今日6月28日付の朝日新聞をご覧ください。
「GLOBE」という特集欄に、スウェーデンに関するルポタージュが掲載されています。
○ 厳しい競争と淘汰 高福祉スウェーデン、もう一つの姿
○ 全国民の課税所得を公開 公平さ徹底するスウェーデン
私の名前もどこかにあります。見つかるかな・・・?
「GLOBE」という特集欄に、スウェーデンに関するルポタージュが掲載されています。
○ 厳しい競争と淘汰 高福祉スウェーデン、もう一つの姿
○ 全国民の課税所得を公開 公平さ徹底するスウェーデン
私の名前もどこかにあります。見つかるかな・・・?
なお、最初から遡って読もうとしていますが、今はやっと06年5月までを読了したところです。
今日の日記で改めて朝日新聞を読み直しました。今迄は白い用紙の部分は広告と思って全然読んでいませんでしたので、私にとっては新しい発見です。
「厳しい競争と淘汰、高福祉スエーデン、もう一つの姿」が目に付き、貴兄の日記を辿る想いで読ませてもらいました。
そして、取材協力として貴兄の名を発見し、とても愉快な気持ちになりました。
高い新聞代を払いながら、貴重な記事を見逃していたことに反省しきりです。
それでは又、貴兄の健闘を祈っています。
初めて書き込みします。
最近、異動した大学同期のものです。
今朝起きて朝日新聞を読みだしたところ、スウェーデンに関する記事が。
スウェーデンの「競争と淘汰と高福祉」が対比的に書かれており、「鋭い視点!」と思ったところ、管理人さんが取材受けていたのですね。納得です。
また、今後とも、いろいろと教えてください。
小野先生の理論は、スウェーデンの一般人あるいは学会では、どのように受け取られるでしょうか。
コメントありがとうございました。
スウェーデンというと手厚い福祉や社会保障の部分ばかりが注目されますが、その基盤である経済については無視されてきたように思います。
>小野先生の理論は、スウェーデンの一般人あるいは学会では、どのように受け取られるでしょうか。
基本的に受け入れられている考え方だと思います。元財務大臣に話を伺ったときには、その中でも男女平等と女性の社会進出に重点的な支援を行うことで、労働供給が増え、経済のパイが大きくなり、税収も増え、内需も拡大し、低所得者層でも(高所得者層でも)日々の生活に欠かせない社会サービスを享受できるようになる、という好循環を説明しておられました。
ただ、それ以前の話として、現在の日本の歳入と歳出の構造は、ギリシャ同様、全くバランスを失っており、高齢化の急激な進展を考慮に入れれば、歳出が今後も拡大していくことは必至であり、歳入を増やさざるを得ない状況でしょう。そのためには増税も仕方がないと思います。
それから、所得の補足や税徴収の効率化なども徹底して、税金逃れを防ぐ対策を行っていかなければなりません。すべての住民に付与するID番号という制度は、大いに参考になると思います。
ご存知かもしれませんが,下記の雑誌記事は面白かったです.
ところで,スウェーデンにおける,公共の便益優先対個人の便益優先の考え方をもっと知りたいのですが良く分かる記事はあるでしょうか? (例えばストックホルム市の渋滞課金導入の事例等?)
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COURRiER Japon Vol.068
http://courrier.jp/contents/courrier068.html
世界が羨む「理想社会」
北欧 ── その光と影
あらゆる個人情報が筒抜けに…
スウェーデンの "透明社会"
この点は、経済や経営などを勉強する学部生に対して、初期の段階から経済メカニズムの機能や重要性、分析の仕方を教えて、議論させています。
スウェーデンにおいて経済学というと新古典派がベースです。日本ではたくさんの研究者がいる「財政学」といった分野はありませんし、「マルクス経済学」もあくまで思想史であって、経済学のなかにはほとんど包括されていません。
スウェーデンにおいて環境税や渋滞税などをはじめとする環境政策を議論する際には、政策担当者も評論家も、ジャーナリストも新古典派の理論を前提として、そのような経済センスがある人が議論に加わっています。
もし、法学の人やマル経しか勉強したことがない人が中心に政策が形成されていたならば、スウェーデンでも経済インセンティブをうまく活用する政策を打ち立てることは、非常に難しかったのではないかと思います。
もっとも、スウェーデンを見習え!という声が新古典派をベースとしたロジックから聞こえないところは残念なところです。スウェーデンを日本で喧伝する人は、「アンチ新古典派」という雰囲気であり、一方、日本の新古典派からはまるで別のロジックがなされるというのがわが国の現状だと思い増す。
そうだと思います。あと経済を研究している立場から言わせてもらえば、市場の機能や働きをちゃんと理解している人たちが政策作りに携わっているという点も重要だと思います。
>もっとも、スウェーデンを見習え!という声が新古典派をベースとしたロジックから聞こえないところは残念なところです。スウェーデンを日本で喧伝する人は、「アンチ新古典派」という雰囲気であり、一方、日本の新古典派からはまるで別のロジックがなされるというのがわが国の現状だと思い増す。
日本に戻るたびに、携帯電話の「ガラパゴス化」を実感するのですが、経済学という学問分野でも、欧米に比べたら日本のガラパゴス化は相当のものだと最近改めて思います。
今後、いろいろ意見交換をさせてもらえたらと思います。もし宜しければ、お時間のあるときにメールをください。