今年で7回目の参加となるこの大会だが、今年はあまり乗り気ではない。300kmを問題なく完走するために、大会開催者は出場者に最低でも合計1000kmのトレーニングを大会までに積むことを推奨している。しかし、私は冬の間、屋内でのトレーニングをほとんどしなかったし、実際に自転車で初めて屋外を走ったのもわずか3週間前だった。トレーニングの総量はせいぜい100kmだろう。こんな状態だったから、300kmを走ろうと思えば並大抵のことではなさそうだ。
昨年と一昨年は、ヨーテボリのサイクリング・クラブの人たちと隊列を組みながら、目標タイムを目指して頑張ったが、今年はそれ以前のように一人で走ることにした。一人で走ると言っても、自分とペースの合いそうな人を見つけてその都度まとまって走ることになる。私の個人記録は昨年の11時間半というものだが、今年は14時間? 15時間? それともそれ以上かかるだろうか? とにかく、今年はタイムを目指すのではなく、完走を目指したい。時間的なプレッシャーを感じずに走りたかった。
この大会は、昨年よりもさらに規模を拡大し、21000人の枠を確保した。60人~70人ずつのスタートグループに分かれて、金曜日の19:30から土曜の朝6時頃にかけて2分間隔でスタートしていく。今年は、9時間以内のゴールを目指す「新幹線」集団のために、土曜日の朝9時~10時に特別グループのスタートが認められることになった。
私の当初のスタート時間は土曜日早朝の01:48だったが、余裕を持って走るために金曜日23:00に変更してもらった。私のこれまでの出場の中で一番早いスタートだ。スタートはモータラ(Motala)という小さな町。ここでは毎年お世話になっているスウェーデン人家族の家に泊めてもらう。
天候は金曜日日中は雨だったが、大会が始まる夕方から夜にかけては雨がやんだ。22:40頃にスタート地点に到着したが、曇り空が広がり、まだ薄明るい。


スタートグループごとに順序良く「檻」に入れられ、スタート
スタートはこんな感じで、2分間隔で続いていく
23時ちょうどにスタートすると最初の700mはバイクに先導されるが、まもなく国道に出ると好みのペースで自由に走れるようになる。最初はみんな慎重だ。通常はすでに最初から高速で走る超特急グループや新幹線グループがいるが、私のグループにはほとんどおらず、みんなゆっくりと走っている。たまに後発のグループの中から速い人たちが隊列を作って追い抜いていくが、その頻度は以前に比べたら遥かに少ない。なるほど、タイムを競いたい速い人たちは深夜のスタートではなく、明け方4時以降のスタートを選んでいるのだ。だから、私がスタートした23時台は比較的ゆっくりの人が多い。
最初のエイドステーション(デポ)までの40kmは30人くらいで一緒に走った。時間は深夜1時ごろ。夏至が数日後に迫っているので本来なら空は薄明かりのはずだが、雲が多いために暗い。

次のエイドステーションは78km地点にある。そこまでの区間の大部分は片側に丘や絶壁がそびえ立っているため風がなく走りやすい。毎年ここでは平均30~35km/hで飛ばす。自然発生的にできた10人ほどのグループで、次々と追い越していく。公道にもかかわらず、片側一車線をいっぱいに使って自転車が駆け抜けていく。一番端っこは鈍行の人たち。その横を快速の人たちが追い抜いていく。そして、その横をわれわれ急行グループが一列渋滞で追い抜いていく。すると、後ろのほうからさらに速い特急グループが一列渋滞で軽やかにすり抜けていく。
真夜中の公道で、耳に聞こえてくるのは「シャカシャカ」という自転車の音だけ。この不思議な感覚、そして、軽やかに追い越しを繰り返していくこの快感というのは、おそらくその渦中にいたことのある人しか分からないと思う。

丘の上からグレンナ(Gränna)の町へ向かって駆け下りていくと、低いところに貯まった冷気のおかげでヒヤリと感じる。町の中には石畳の区間が1kmほどあるが、それが思ったよりも早くやってきた。ガタガタと振動が激しく、水のボトルやライトを落とす人がたくさんいる。非常に走りにくい。おまけに、土曜日の早朝のバーやディスコが閉まる時間帯とあって、酔っ払いやタクシーが多い。それでも問題なくクリアして、グレンナの町の外れにあるエイドステーションに到着。
昨年と一昨年は、ヨーテボリのサイクリング・クラブの人たちと隊列を組みながら、目標タイムを目指して頑張ったが、今年はそれ以前のように一人で走ることにした。一人で走ると言っても、自分とペースの合いそうな人を見つけてその都度まとまって走ることになる。私の個人記録は昨年の11時間半というものだが、今年は14時間? 15時間? それともそれ以上かかるだろうか? とにかく、今年はタイムを目指すのではなく、完走を目指したい。時間的なプレッシャーを感じずに走りたかった。
この大会は、昨年よりもさらに規模を拡大し、21000人の枠を確保した。60人~70人ずつのスタートグループに分かれて、金曜日の19:30から土曜の朝6時頃にかけて2分間隔でスタートしていく。今年は、9時間以内のゴールを目指す「新幹線」集団のために、土曜日の朝9時~10時に特別グループのスタートが認められることになった。
私の当初のスタート時間は土曜日早朝の01:48だったが、余裕を持って走るために金曜日23:00に変更してもらった。私のこれまでの出場の中で一番早いスタートだ。スタートはモータラ(Motala)という小さな町。ここでは毎年お世話になっているスウェーデン人家族の家に泊めてもらう。
天候は金曜日日中は雨だったが、大会が始まる夕方から夜にかけては雨がやんだ。22:40頃にスタート地点に到着したが、曇り空が広がり、まだ薄明るい。


スタートグループごとに順序良く「檻」に入れられ、スタート
スタートはこんな感じで、2分間隔で続いていく
23時ちょうどにスタートすると最初の700mはバイクに先導されるが、まもなく国道に出ると好みのペースで自由に走れるようになる。最初はみんな慎重だ。通常はすでに最初から高速で走る超特急グループや新幹線グループがいるが、私のグループにはほとんどおらず、みんなゆっくりと走っている。たまに後発のグループの中から速い人たちが隊列を作って追い抜いていくが、その頻度は以前に比べたら遥かに少ない。なるほど、タイムを競いたい速い人たちは深夜のスタートではなく、明け方4時以降のスタートを選んでいるのだ。だから、私がスタートした23時台は比較的ゆっくりの人が多い。
最初のエイドステーション(デポ)までの40kmは30人くらいで一緒に走った。時間は深夜1時ごろ。夏至が数日後に迫っているので本来なら空は薄明かりのはずだが、雲が多いために暗い。

次のエイドステーションは78km地点にある。そこまでの区間の大部分は片側に丘や絶壁がそびえ立っているため風がなく走りやすい。毎年ここでは平均30~35km/hで飛ばす。自然発生的にできた10人ほどのグループで、次々と追い越していく。公道にもかかわらず、片側一車線をいっぱいに使って自転車が駆け抜けていく。一番端っこは鈍行の人たち。その横を快速の人たちが追い抜いていく。そして、その横をわれわれ急行グループが一列渋滞で追い抜いていく。すると、後ろのほうからさらに速い特急グループが一列渋滞で軽やかにすり抜けていく。
真夜中の公道で、耳に聞こえてくるのは「シャカシャカ」という自転車の音だけ。この不思議な感覚、そして、軽やかに追い越しを繰り返していくこの快感というのは、おそらくその渦中にいたことのある人しか分からないと思う。

丘の上からグレンナ(Gränna)の町へ向かって駆け下りていくと、低いところに貯まった冷気のおかげでヒヤリと感じる。町の中には石畳の区間が1kmほどあるが、それが思ったよりも早くやってきた。ガタガタと振動が激しく、水のボトルやライトを落とす人がたくさんいる。非常に走りにくい。おまけに、土曜日の早朝のバーやディスコが閉まる時間帯とあって、酔っ払いやタクシーが多い。それでも問題なくクリアして、グレンナの町の外れにあるエイドステーションに到着。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます