「私からすれば、ここは放射線の管理区域みたいなもんだ」田村市都路地区から同市内の船引町に避難している(先日ご紹介した)男性(65歳)が、都路地区の自宅に一時帰宅した昨年に発した言葉です。(以下。参照・引用は『朝日新聞』)(ご存知のように)「管理区域」は原発作業員が防護服を着て仕事をするエリアのことで、年間被曝5,2mSv以上の区域で、同男性の家の裏山側はこれに匹敵する線量です。(ちなみに、一般人の場合は、1mSv以上)
同男性親子は都路でシイタケ栽培用の原木を共有林で育て、農閑期に原発で働いていたとのことです。(仕事なら)それで「飯を喰ってきたんだから仕方がない」と。「しかし生活圏となれば話は違う。田植えの時も線量をつけ、防護服を着てやれというのか」除染も徹底しないまま帰還を促す国の態度に納得がいかないと。
同じく都路地区でシイタケ農家を営んでいた男性は、原発事故でシイタケ4トン、(原木の)ほだ木5万本が汚染され、「泣く泣く捨て」ています。そして「自分の目で真実を見に行こう」と事故後27年のチェルノブイリ原発へ視察をされています。バスで原発の近くを通りかかると、線量計は毎時10μSvを振り切って計測不能に。隣国ベラルーシ、ゴメリ州にある森林汚染の研究施設を訪ねると、「野生のキノコはまだ食べられないものもある」と。四半世紀以上経っても、森はなかなか元には戻らない現実を見ておられます。
地元のリンゴ農家を訪ねると、空間線量は毎時0,03μSv、田村市よりずっと低いのですが、「ゴメリから出て行く食べ物は買わないほうがいいと考えるベラルーシ人は多い」とのこと。勿論これは、「風評被害」などではなく「実害」です。本来なら、賠償されるべき損失です。同男性は「いままで山と一緒に生きてきた人間に、このまま(都路に)帰ってどうしろってんだ」と憤っておられます。山が汚染されたままじゃ、原木シイタケ農家らにとっては、都路は「帰還困難区域」だと。本当にそう思います・・・
P.S. 政府が(昨年末)避難指示解除を見込み、解除後1年以内の帰還者への「早期帰還賠償」を盛り込んだ「復興加速指針」を閣議決定した樽葉町は、「(帰還に)最低限必要な環境は整いつつある」(松本町長)として、(条件が整わない場合は延期もあり得るとしながらも)来春を目標として帰還を目指すとのことです。住民や町議会には、町内に放射線量が高い所が残っていることや家屋が荒廃していること、避難指示が解除されると、解除後1年で慰謝料が打ち切れられることなどから、早期帰還には慎重な意見が多いそうです。避難されている地域の方々は、農業をされていた方が多いと聞いていますが、作物や生き物を飼えない状況で、帰還して一体何をやれというのでしょうか?・・・
P.S.2 福島県相馬郡医師会は、原発事故後に鼻血の症状を訴える人は増えていないとする調査発表をしました。(調査した)52機関の内、鼻血で受診した人が増えたと答えたのは3機関だけだったとのことです。3機関においても、被曝で発症する血小板減少性紫斑症の患者はいなかったとのことです。また、2011年度から13年度にかけて、(記されていないので何処か分かりませんが)4市町村の住民、のべ3万2,000人余りが受けた健康診断でも。事故前に比べて鼻血が出るようになったと答えた人はいなかったそうです。私は実際に、被曝後の体調不良を「ジュノーの会」のKさんに相談して、治療を受けた親子の方にお会いしましたから、こうした「事例」がないなどというのは間違いだと確信しています。鼻血やだるさ、記憶の低下など、原発作業員の「もやもや病」なども、被曝による体調不良だと思います。(上記の)被曝で発症する「血小板減少性紫斑症」なども、放射性物質からの放射線の影響で免疫力が落ちて発症するものでしょうから、あれだけ膨大な放射性物質が放出されて、たった一人の人も影響を受けていないなんて考えられません。(実際には)鼻血で病院に行く人は少ないかもしれませんし、行っても、(特に西洋医学の知識しかない)病院や医師には、患者さんの苦しみを掬い取る力量も気持ちもないと思っています。嘘とまでは言いませんが、事実を見ることができていない、としか言いようがありません・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年5月31日)
同男性親子は都路でシイタケ栽培用の原木を共有林で育て、農閑期に原発で働いていたとのことです。(仕事なら)それで「飯を喰ってきたんだから仕方がない」と。「しかし生活圏となれば話は違う。田植えの時も線量をつけ、防護服を着てやれというのか」除染も徹底しないまま帰還を促す国の態度に納得がいかないと。
同じく都路地区でシイタケ農家を営んでいた男性は、原発事故でシイタケ4トン、(原木の)ほだ木5万本が汚染され、「泣く泣く捨て」ています。そして「自分の目で真実を見に行こう」と事故後27年のチェルノブイリ原発へ視察をされています。バスで原発の近くを通りかかると、線量計は毎時10μSvを振り切って計測不能に。隣国ベラルーシ、ゴメリ州にある森林汚染の研究施設を訪ねると、「野生のキノコはまだ食べられないものもある」と。四半世紀以上経っても、森はなかなか元には戻らない現実を見ておられます。
地元のリンゴ農家を訪ねると、空間線量は毎時0,03μSv、田村市よりずっと低いのですが、「ゴメリから出て行く食べ物は買わないほうがいいと考えるベラルーシ人は多い」とのこと。勿論これは、「風評被害」などではなく「実害」です。本来なら、賠償されるべき損失です。同男性は「いままで山と一緒に生きてきた人間に、このまま(都路に)帰ってどうしろってんだ」と憤っておられます。山が汚染されたままじゃ、原木シイタケ農家らにとっては、都路は「帰還困難区域」だと。本当にそう思います・・・
P.S. 政府が(昨年末)避難指示解除を見込み、解除後1年以内の帰還者への「早期帰還賠償」を盛り込んだ「復興加速指針」を閣議決定した樽葉町は、「(帰還に)最低限必要な環境は整いつつある」(松本町長)として、(条件が整わない場合は延期もあり得るとしながらも)来春を目標として帰還を目指すとのことです。住民や町議会には、町内に放射線量が高い所が残っていることや家屋が荒廃していること、避難指示が解除されると、解除後1年で慰謝料が打ち切れられることなどから、早期帰還には慎重な意見が多いそうです。避難されている地域の方々は、農業をされていた方が多いと聞いていますが、作物や生き物を飼えない状況で、帰還して一体何をやれというのでしょうか?・・・
P.S.2 福島県相馬郡医師会は、原発事故後に鼻血の症状を訴える人は増えていないとする調査発表をしました。(調査した)52機関の内、鼻血で受診した人が増えたと答えたのは3機関だけだったとのことです。3機関においても、被曝で発症する血小板減少性紫斑症の患者はいなかったとのことです。また、2011年度から13年度にかけて、(記されていないので何処か分かりませんが)4市町村の住民、のべ3万2,000人余りが受けた健康診断でも。事故前に比べて鼻血が出るようになったと答えた人はいなかったそうです。私は実際に、被曝後の体調不良を「ジュノーの会」のKさんに相談して、治療を受けた親子の方にお会いしましたから、こうした「事例」がないなどというのは間違いだと確信しています。鼻血やだるさ、記憶の低下など、原発作業員の「もやもや病」なども、被曝による体調不良だと思います。(上記の)被曝で発症する「血小板減少性紫斑症」なども、放射性物質からの放射線の影響で免疫力が落ちて発症するものでしょうから、あれだけ膨大な放射性物質が放出されて、たった一人の人も影響を受けていないなんて考えられません。(実際には)鼻血で病院に行く人は少ないかもしれませんし、行っても、(特に西洋医学の知識しかない)病院や医師には、患者さんの苦しみを掬い取る力量も気持ちもないと思っています。嘘とまでは言いませんが、事実を見ることができていない、としか言いようがありません・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年5月31日)