、「一方最大需要は87万㌔ワット少な」かったとのことです。この「見通し」ですが、環境エネルギー政策研究所の飯田さんの需給見通しは、需要は関電と同じに設定しましたが、「供給力は2,750万㌔ワット」とし、実際の供給力とたったの20万㌔ワットしか違っていません。

 様々な需給データが公表されていない中での、飯田さんの試算の正確さは驚きですが、問題は電力会社側が、故意に電力不足を強調し、またそうした主張を確かなものとする為に、わざと電力供給のための努力をサボタージュしているのではないかという疑惑です。実は、原発のない沖縄では、火力発電が主体ですが、燃料費が上がったにも拘わらず、赤字にはなっていません。問題は燃料費ではなく、原発そのものにあるのです。

運転を停止しても、外部から電力を供給し、(まだ燃料は3分の2はいっていますから)原子炉も使用済燃料プールも冷却し続けなければならない原発、その維持・管理費が、また膨大なのです。その体質(問題点)が、原発停止という状況の中で、浮き彫りとなっただけなのです。火力発電が、原油が高いからといって、値上げを認めることなど決して許してはならないのです。原発そのものが、(色々な意味で)「金食い虫」なのです。無尽蔵に金を吸い上げる「システム」なのです。そのシステムを維持するために、値上げをしようとしているのです。そのような値上げは、どうしても認められないのです・・・

P.S. 関電の八木社長は会見で、「最悪の事態を考慮することの重要性を強調」したそうですが、ここの危険性と被害、コストを考えれば、最早、原発など運転(再稼動)できるはずがありません。電力需給など、それこそ需要が供給を上回りそうならば、警報を出し、使用を止めれば良いだけのことです。年に1度や2度の停電なら、甘んじて「耐え忍び」ます。10度や20度止まっても、怒りはしません。どうぞ、原発は止めたままにして下さい。そして一刻も早く、「安い」火力発電等にどんどん切り替えて頂きたいと思うのです・・・(それと、今夏の需給見通しは、飯田さんに任せて頂きたいと、お願いしておきます・・・)

P.S.2 電力会社の電力料金に関して、スポーツ施設等の建設費の「寄付金」や、電気事業連合会や経済団体といった業界団体への会費である「団体費」は、4月以降の値上げ申請時から「原価」としては認めないことになるそうです。ただ、それは値上げを申請しなければ、これまでどおり原価として電気料金に加算されたままになるということで、(それ以外にも問題のある)総括原価方式自体が使用者には納得のいかないものとなっています・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月26日)

金まみれの原発審査体制

2012-03-25 12:54:52 | 日記
 大飯原発のストレステストの報告書は、加圧水型原発の製造元でる三菱重工が担い、その審査を行なった保安院は、原子力安全基盤機構(JNES)にその実務を丸投げし、そのJNESでは三菱重工から天上がってきた職員が審査を行なったそうです。(以下、引用・参照は『朝日ジャーナル』)本来報告書を作るべき関電も、審査すべき保安院もサボタージュ、当の原発を造ったメーカーが、自分で自分の商品を評価しているのが、ストレステストに限らず、あらゆる審査における現状なのでしょう。ちなみに、この「JNES」は、「危機意識の欠如、マネジメントの不在など、組織風土に根ざした根本的・・・に大きな問題がある」と身内同然の総務省から断罪される始末です。

 しかも、保安院のストレステスト意見聴取会の委員には、「三菱重工やその関連会社から多額の受託研究費や奨学寄附金」が渡っているのです。ご存知のように、原子力安全委員長の斑目さんをはじめ、多くの安全委員も電力会社や原発メーカーから多額の「お布施」を戴いておりますが、原子力行政の「ダブルチェック」を担うこの両機関は、こうした「原発マネー」まみれになっているのです。

 朝刊(『朝日新聞』)には、今度は自治体(福井県)の原子力安全専門委員4人にも、三菱重工や実質「関電」の組織である「関西原子力懇談会」などから計1,500万円の寄付金が流れていたそうですが、これまでの5年間で委員となる近隣の大学教授少なくとも37人にも、総額6,000万近い金が、同「懇談会」を隠れ蓑にして「関電」から献上されているわけです。勿論、その賄賂は、使用者からの電力料金によって賄(まかな)われているわけです。政府、官僚、学者、そしてメディアへと金が循環する、見事な「利」のシステムが構築されているのです。その「利」のシステムから抜け出せない私が言うのもなんですが、安全を保ちながらでも、十分に自らの懐を肥やすことはできるはずで、せめてそのぐらいの「配慮」はあってしかるべきだと思うのです・・・

P.S.  保安院、ストレステスト意見聴取会の委員である井野教授は、このストレステストには審査基準、判断基準がなく、安全を担保する根拠がないという主旨のことを述べられています。同教授によると、今回のストレステストには、配管などを支持する構造物や、機器の基礎を留めるボルト、はたまた地震時に挿入される制御棒の「規制値」(2.2秒以内に挿入されなければなりません)といった、重要な項目がの審査対象外となっているそうです。そうでなくても、これまでの基準のままで、机上の計算だけした1次テストは全く何の意味もないことは、誰もが承知しているのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月25日)

ガレキ受け入れ拒否は、国民の「権利」

2012-03-23 15:10:08 | 日記
 ガレキ受け入れを表明している自治体が増えてきているそうです。日本人の「絆」をプロパガンダして、受け入れを「アンケート」という形で、その意思表示を強要している政府にはあきれますが、危険な物は危険だと、はっきり言っていくことは大切です。(朝刊『朝日新聞』には、)「神奈川県の家庭ごみの焼却灰を受け入れ、埋め立て処分していた奈良県御所(ごぜ)市の産業廃棄物処理業者が・・・住民の要望により受け入れを中止した」そうです。神奈川県を「被災地」と呼ぶかどうかは微妙ですが、少なくとも、事故により放射性物質拡散の被害を受けた(低線量)「ヒバク地」であることは間違いありません。

 同焼却灰は、1キロ当たり144~490ベクレルの放射性セシウムが検出されているそうです。法律に照らして、放射性廃棄物として厳重に管理すべき物であることは言うまでもありません。この放射能汚染された焼却灰は、全国7都県(福島、岩手、茨城、栃木、群馬、千葉、東京)で合計3万5千トン以上に上り、置き場がなく仮置き状態だそうです。何故国は、住民が住めなくなった(住んではいけない)福島の高濃度放射能汚染地域に、(住民の方々に十分説明し、賠償した上で)放射性廃棄物管理施設を造らないのでしょうか?

 被災地の住民の方々には申し訳ないのですが、(私のような差別的な考えの人間には)それしか思い付かないのです。本来なら、東京の汚染焼却灰は東京で、神奈川の物は神奈川で処理し、管理すべきですが(移動させてはいけません)、もし移動させるなら、拡散ではなく、一ヶ所に集中させるべきで、その上で厳重管理すべきです。また、燃やしてはいけません。専用のバグフィルターで除去しても、「焼却炉のガス排気量は大きいため、相当量の放射性物質が流出する恐れがあり」、「周辺住民が受ける放射線量は低いかもしれないが、汚染が広が」ってしまいます。

 話題になっている岩手県宮古市のガレキは、(検査がきちんとしていることを信じたとして)数十ベクレルの汚染度です。それでも焼却すれば濃縮してしまいますから、100ベクレルの基準は超えてしまうでしょう。(コンクリート等のリサイクルなど、とんでもありません)復興の為に必要ならば、やはり、燃やさず、放射性廃棄物管理施設を早急に造り(何故今まで造らなかったのでしょう)、適正(厳重)に管理していくべきだと思うのです。汚染の2次拡大、2次被曝は、(原発周辺の方々の、戻りたいとの思いを犠牲にしてしまいますが、)どうしても止めなければならないのです・・・

P.S.  (野党からの異論もあり)改正法が審議できないため、原子力規制局の発足は大幅に遅れそうです。それはつまり、原発事故後の(設置指針、耐震指針、防災指針等の)新基準も遅れるということです。災害は待ってはくれません。一刻も早く原発事故の原因を究明し、その反省の元に新たな基準(指針)を策定し、それを実施させなければ、到底原発が安全に運転できないということなのです。

 これまでの国の(行政)指導は強制力がなく(勿論やる気もなかったのですが)、電力会社の言うとおりを鵜呑みにして、ただ書類のみ審査して、(形だけ整っていれば)設置許可等のあらゆる認可が下りていたわけです。再稼働への歩みも、事故以前と全く同じ過程を踏んで、進んでいます。事故後、電源車と消防車を設置しただけの原発を、何ら新たな指針も基準も設けることなく、机上の計算だけで安全余裕があるとする「嘘」を、最早誰が信じるでしょうか?しかしながら大飯原発は、再稼働に向かって、まさに陥落寸前です。表向き慎重姿勢の西川知事は、国が住民を説得してくれるようにしきりにラブコールを送り続けています。福井県の地元の方々も、再稼働阻止に向けて必死なのでしょうが、沖縄のような住民、県民の動きは見えてはきません。かく言う愛媛も、第2の再稼働原発となる可能性大であり、他県のことをとやかく言っている場合ではないのですが・・・

P.S.2 連日書いています「セシウム除去薬(剤)」ですが、「1987年ブラジルのゴイアニアにおいて、放射性セシウムによる被爆事故があり、その時にこの薬が治療のために使用成人で投与・・・平均80日の、セシウムの生物学的半減期が、使用により25日程度に短縮」(「六号通り診療所所長」のブログより)したそうで、約3倍の早さで排出されるということです。副作用に関しては、カリウムも一緒に出てしまうので、その対策をすれば良いとのこと、ただ、「筋肉中のセシウムが、どの程度減少するかは微妙」だそうです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月23日)

がん患者の苦痛を取り除く「KM-CART」を!

2012-03-22 10:59:08 | 日記
 がん患者さんの苦痛を取り除く「CART」(腹水濾過濃縮再静注法)について、詳しくご紹介させて頂きます。(引用、参照は『週刊東洋経済』)これまで、進行がんなどが原因のがん性腹水は「難治性腹水」と呼ばれ、改善が難しいとされ、患者さんが苦しいので抜いて欲しいと頼んでも、体力の低下や死に至る危険性を理由に、(保険適用されてはいましたが、がん患者に対しては)殆どの医療現場で行なわれてきませんでした。

 しかし、この腹水を抜いて濾過し、水分を血管に引き込む働きをするアルブミンや免疫機能にかかわるグロブリンを取り出して(抜いた腹水の焼く10分の1ぐらいの量になるそうです)、静脈に点滴する(防府消火器センター研究所長の松崎医師が開発した)「KM-CART」方式だと、(体力を低下させずに)患者の栄養状態を改善し、(アルブミンを戻すことで)腹水が逆に溜まりにくくなるそうです。「手のうちようがなかったがん性腹水を抜いて楽にしてあげれば、患者の闘病意欲が湧く」と同医師は言われます。

 緩和ケアと言いながら、実際こうした(患者本位の)治療を実施している医療機関は希で、(今村先生の治療過程をビデオで見せて頂きましたが、)使い捨ての濾過器具さえあれば(注文すれば、すぐ医療機器会社が持ってくるそうです)、(そしてやろうと思えば)簡単に可能な治療です。保険適用で1回(3割負担で)5万円だそうですが、(高額医療制度もありますし)実施すれば、患者さんの苦痛を取り除き、(腹水も溜まりにくくなって)QOLが格段に向上することを考えれば、是非実施すべき治療法だと思います。多くの患者さんが、今でもこうした治療法を知らないと思います。是非、多くの方に知って頂いて、また主治医の先生に実施してもらう(普及する)ようにすべきだと思うのです・・・

P.S.  伊丹先生によると、がんは体内の糖分を集めて増殖するそうで、血糖値が高い患者さんはがん死亡率も高くなるそうで、何故血糖値が高い患者に必要な治療を施さないのか、憤りを超えて不思議そうに、「何故しないんですかねえ」とその感慨を語られました。生涯を、朝昼なく患者さんの為に生きてきた先生にとっては、現在の医療制度は、そして医療現場は、まさしく「摩訶不思議な世界」なのでしょう。まさに、患者の命が弄ばれている、見捨てられていると感じざるを得ません・・・

P.S.2 昨日の「セシウム除去薬(剤)」ですが、(ネット情報ですが)フクシマ人災事故の数日後には、防衛省が「ラディオガルダーゼ」という除去薬を、自衛隊や現場の作業員の為だとして、緊急輸入していたそうです。日本でも製造・販売が事故の4ヶ月ほど前に認められていましたが、足りないということで、ドイツから「メジフィックス社」が輸入したとのことです。

この薬は、セシウムが、「体に入ると、腸と胆嚢(たんのう)を行ったり来たりする性質」を利用し、「腸にでてきたセシウムを捕まえて、便と一緒に排出する」そうです。同薬は、「大量のセシウムを取りこんでしまった人が服用するもの」で、「その量は300ミリシーベルト以下では効果がないとされて」いるそうですが、単に腸に出てきたセシウムを吸着し排出するだけなら、(素人判断は禁物ですが)体内にセシウムの溜まっている方なら、その量に関わらず、排出の効果は望めるのではないかと思うのです。(勿論、医師の処方の元で服用するのは当然ですが)

「1日3回・1回6錠服用が必要で、1箱30錠入りで1万5000円前後」し、ネット購入も(実際は分かりませんが)可能だそうです。これで蓄積したセシウムが排出されるなら、それ程高いとは思いませんが、やはりその効果の程が知りたい(もっと情報がほしい)ところです。また、「プルトニウム除去薬」も、(厚生省の薬事審議会で)事故後に承認されたそうです。この両薬、自衛隊や作業員が飲んだという報道はありませんから、国民には知らせず、政府高官や議員はちゃっかり飲んでいるのではないかと推察します。購入(輸入)記録と実数を調べればすぐに分かるでしょうが、開いた口が塞がることがありません。ここでも国民は見捨てられ、弄ばれているのでしょう・・・

P.S.3 東電が、契約期間中にも拘わらず、その説明もなく電気料金を値上げしようとした問題で、多くの(75%の)企業が同意していないそうです。当然のことながら、4月1日からの値上げ実施は難しいでしょう。それにしても、契約を無視して、自分の勝手で企業の死活問題に関わる電気料金を一方的に上げる、どこかの商工会議所が独占禁止法違反で訴えると言っているそうですが、まさにこの値上げは、(また一般家庭向けの値上げを政府が認めるとしたら、)まさに国民の首を絞めるがごとき「犯罪」行為そのものだと思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月22日)

「セシウム除去薬」を配布せよ!

2012-03-21 11:27:13 | 日記
 昨日は、松山のがん患者の会、「虹の会」の主催する会合に出席してきました。すばるクリニック院長の伊丹仁朗先生と千葉ポートメディカルクリニック院長の今村貴樹先生が、今回も自費で講師となられ、また講演後は、希望者に無料相談を受けておられました。誠に頭の下がる思いです。

 伊丹先生は昨年、手を尽くしたがん治療の実現に向けて、患者組合である「生きがい療法ユニオン」を発足させました。現在の「標準治療」では、救われない多くのがん難民の方々が何十万人とおられ、結果再発し亡くなる患者さんは絶えることがありません。しかもその「標準治療」さえ受けられない、というのが日本のがん医療の現実です。例えば、副作用がなく、免疫力を上げ、少ない抗がん剤でも効果をあげる「ハイパーサーミア」(「温熱療法」)は、保険適用でありながら、殆ど行なわれておらず、全国でも16病院しかありません。

 また今村先生は、がん性腹膜炎による腹水(お腹が膨れ、非常に苦しいそうです)を、「CART」(腹水濾過濃縮再静注法)という治療を行なうと、患者さんの苦痛を取り除くだけでなく、元気になられるにも拘わらず、殆どの病院がそうした治療をしないこと、、抗がん剤の吐き気を止めるリフレックスの使用をしないこと、がん悪質液の治療もしなければ、(抗がん剤の効き具合や適否が分かる)「がん遺伝子検査」も行なわれていない現実(予め行なえば、効かない抗がん剤の副作用で苦しむということがなくなります)、さらに、保険適用では肺がん治療薬でも、例えば人によっては乳がんに効いたり、他のがんに効果をもたらす治療薬があっても、殆どの医者は、最早手段はないとして患者さんを見放す現状を語られました。

 最も衝撃的な(今村先生の)お話は、「セシウム除去薬」(医者しか輸入できないそうです)というものがあって、先生が輸入しようとした際、(多分政府でしょう)妨害を受けたそうです。先生は必要な方に配られているそうですが、この「セシウム除去薬」を普及させようと各方面にアクセスを取られましたが、未だにどこからも返答がないそうです。かの有名な山下俊一氏は、「そんな薬があることを言わないように」とのたまわっているそうです。この「セシウム除去薬」を飲むと、セシウムが排出されるそうですから、一刻も早く輸入をし、被曝された方々に飲んで頂くべきだと思うのです・・・

市民原子力委員会 提言37
「政府はセシウム除去薬を緊急に輸入し、フクシマ・ヒバクシャの方々に対して、一刻も早く服用をして頂くこと」

P.S. それにしても、何故このような素晴らしい薬があることを隠蔽し、服用を妨害しようとするのでしょうか?まさか、今回の事故を利用して、壮大な(フクシマ・ヒバクシャをモルモットにした)実験をしようとしているのでしょうか?そしてがん患者が増えることを望んでいるのか、そして効かない抗がん剤を売り続けて「利」を得ようとの考えなのでしょうか?私の妄想の及ばないところで、何か蠢いているように思えるのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月21日)

「除染」という事故処理に住民を使ってはいけない!

2012-03-20 10:40:22 | 日記
 本屋で某週刊誌を立ち読みをしたのですが、伊達市は、町内会やPTAに、除染のボランティアをさせているというのは本当でしょうか?チェルノブイリでも、多くの事故処理作業員が動員され、その後、その多くの方々が亡くなっています。伊達市の線量は、居住環境としては決して低いものではなく、米からもセシウムが検出され、除染が必要な地域だということですが、その「除染」という名の「事故処理」を、地域住民に押し付けるのは間違いです。

実際どのような形で作業されているのかは分かりませんが、作業中に舞い上がった放射性物質を吸い込む危険性があり、素人である一般住民に、除染作業をさせることは許されません。きちんとした研修を受け、装備をしたプロに任せるべきです。只、除染に関しては、除染しても余り線量が落ちず、また落ちた線量も再び上昇する傾向があるそうで、今行なおうとしている除染には、その効果に疑問符が付いています。

国会の事故調査委員会が招いて来日している、ウクライナの中央地球物理観測所副所長のタバチニー氏は、「自主的避難が勧告された都市部で、巨額の費用をかけて除染したが、効果が余りなかった」と報告しており、「住民の健康を守るには、継続的なモニタリング」(『朝日新聞』)しかないのが、実情のようです。ましてや、こうした除染に住民を駆り出すことを、決して認めるわけにはいかないのです・・・

P.S. (これも立ち読みしたのですが、)南相馬市で、343万ベクレルもの黒い苔のような物が発見されているそうです。どうもラン藻の仲間だそうで、どこにでも生えているとのことで、生育過程で放射性物質を取り込むそうです。余りにも高濃度に濃縮されており、外部被曝してしまいますので、住民の方は、発見しても決して触らないようにして下さい。しかしながら、南相馬市市長はこの高濃度の放射性物質を含んだラン藻に対して、何ら対策を講じないそうです。勿論、市だけの責任ではありませんが、市としても、政府に除去を要請する等、適切な対応を取るべきだと思うのですが・・・

P.S.2 同じく参考人として来日しているチェルノブイリ原発の副所長のゴーラ氏は、再建している「石棺」内の燃料等について、「管理、埋設する場所はなく、燃料は取り出せない」と語ったそうです。26年経っても、決して燃料は取り出せないのです。また、埋める場所もないのです。「石棺」を造り続けるしか、手立てはないのです。フクシマもまた、同様の運命を辿ることになるでしょう。しかも、管理ができない状況に至れば、破滅する危険性を抱えながら・・・


by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月20日)