プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

不平等同盟

2013-04-30 10:51:58 | 日記
 日露首脳会談が開かれましたが、やはりまずは「経済」(お金)の話です。平和条約、(歯舞・色丹の)領土返還はまだ先のことのようです。島を追われた島民の方々の思いは、生存中に叶うのか、それはとても難しいように思います。それにしても、安倍総理は何故、「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」を、何の「目的」で開いたのでしょうか?何のメリットが日本国にあると言うのでしょうか?

日本の(見せかけ上の)主権回復の日、明らかに日本から切り離され、日本国憲法の及ばない米国の施政下に置かれた沖縄や奄美、小笠原の人々の気持ちを慮れば、このような式典を開くことなど到底できないと思います。只、冷静に考えると、日本は未だ主権を回復などしていないという現実に突き当たります。米国が認める範囲内でしか、日本の施政権が行使できないということが、その証です。もし本当に、自国で作った憲法を自国で行使できない国があるとして、それを主権国家とは言えないのではないかと思うのです。

しかしこれも、憲法という国民を支配するルールを米国が作った経緯に鑑みれば、別にそれほどおかしなことではありません。日本を支配する為に米国は日本国憲法を作ったのであって、全てのルールを米国は日本に押し付けてきたことは開国以来の歴史が物語っています。(美辞麗句に飾られたお題目は別にして)憲法は日本と日本人を守るどころか、日本と日本人を支配し、縛り続けている、その最も過酷な現実が沖縄にあるということだと思います。ちなみに、第9条にある「平和」とは、日本と日本人の平和を意味するのではなく、列強に牙を向いた後発国日本の「牙」を抜く為の条文であり、列強国(戦勝国)、特に米国の占領を安全里に遂行し、米国を始めとする戦勝国の「平和」を確保する為に書かれたものです。決して(かつて列強の平和を脅かした)日本と日本人の為のものではありません。

残念ながら戦前も、戦後もなく、ずっと米国と日本の不平等な関係は続いているちお言わざるを得ません。(百歩譲って考えると)ひょっとしたら安倍首相は、その「不平等」な関係を修正したいと思っているのかもしれません。それなら私と思いは重なります。極めて不平等かつ(実質)占領されている異常な状態から脱したいとの、開国以来の念願を叶えたいと。(標的とされれば)危険かつ脆弱な原発を押し付けられてきた現状を打破したいと。(やはり、違いますか)いずれにしても、日本と米国の不平等な「同盟」関係が、(日米の力関係からして)今後も変わるとは思えませんが・・・

P.S. ちなみに、「同盟」とは、「共同の目的の為に同一の行動をとる」という意味です。(広辞苑)となると、日本と米国は同盟国ではないという結論が出てきます。同一の行動は取って(取らされ)いますが、その目的は常に米国の「目的」だからです。その(米国の)目的を、日本の目的だとして強制されているだけです。湾岸戦争やアフガン・イラクでの戦争でのテロ掃討の「目的」もそうです。戦後は特に、いつも米国の目的が日本の目的だと刷り返られてきた(強要されてきた)に過ぎないのです・・・

P.S.2 TPPのルール(支配権)作りに最も積極的なのは米国だそうです。その為のTTPでしょうから、当然のことだと思います。支配する為のルールをつくることで、自国に利益をもたらすからです。その米国の「目的」を追認する為に、日本もその場に居なければならないのです。共同の「目的」を持った同盟国だからです・・・

P.S.3 尖閣事件後、日米共同で行なわれた占拠された離島の奪還作戦ですが、奪われることを前提の訓練って(本来なら)おかしいですよね。何故、離島「防衛」作戦ではないのでしょうか? つまり。尖閣を守ることは、米国の「目的」ではないのです。では、(中国はしないと私は思っていますが)奪取された場合、米国は日本と奪還作戦を行なうのでしょうか?これも、「しない」と思います。中国の実効支配している島を奪還する義理も意味もありませんから。つまり、日本と米国の間に、(米国の設定した架空の)「共同目的」はあっても、現実には存在しないのです。不平等と言うよりも、「同盟」そのものが成立していない、そう思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月30日)

原発の非人道性

2013-04-26 11:07:31 | 日記
 NPTの第2回準備委員会の共同声明に、(第1回と同様)日本政府は署名しませんでした。「如何なる状況でも核兵器が二度と使われないことが人類存続の利益になる」という表現が、米国の核の傘の下にいる安全保障政策と一致しないということです。これに署名すれば、いざという時に米国が北朝鮮に核攻撃することを容認しないということになり、矛盾があるということなのでしょう。当然、湾岸戦争やアフガン、イラクで使用された劣化ウラン弾による「核攻撃」も認められないということになります。

 しかし、北朝鮮やイランの原発開発がNPT(核不拡散)に違反するように、原発そのものが「核施設」そのものであり、原発労働者の構造的犠牲など非人道的かつ極めて危険な装置であることは否定できないと思います。しかもその危険性は、非友好的な国からの(テロ等による)攻撃に極めて脆弱であるということから、核爆弾よりもっと危険な代物であり、国民の生命と財産を甚だしく危ぶむ「核爆弾」となっていると思います。

 実際、原発があることによって、日本は米国の核の傘によって守られるというような状況にはありません。50基を超える原発全てにパトリオットを配備することも出来ません。北朝鮮が核を待たなくても、日本を壊滅させるにはノドンだけで十分なのです。この危険で脆弱な原発を全て(廃炉とし)廃棄することが、何より日本と日本人を「核と放射能」から守ることになります。その上で米国の核の傘に入るかどうか、その抑止力に頼るのかどうか決めるべきだと思います。核爆弾を持つ以上の危険が、原発にはあるということを、改めて認識すべきではないかと思うのです・・・

P.S. 兵庫県の(福島第1原発なみの)原発事故による放射性ヨウ素の(16のケースの)拡散予測では、大飯原発から約100キロ離れた神戸市で、(IAEAの基準50mSvを超える)最大約62mSv(1年間積算です)、高浜原発の事故時には、(距離は分かりません)篠山市で最大167mSvに達するとのことです。また、50mSvを超える自治体は、西宮、宝塚、丹波、豊岡市など25市町村に上るとのことです。(風力にもよりますが)100キロなら1時間で到達しますから、原発を稼働するなら、100キロ圏内にもヨウ素剤を配っておかなければならないということになりそうです・・・

P.S.2 (ニュースで皆さんご存知だと思いますが)1963年の名神高速道路(一部)開通以降、高速道路の総延長は8,700キロ、その4割が開通から30年以上経ち、老朽化対策が必要になってきているそうです。スパイクタイヤの禁止から、(塩分を含む)凍結防止剤の散布が増加し、コンクリートや鉄筋が急速にもろくなって来ていることも大きな原因だそうです。高速道路会社3社の試算では、今後100年維持していく為には、少なくとも5.4兆円、最大で10兆6,000億円の費用が掛かるそうです。3社の年間利益は160億だそうで、利益を全て修理等に使っても、100年分です。当然、利用料の値上げか、或いは税金を投入するしかありません。(電気料金と同じです)高速道路だけでなく、橋や道路の全てのインフラが、老朽化を迎え、修理等の費用が(100兆でしたか)莫大な額になってきています。使わないものは造らない、造った物でも使用状況の低い物は徹底的に絞り込んでいかなければ、今後の日本の財政は破綻する以外に道はないようです・・・

P.S.3 財政改革どころか、その財政破綻を早める政策を安倍政権は取っています。かつて1930年代に当時蔵相だった高橋是清が採った「高橋財政」と同じ施策です。(参照は『朝日新聞』)中央銀行が国の赤字を補填する(国債を買う)この政策は、国債の暴落とハイパーインフレを招きます。(実際、債券市場も乱高下しています)それを(軍事費等の抑制で)防止しようとした高橋ですが、2.26事件で殺されてしまいます。(現在で言うと原発関連予算の削減でしょうか)その後の財政破綻、ハイパーインフレとなった日本の財政を救ったのは(全てがチャラになる)「戦争」だったのかも知れません。何か、今後の暗い日本の行く末が見えてきたように思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月26日)

防げない地下水流入

2013-04-24 11:09:40 | 日記
 昨夜のNHKで、福島第1原発の汚染水の特集をしていました。要約してご紹介します。

 まず、貯水槽の構造ですが、漏水検知孔の周辺は、汚染水を入れれば破れ易い構造だったようです。また漏れた場合に汚染水を吸収する役目のベントナイトの厚さですが、6.4ミリしかありませんでした。通常の最終処分場などで使われるのが62ミリですから、如何にも薄過ぎるのです。ちなみに、25ミリの厚さで10年間の耐久性だそうです。しかし、どれほど厚くしても、いずれ破れる運命は免れません。

 この貯水槽は、国の審査(当時の保安院)で「妥当」とされています。しかし、完成から僅か2ヶ月で汚染水が漏れています。(先日も書きましたが)漏れることは分かっていたはずです。番組では、「水漏れが起きないという神話」があったと指摘していましたが、これでは事故以前と事故後も何も変わっていないということになります。実際何も変わっていません。本当に大丈夫だろうかとの不安は益々募ります。ちなみに、使わないと言っていた貯水槽ですが、漏洩した貯水槽も6月まで使うそうです。

 また心配な地下水ですが、水位は漏れている場所から1メートル上だそうです。でも実際、どの建屋の何処に、どれくらいの損傷があるのかは分かっていないようです。また地下水の流れは、敷地内を南東の方向に流れているそうです。上流で汲み上げても、上手く行って100トンぐらいということです。もうこれ以上、東電に任せておける状況ではないことは明らかです。国の総力を挙げて取り組まなければ、(もう既になってはいるのですが)取り返しの付かないことになるのではないかと危惧します。

 シュミレーションでは、漏れ出た放射能汚染水が、早ければ10年後には法令基準を超えるストロンチウムが検出されるだろうということです。汚染監視が大事だということです。また、今後の大地震や大津波が発生した場合に、汚染水が流出しない手立ても必要になってくると番組は警告をしていました。繰り返しますが、これは国家的な体制でやらなければ、取り返しの付かないことになる、そう思うのです・・・

P.S. また配電盤にネズミが入って、使用済燃料プールの冷却が一時停止したそうです。高放射線の中作業をされている労働者の方は、大変だと思います。作業員も足りない状態だそうです。極めて危険かつ、国家的な危機ともいえる状況です。自衛隊の投入を考えても良いのではないかと思います。一刻も早く事故を収束させ、また仮設の施設をまともなものにしていく必要があると思うのです。東電に指示する、任せる、そのような状況ではないと思うのです・・・

P.S.2 元菅総理の時、原発の緊急安全対策を「適切」だとした(当時)保安院の評価に対して、当時の内閣官房参与だった日比野氏は、「(緊急時の)燃料が切れたらガソリンスタンドから買ってくるというような対策を了としている。真面目に仕事をしているのか」、「お粗末極まりない」と報告したそうです。(引用は『朝日新聞』)バッテリーを量販店に買出しに行った事故時と何ら「変わらない」対策です。本当に真面目に仕事をして頂きたいのです。ふざけけている場合ではないのです・・・

P.S.3 日本電源に対して、敦賀原発の断層調査の報告書を漏出させ、更迭された元原子力規制庁の名雪氏が、山形大学の重量子癌治療施設に配属されたそうです。存分に能力を開発に発揮して戴きたいと思いますが、「学内には『人格・識見に問題がある』、『補助金の見返りではないか』との反発が広がっている」そうです。実際、学長である結城氏は、文科省の元事務次官、2012年度補正予算からは、補助金10億円が同大学に出ています。旧科学技術庁時代に旧知の仲だった雪氏を天下りさせたのも、これまでの慣例どうりということなのでしょう・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月24日)

アスベスト対策法改正

2013-04-22 14:48:29 | 日記
 アスベストの飛散防止対策の為、安倍内閣は大気汚染防止法の改正を閣議決定、国会に提出しています。(以下、参照・引用は『朝日新聞』)「現行法には、アスベストを含む建物を解体する場合、建物をシートで覆い、集塵装置を」設置することが義務付けされています。しかし、これをまともにすれば、1,000万から1,500万は掛かると言われています。解体の発注者や請け負った解体業者は、コスト削減や工期短縮が最優先ですから、正直、本当にやっているとは全く思えません。アスベストが使用された建物の解体は今後増えて、2015年頃がピークだそうです。PM2.5より、恐ろしいのではないかと思います。

 阪神大震災の時、復旧工事に携わった作業員等が中皮腫を発症し(労災認定)、また、東日本大震災でも、アスベストの飛散が確認されています。しかし、大災害でなくても、アスベストは日本中で飛散し、私たちは知らないうちに曝露しています。いつ癌を発症するかは分かりません。現在、解体によるアスベスト飛散防止が殆ど野放し状態の中、厳しい法改正が必要であることは言うまでもありません。ただ、最後はコストです。利益を優先する世の中で、それが守られるとは全く思えないのです。

  改正案では、(信じられませんが)今までは、届出がないと、立ち入ることすらでいなかったものを、届出がなくても都道府県が立入調査できるようにしたり、解体工事の前に、アスベストの有無を調べる事前調査を義務付けたり、解体発注者に責任を持たせるようにさせる案だそうですが、これもまた、アスベストはありませんと報告すれば、それを否定する証拠はありませんから、抜け道はいくらでもありそうです。

2007年に作られた指針では、「建物解体前の事前調査や周辺住民への周知、解体現場のアスベスト飛散防止措置」などが既に決められているのです。しかし、殆ど守られていないのが実態です。今回の改正で、どれだけの罰則になるのか分かりませんが、極めて危険なアスベストを(膨大な量)飛散させるということは、放射性物質を撒き散らしているのと何ら変わりはありません。(撒き散らしても責任は問われていませんが)しかし現実には、この違法行為を取り締まる、或いは飛散を防止する手立てはない、というのが現実ではないかと思います。また曝露し、癌を発症しても、殆どの場合、救済されることもないということです・・・

P.S. 規制委員会は、大飯原発3・4号機の関電による新基準案の適合性の報告に対して、海域の二つの断層と陸側の断層3つの断層が連動して動く前提で施設の安全評価をするよう指示しました。関電の報告書では、海側2つの連動だけを想定し、安全だとしていました。同委員会の指示は当然だと思いますが、最早見えてる活断層だけを「連動」させてみても、安全など確認できないのではないかと思うのです・・・

P.S.2 先日、「建屋への地下水の流入を抑えるために掘っていた井戸が完成、近くくみ上げを始める」との記事をご紹介しましたが、(20日の)朝日新聞の記事では、茂木経産大臣が、「汚染水増加の原因となっている地下水が原子炉建屋などへ流入するのを防ぐ対策を5月中にまとめるよう指示した」、「地下水の建屋への流れ込みを抑える為、建屋西側の陸側に遮水壁設置を検討する」とありました。これは、井戸とは別に、遮水壁を造るということなのでしょうか?地下水の水位より、流入している建屋の割れ目部分は低い位置にあるのでしょうから、井戸から地下水を吸い上げれば、いずれ建屋地下に溜まっている汚染水が上がってきますから、それを遮断しようとする壁なのかもしれません。(詳しく書いていなので)正直、良く分かりません。1日も早く、井戸が完成し、地下水の流入が止められるようにと願うばかりです・・・

P.S.3 「苦海浄土」を書かれた石牟礼(いしむれ)道子さんが、やっと出た先日の水俣病認定の最高裁判決に関して、「なんと残酷な期間だったか」、「全部、綿密に調べたら、大変なことになる、それで前もって『棄てる』数を計算して、『供犠』(供え物の犠牲)として水俣を決めた」、「その基準が認定基準」だと仰っていました。様々な問題に対する国のあり方、対応の仕方について、「全ては繋がっている」、「余りにもそっくり」だと。胎児性の水俣病は、今は50代の方が中心だそうですが、40代、30代で発症されている方もおられるそうです。「まだ、水俣病は終わっていない」それが石牟礼さんからのメッセージでした・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月22日)

変わらぬ水俣病患者「認定基準」

2013-04-19 10:43:40 | 日記
 生前に認定申請をされて39年、既に亡くなられている溝口さんを水俣病として認定するようにとの最高裁判決が出ました。「感覚障害だけでは水俣病と認められないとする科学的な実証はない」、「症状が複数でない場合でも水俣病と認定する余地を排除するものではない」として「77年基準」を満たさない患者を認定する初のケースとなりました。ある意味画期的なのですが、水俣病発生から約60年、如何にも遅過ぎると言わざるを得ません。(以下、引用は、『朝日新聞』)

 しかも「77年基準」について判決では、「迅速かつ適切に判断する為の基準として・・・合理性を有する」として、基準自体の見直しを指摘するものではなく、「裁判所は、個々の患者の事情を総合的に検討し、水俣病かどうか判断すべき」として、個々のケースにおいては、行政ではなく「裁判所」が判断するとして、非常に限定的に、認定基準の運用のあり方の問題点を指摘したに過ぎません。

 これに呼応するかのように、国は(「チッソ」救済の為の)認定基準そのものは「否定されていない」として見直さない方針を発表しました。患者さんや被害者団体の方々の思いとはかけ離れて、現状は少しも変わっていないということです。認定基準とその運用も何も変わらない、もし不服なら裁判を起こしなさい、そしたら裁判所が「判断」してあげようという姿勢のようです。(砂川事件ではありませんが)行政と司法が組んで、ガス抜きをしたとしか私には思えません。

 60年たっても、国による疫学調査すら行なわれていない水俣病、これが全てを物語っていると思います。異常が発生してから15年も、チッソのメチル水銀を含んだ工場廃水が止まることはありませんでした。これもまた、国の姿勢を顕しています。患者を認定せず、僅かばかりの見舞金で「政治決着」しようとしたことも、そうです。水俣病だけではありません、全ての公害、薬害、アスベスト禍、そして今後問題となる放射線被曝の被害も、やはり同様の「姿勢」なのだということだと思うのです・・・

P.S. 今回の最高裁判決によって、個々の患者さんによる訴訟は非常に起こし易くなったと思います。また認定される可能性も高くなったと思います。それを喜びなさいと言われても、正直喜べる状況ではないのでしょうが。今回勝訴された(息子さんである)原告の溝口さんはもう81歳のご高齢です。本当に長い長い闘いを続けられて来られたのだと思います。(裁判の支援されてこられた方々を含めて)ご苦労様でした、そしてお疲れ様でした・・・

P.S.2  またM6を超える地震がありました。実はM6以上の地震を引き起こす可能性のある未確認の断層は2,000以上もあるそうです。(見つかっているだけでも)断層だらけの日本で、全ての活断層が分かれば、安心して寝ることも出来なくなるかもしれません。そんな中、関電は大飯3、4号機が新基準に適合しているとの報告書を提出しました。現在調査中の断層も、活断層ではない、とのことです。また東電も、柏崎・刈葉原発敷地内の23本の断層に関して、「活断層ではない」と発表しました。正直、活断層かどうかより、この日本に原発が存在することが、怖くて堪らない気持ちになっています。南海トラフによる大地震がいつくるかどうかだけでも、もう十分に不安です。原発は、(後生ですから)止めておいて戴きたい。お願いします・・・

P.S.3 円安なのに、輸出は伸びていないそうです。3月の輸出も、昨年比で1%増えただけだそうです。自動車ですら、輸出台数は減っています。逆に輸入は増え、貿易赤字は過去最大です。このまま物価が上がれば、私たちの生活はどうなるのでしょうか。TPPで軽自動車の保険料が上がると、維持するのすら大変です。先日、マックのハンバーガーを2個買ったのですが、240円でした。100円から120円に2割も上がっていたのです。ハンバーガーさえ、(私には)手の届かない所へ行ってしまいました。最早、ジャンクフードは食べないようにとの「天啓」なのかもしれません・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月19日)

大飯原発運転差止訴訟 地裁判決

2013-04-17 11:30:35 | 日記
 大飯原発3,4号機の運転差止訴訟の大阪地裁判決が昨日出ました。「具体的な危険性は認められない」として「却下」です。福島第1原発の事故原因すら分からず、未だ正式な規制基準すらない「暫定基準」による稼働に「危険性がない」とはどういう意味なのか理解が出来ません。寧ろ、「安全性を担保するものが何一つない」、「だから運転は危険すぎる」と言うべきところではないかと思うのです。(以下、引用は『朝日新聞』)

 同判決は、若狭湾にあるFO-A断層とFO-B断層、陸側にある熊川断層の「3連動を前提にした対策が必要」としながらも、3連動が起きても「制御棒の挿入時間が安全解析評価上の『2.2秒』を超えるとは認められない」、また敷地内の断層については「地滑りによる地層のずれの可能性が高い」、津波に関しても「大飯原発のクリフエッジ(安全限界)とされる11.4mを超える大津波がくる可能性も認められない」と結論付けています。立命館大の木野教授は、「関電の想定に沿って安全性を判断しており、福島の事故の教訓を生かしてない」と指摘しています。

 そもそも、原発の安全を審査する規制委員会が、そして規制基準ができていない状況で、再稼動したこと自体に「違法性」があると思います。バックチェック云々ではなく、新基準ができ、チェックが終わるまでは、稼働を認めないというのが、規制委員会の最も本来的な立場であり職務であるはずです。ですから、規制委員会ができた時点で、「安全不確認」のレッドカードを出すべきだったと思うのです。勿論、民主党政権時の「政治判断」、そして今後益々強まる自民党政権の再稼動への圧力を覆す力が、規制委員会にあるとは思えないのですが・・・

P.S. やはり大飯原発を再稼動している「事実」は、とてつもなく大きいと言わざるを得ません。今後の原発運転の試金石となって、再稼働を順次促していくことでしょう。先日規制委員会が出した新基準案ですが、それによると火災対策として求められている、燃えにくい電源ケーブルを使っていない原発が12基あるそうですが、電力会社側は耐火処理を施したとして再稼動を申請するようです。まだまだ甘いと指摘されている新基準ですが、その基準をどこまで規制委員会が厳密に適用できるのか、そこが問題だと思います・・・

P.S.2 値上げ申請をしている四国電力ですが、関連会社に出向させている(1,400人の内)988人の人件費を「原価」に含めていたそうです。電力安定供給に直接関係のないもので、コストに入れるべきものではありません。また、四電が2011年度に購入した資材のうち、7割をグループ会社に発注していたそうです。(ちなみに、競争入札での調達はわずか4%)高く高く、より高く、資材を調達していたのも頷けます。グループ企業でなくても、電力会社はコスト度外視で、高く買ってくれるので、関連会社はお悦びのことと思います。その「コスト」を支払う多くの電力利用者は、その陰で泣かされているのではありますが・・・

P.S.3 事故後の(福島・茨城の約3万人を対象にした)内部被曝調査のデータを東大の早野教授がまとめた結果、昨年(12年)の3月以降受診した約2万人のうち、セシウム137を検出したのは1%、15歳以下の子どもでは0.09%(約1,000人に1人)、5月以降は子どもからの検出はなかったそうです。(ストロンチウムなど)セシウム以外の核種については分かりませんが、(本当にそうだと良いのですが)放射性物質の吸引や食物からの摂取が激減し、代謝によって体外に排出されている証拠なのかもしれません。検査を受けられた方々の現在の場所や線量が分かれば、沢山の方々を安心させることが出来るかもしれません。できれば、まだ線量の高い地域に住まわれている全ての方々の内部被曝検査も実施して頂きたいと思います。その方々も検出されないとなれば、かなり不安が取り除かれるのではないかと思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月17日)

放射能汚染水浄化装置「アルプス」

2013-04-15 10:11:56 | 日記
 (『日本経済新聞』によれば)「東京電力は(3月)28日、福島第1原子力発電所で発生する汚染水を処理する新型浄化装置「アルプス」の試運転を30日に始めると発表した。汚染水には63種類の放射性物質が含まれているが、アルプスを通せばトリチウムを除く62種類を基準値以下にまで取り除ける」そうです。

 これまで除去していたのはセシウムだけでしたから、殆どの核種を取り除けると言うのは朗報です。ただ、その基準値が如何ばかりなのか分かりませんが、完全に放射性物質を除去できるというのとは違うようです。また、フィルターの交換をどのくらいの頻度で行なうのかによっても、除去できずに残存してしまう汚染物質の量は変わってきます。1日の処理能力は500トンだそうですが、トラブルも起きるでしょうし、フィルターの交換に時間が掛かるでしょうし、稼働率6割とすると、1日あたりで300トンぐらいと考えておいた方が良いかもしれません。

 また、「東電は建屋への地下水の流入を抑えるために掘っていた井戸が完成、近くくみ上げを始めることも明らかにした」そうです。計画から1年半以上経って、「やっと」です。(情報が無いので)一体何号機の何処に、どのくらいの地下水が流れ込んでいるのか分かりませんが、流入する地下水を減らさなければ、汚染水は増え続けます。ALPSで除去しても、やはり海に流せるような物ではありませんから、やはりタンクに保管する(増え続ける)ということに変わりはありません。(先日、アルプスは蒸発させると書きましたが、確認できませんでした)中学・高校程度の科学の知識しかありませんが、除去後の汚染水を蒸発させたり、電極で分解して量を減らすことはできないのでしょか?

 やはり、地震で亀裂の入った建屋の地下、ここをどうにもできない限り、たとえ地下水流入を(不可能でしょうが)100%止められても、1日50トンの冷却水を放水し続ける間は、汚染水が(循環せずに)地下から漏れ出すことは防げませんし、汚染水は増え続けるわけです。今尚原発事故が続いている、その状態を何十年も続けていくしか方法がないということです。この脆弱は仮設システムが今後さらなる地震によってダメージを受けないことを祈るばかりです・・・

P.S. 数日前に淡路島で、認知してない活断層が動いて(震源が15㌔の)大きな地震が起きました。活断層があっても、地表面に出ていなければ、少々断層調査をやっても分からないということです。ましてや、表面の細かな状態を見て、断層であるとかないとか言っている場合ではないように思います。原発の敷地内、或いは隣接した場所に、断層と疑われるものが少しでもあるならば、当然ながら原発を稼働できる状況ではないのです。(地震の活動期に入り)南海地震や東海地震(或いはその連動によるメガ・クエイク)がいつ起こるか分からない中、原発の稼働など考えられません。もう一度原発事故が起これば、それこそ経済的にも大きなダメージを被り、財政的にも破綻してしまいます。或いは広範囲の放射能汚染、或いは首都圏からの避難という事態とでもなれば、国家そのものが破綻してしまう恐れすらあると思うのです・・・

P.S.2 東電は貯水槽の使用を止めて、タンクに汚染水を全て入れると発表しました。この貯水槽、昨年の8月、当時の保安院の専門家による意見聴取会で、遮水シートが破れた場合の対応を聞かれた東電は、「空のタンクを用意しておいて、検知した瞬間に、全てを移送する計画」だと説明し同計画が認められています。そもそも、全国各地の最終処分場でも使われている遮水シートですが、シートが破れ駄々漏れ状態の処分場が数百というレベルで存在していると言われています。(「ゴミ弁連」会長の梶山先生のご著書より)破れるのが前提の遮水シートなのです。放射能汚染水保管するのに、何故このような構造の貯水槽を許可したのか、何故破れるのが分かっていて造ったのか、直ちに移すとしながらタンクの手当てをしていなかったのか、最も優先すべき地下水流入を止める工事をここまで遅らせたのか、正直私には分かりません・・・

P.S.3 昨年来れなかった(西洋)ミツバチの巣箱が(10箱)、数日前に蓮華の咲く田んぼに置かれました。今年は半月以上も早く咲き始め、周りの田んぼも余り蓮華の生えている状態が悪く、咲いている花も少なかったので心配していましたが、ほっとしています。今は満開状態です。蓮華は、満開から種を作るまでが、もっとも窒素を固定します。実は蜜も、今からが最も濃厚なものを沢山出すそうで、これから約半月が、ハチ達の働きどころです。風がなく、暖かな日和が続くと良いんですが・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月15日)

原発被災者の集団移住計画

2013-04-12 10:19:31 | 日記
 原発事故の被災者が、集団で移住する計画が進行中だそうです。ご紹介します。(以下、引用・参照は『朝日新聞』)

「避難生活を送る人たちから『仕事がない』、『放射能が心配』という声を聞いた」相馬行胤さんが、約1年前から広島県神石高原町への移住計画を策定、被災地支援に取り組むNPO「ピースウインズ・ジャパン」や同町の支援を受けて家族で移住、今後夏以降にも相馬さんの知り合いの家族などが移住をするといいます。現在、関心を寄せている家族は20~30家族で、将来的に公募も検討しているそうです。

 同町は、岡山県との県境の山間地にあり、過疎化が進む状況で、相馬さんたちの移住を歓迎、町営住宅等の提供など支援を実施、同NPOとも連携しながら、農業や観光業への就業めざしていく方針だそうです。(実行力はありませんが)私もこれまで、同様の移住と支援の形ができないかなと思ってきました。放射能の不安に脅えながら暮らすくらいなら、自然の豊かな山間で、農林業にたずさわり、できうる限り自分で食べる物を作って、貧しくても共に生きていく仲間がいるコミュニティーがあることが、どれほど良いでしょう。

 町は町で、人の流入で活性化します。(村民との軋轢など、様々に問題は出てくるでしょうが)放棄された土地で農業を営んでくれれば、じりじりと過疎化し自治体としての体をなさなくなるより、新たな移住者を受け入れた方が、今後の展望が見えてくると思うのです。また、そうしなければ生きていけなくなる状況が、(TPPもそうですが)今後の日本にはどんどん押し寄せてくるように思います。助け合い、支え合わなければ、立ち行かないのです。

(経済発展を進めてきた)今までの価値観ではなく、贅沢や物に溢れた生活ではなく、電気がなくても、薪(たきぎ)でご飯を炊き、お風呂を沸かし、皆が集まって、おかずを持ち寄って食事をする方が、よっぽど幸せです。この取り組みが上手く行くことを願っていますし、今後のモデルケースとなって、同様の移住が進めばと思います。先が見えない避難生活をされている方々にとっては、少しでも希望の持てる素晴らしい計画だと思います。また、そうなって欲しいと思うのです・・・

P.S. (連日のように書かざるを得ないのですが)移送している放射能汚染水が、漏れたそうです。ポンプと配管の継ぎ目から約22リットル漏れ出しました。作業をしている方は、本当に大変なことと思います。その作業員の方が言うには、「早く造れ造れと急がされ、チェックも甘い」、「最初の1年で殆どの人が辞めた」、「(作業員は)全然足りない」そうです。国有化しているのです。国が管理し、事故処理を行なうべきです。汚染水対策に乗り出すべきです。兎に角、何が何でも地下水の流入は止めなければいけないと思います。この「事故処理」は、国の総力を挙げて、取り組むべき(世界にも影響を及ぼす)プロジェクトであると思います・・・

P.S.2 ちなみに、東電は貯水槽を使わないと発表しましたから、現在の余裕は1万トン(25日分)、今月完成の簡易タンクができても1万9千トン、47日分の余力です。後がないのは同じです。現在トラブルで稼働が遅れている新たしい浄化システム「アルプス」ですが、多くの核種を除去できるだけでなく、水を蒸発させることが出来るそうで、早く稼働してもらいたいと思います。汚染水の量が劇的に減ることを「期待」して・・・

P.S.3 イラクのファルージャの病院では、肛門がない、外反足、能瘤、心臓が体外に出ている、或いは口唇裂、口蓋裂、多指症候群など様々な先天性異常が増加しており、その発生率は14%と異常な数値となっています。ちなみに、日本の発生率は500人に1人(0.2%)ですから、実に70倍です。この異常を持って生まれた新生児は、30分以内に亡くなるそうです。映像を見ましたが、可哀想で仕方がありませんでした。この子どもたちの親の髪の毛からは、濃縮ウランが検出されており、米軍による化学兵器の使用や、劣化ウラン弾との因果関係が考えられます。人質事件にも遭わ、今でもイラクに関わり続け、こうした子どもたちへの支援も行っている高遠さんは、「直面しなければいけない」とそう語っておられました・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月12日)


口に出せない被曝の不安

2013-04-10 10:25:18 | 日記
 福島市や郡山市の「子ども健康相談会」に参加されている心療内科医の斧澤さんのインタビュー記事(『朝日新聞』)では、「子どもを放射能から守りたいと思い、県や市、地元の医師に訴えても、『安全です。特別なことをする必要はありません。放射能恐怖症のお母さんが増えて困っています』」と門前払いにされるそうです。正に「暴力」以外の何物でもありません。彼らにとって私などは、「放射能恐怖症」の患者を生み出す「悪の元凶」なのかも知れません。しかし、私は、至極まともなこのお母さんたちと同じ思いを抱いて、今尚「安全依存症」に陥っている彼らと(私なりに)闘うしかありません。

 このお母さん達に対しては、「他の母親からも県や市が安全だと言っているのだから大丈夫」、「残っているのに不安を口にするのはおかしい」、夫からも(無慈悲にも)「心配し過ぎ」だと言われるそうです。心配し過ぎなのではなく、きちんと現実を見ていくと、不安にならざるを得ないというのが本当のところではないでしょうか?私は、このお母さんたちの感覚と姿勢は、間違ってはいないと思います。

 このお母さんたちは、(口に出せない状況なので)「不安を隠しながら、地域や家庭の中で孤立」し、「『分の方がおかしいのではないか』と、自らを責めて抑うつ状態になっている母親が多く、相談会に来ること自体が避難される雰囲気」なのだそうです。(現実に)低からぬ放射線量の中で、被害を受けている方が、まともな訴えをしているにも拘らず、行政は「安全だから検査は必要ない、県外避難も勧めない」と突き放すだけだそうです。(被害を受けた人をさらに迫害しているようなものです)

 しかも「子どもたちは実際、喉の痛み、鼻血、下痢、倦怠感、頭痛、発疹などの様々な症状を呈しており」、正しく広島・長崎での被爆された方々、或いは原発労働者の「もやもや病」に近似した症状にも拘わらず、これもまた、ストレスや「母親の心配が病気を作る」などと、非科学的な論理で打ち消されてしまっています。「どんなに訴えても変わらない無力感からか、疲れ果ててしまって、『仕方ない』、『これも運命』、『放射能のことは忘れて暮らした方が楽』と無理やり思い込むことで心のバランスを保とうとしている人が増えている」と斧澤さんは言われます。(私自身も、原発や被曝に関して、強い無力感と罪悪感、そして抑うつ感が、事故後ずっと続いています)

 同じことが東京でも起きているそうで、多くの放射能汚染地域で、声なきお母さんたちの不安は埋もれているのではないかと危惧します。このような状況に斧澤さんは、「リスクがあるのに、『安全です』と言って不安のみを取り去ったら、子どもたちを無防備に被曝させる危険が残るだけ」、「行政やメディアの情報を鵜呑みにせず、自ら考えて行動することを諦めないで欲しい」と訴えられています。(鬱状態の方は、どうか無理をされないで下さい)でも、斧澤さんの言われることは、とてもまっとうで大切なことだと(私自身も)思います。(頑張らずに)できることから、少しのことでも、子どもの為にできることをやっていって欲しいと思うのです・・・

P.S. 東京都西部に住んでいる娘が孫を連れて、友達のお子さんと川沿いの遊びに行って、川で泥遊びをし、その時、放射性物質のことが気になって不安だった、心置きなく子どもたちを遊ばせられなかったと言います。私も不安ですし心配で、適切な言葉を掛けて上げられませんでした。当地の室内の線量は0.07μSv、年間約0.3mSvの低(或いは低低)線量被曝地域に当たります。(私のブログは読んでくれていませんが、自分なりに調べて)低線量被曝の影響も娘は心配しています。将来、何十年後か先に、様々な障害、疾病を発症するんじゃないか、それを避けるのは親の責任ではないかと。できれば、安全な所へ移住したいとも言います。私も同様に、娘そして特に孫の健康が心配ですので、できるならそうして欲しいと思っていますが、そう簡単にはいきません。(娘は測定器を買いましたので)散歩する道の草むらや、川の泥など、測れるものから少しづつ測ってみれば」というのが精一杯でした。正直、何故、(国や自治体、或いは東電でなく)娘が、不安を抱える母親が、このようなことをしなければと思うのですが、そこに放射性物質があるのなら、目を背けず、生きていくしかない、そのようにも思うのです・・・

P.S.2 (責任追及を恐れた民主党政権が設置しなかった)衆議院原子力問題調査特別委員会が初審議を行ないました。参考人として出席し同委員会設置を提言した「国会事故調」の元メンバーからは、原発の新規制基準について「残念ながら極めて不十分」、放射能汚染水漏れの続く状況に「東電や行政(政府)に任せ切りで良いのか」という意見が出されました。(引用は『朝日新聞』)しかし国会としては、現地調査を虚偽の報告で妨害した事件も有耶無耶、真の事故原因追求にも意欲はなく、同委員会のメンバーを原発推進派で固めて、再稼動へと動かしたいというのが現政権の意向です。厳しい意見は(参考人を招いた)今回限りで、後は仲間内で粛々と進めていくということなのでしょう・・・

P.S.3 また貯水槽から汚染水漏れが見つかりました。2号貯水槽から汚染水を移送していた1号貯水槽だそうです。それでも、貯水槽を遣い続けなければならず、今は6号貯水槽へ。それでも、2千トン近くの汚染水は行き場がない、つまり漏れ続ける状態に放置せざるを得ない状況だそうです。放射能汚染水管理の破綻事故です。(自衛隊を投入すべき)国家的緊急事態ではないのでしょうか?・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月10日)

放射能汚染水漏洩事故

2013-04-08 13:19:18 | 日記
 原発敷地内地下に汚染水の貯水槽が造られ、そこに溜められていた放射能汚染水が、2号貯水槽で推定120トン、7、100億ベクレル(年間排出量の3倍)漏れ、さらに3号貯水槽でも漏水が見つかりました。この貯水槽は事故後に汚染水の貯水の為に造られたコンクリ-ト製のもので、1.5mmのポリエチレン・シート2枚とその下に6.4mmの(ベントナイトと言われる)粘土質の遮水シートを敷いただけの、(放射能汚染水を入れるには)余りにも簡易なものです。(以下、引用・参照は『朝日新聞』)

 しかも、施工過程で、漏水検出器を設置する為にシートに穴を開けて、その後継ぎ合わせるという非常に難しい工程を経なければならず、今回の(トラブルと言うより)事故は、その穴(継ぎ目)が塞がっていなかったか、汚染水の重みで引っ張られて開いた所から漏水しているようですが、漏洩部分や原因は明らかになっていません。(東電は、シートに配管を通す水槽上部の穴が、引っ張られて開いた部分から漏れていると言っているそうです)同じ構造の他の貯水槽からも、今後さらに漏水事故が起きる可能性は否定できません。この貯水槽は、漏水の実験すらしておらず、書類のチェックだけで放射能汚染水をいれたそうで、保管と言うには余りにも粗末な施設に、放射能汚染水を入れたこと自体に問題があるように思います。

 只、汚染水の保管状況は逼迫しており、全タンクの容量32万5千トンに対して、現在27万6千トンの汚染水が貯蔵されており、残る容量は僅か4万9千トンしかなく、仮に7つの貯水槽(全容量5万8千トン)全てが使えなくなると、9千トンが溢れてしまいます。汚染水を全てタンクへ移送するようにとの福島県の要望に、「ない袖は振れない」という余りにも失礼な回答をしています。実際、今月半ばに完成予定のタンク約6千トンを入れても、やはり収容し切れません。事故後ずっと放射能汚染水が(原子炉建屋地下から)漏れ続けている同原発ですが、しかも汚染水が事故後の3倍以上に増え、そしてさらに増え続ける中、(なかにし礼さんは、永遠にタンクを増やし続ける覚悟を持つしかないと強烈な皮肉を言われていましたが)その汚染水対策の根本的な解決はなく、漏洩事故が永続化するという状況のようです・・・

P.S. (原子炉に注水する水はともかく)建屋に流れ込んでいるという地下水対策、(何度も何度も恐縮ですが)早く(幾つあるのか分かりませんが)地下水脈を特定して、流入を防ぐ処置を取って頂きたいのです。何故、出来ないのでしょうか?その原因を公表して欲しいのです。日本の全ての技術と科学力を持ってしてもできないことなのでしょうか?(金融緩和と大型公共工事、そしてバブルに関しては)迅速がモットーの安倍さんですが、原発事故の対応に関しては、まだ全く手付かずとしか言いようがありません。汚染水が溢れかえる自体ともなれば、これは最早人的な「大事故」と言えるものです。一刻も早く、それこそ首相が乗り込んで、対応を指示して頂きたいと思うのです・・・

P.S.2  福島第1原発に常駐している原子力規制庁の保安検査官は、僅か8人だそうです。たったこれだけの人数で、事故を超した4基の原発と燃料プール、あるいは今回の貯水槽や浄化システムなどを検査できるのでしょうか?実は、この8人と言う人数は、事故前と変わらない数字だそうです。異例の過酷事故に、異例の放射性物質放出、増える放射能汚染水に永続化した汚染水漏洩、このような人数で対応できるものではないと思うのですが。ちなみに、この検査官、(まさかの時は原発と命運を共にするべき立場の彼らですが)事故時には真っ先に逃げられたとか。「流石」としか言いようもありません・・・

P.S.3 米国の原発には次のような「標識」があるそうです。「Deadly Force」訳せば、「死の実力行使」と言うところでしょうか。米英では、「核施設の安全を保つ為、武装警備員が原発の外に銃口を向け」ていするのだそうです。当然と言えば当然のことと思います。また、「発電所1ヶ所当たり年間6,820時間の検査をし」ているそうです。これもまた、そうすべきだと思います。さらに、原発へのサイバー攻撃に対するルールも作ったとのことで、(いつ北からのサイバーテロがあるやもしれません)日本の対応が如何にも遅く、如何にも甘いのではないかと危惧しています・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年4月8日)