以前、スウェーデンから福島原発に向けて発送された、放射線に耐えられる特殊カメラについて書いたが、それとは別にスウェーデンの企業から福島原発に向けて発送された物がある。遠隔操作が可能な解体用重機だ。
スウェーデンの北部フェレフテオの町にあるBrokkは建物解体のための重機を製造している比較的小さな企業だが、特に原発の解体や放射線の高い場所での作業を目的とした、遠隔操作が可能な重機が世界の市場で高く評価されている。チェルノブイリ原発での事故のあとの処理にも、この会社の製品が使われている。
福島原発での作業にあたり、特に3号機の建屋の内部は放射線が非常に強く、人が入って作業を行うことが困難だ。そのため、東京電力からがれき処理などの委託を受けている大成工業は、スウェーデンのBrokk製の重機4台を購入することに決めた。
このBrokkは様々なサイズの解体用重機を製造・販売しているが、大成工業が発注した4台とは、まず、狭い場所にも入っていくことのできる小型の重機が1台。そして、その重機が前進するために邪魔ながれきを取り除く中型の重機が2台。そして最後の1台は、Brokkの最新鋭の製品であり、まだ公式にはリリースされていない大型の重機だ。分厚いコンクリートや鉄筋の砕いて運ぶことが可能だという。また、遠隔操作は1km離れた場所からも可能だという。
下はその一例。ストックホルムにあるカロリンスカ医科大学の建物の解体にBrokkの遠隔操作の重機が使われている。
大成工業が購入した4台の重機は、手の先を取り替えることで様々な用途に使うことができる。油圧ハンマーを取り付けてコンクリートを叩き砕いたり、カニのようなはさみを付けて鉄筋を切ったり、シャベルを付ければがれきを取り除いたりすることができる。
スウェーデンの新聞でこのニュースが取り上げられたのは5月初めのことだった。小型機の1台は、中国の顧客が購入し発送されていたものの急遽、福島原発のために振り向けられたという。また、残る3台はスウェーデンから空輸で日本に到着した、報じていた。日本に到着後は、日本人の作業員に操作の方法を教えるのにだいたい1週間が必要であり、実際の作業に投入されるのはそれから、ということだった。
しかし、先日の朝日新聞の記事にも登場。現場での使用も間近か?
がれき撤去へロボット集結 3号機へ次々投入(朝日新聞 2011年5月17日)
スウェーデンの北部フェレフテオの町にあるBrokkは建物解体のための重機を製造している比較的小さな企業だが、特に原発の解体や放射線の高い場所での作業を目的とした、遠隔操作が可能な重機が世界の市場で高く評価されている。チェルノブイリ原発での事故のあとの処理にも、この会社の製品が使われている。
福島原発での作業にあたり、特に3号機の建屋の内部は放射線が非常に強く、人が入って作業を行うことが困難だ。そのため、東京電力からがれき処理などの委託を受けている大成工業は、スウェーデンのBrokk製の重機4台を購入することに決めた。
このBrokkは様々なサイズの解体用重機を製造・販売しているが、大成工業が発注した4台とは、まず、狭い場所にも入っていくことのできる小型の重機が1台。そして、その重機が前進するために邪魔ながれきを取り除く中型の重機が2台。そして最後の1台は、Brokkの最新鋭の製品であり、まだ公式にはリリースされていない大型の重機だ。分厚いコンクリートや鉄筋の砕いて運ぶことが可能だという。また、遠隔操作は1km離れた場所からも可能だという。
下はその一例。ストックホルムにあるカロリンスカ医科大学の建物の解体にBrokkの遠隔操作の重機が使われている。
大成工業が購入した4台の重機は、手の先を取り替えることで様々な用途に使うことができる。油圧ハンマーを取り付けてコンクリートを叩き砕いたり、カニのようなはさみを付けて鉄筋を切ったり、シャベルを付ければがれきを取り除いたりすることができる。
スウェーデンの新聞でこのニュースが取り上げられたのは5月初めのことだった。小型機の1台は、中国の顧客が購入し発送されていたものの急遽、福島原発のために振り向けられたという。また、残る3台はスウェーデンから空輸で日本に到着した、報じていた。日本に到着後は、日本人の作業員に操作の方法を教えるのにだいたい1週間が必要であり、実際の作業に投入されるのはそれから、ということだった。
しかし、先日の朝日新聞の記事にも登場。現場での使用も間近か?
がれき撤去へロボット集結 3号機へ次々投入(朝日新聞 2011年5月17日)
はじめまして。なのですが、実は随分前から拝読させていただいています。いつもスウェーデンに関する貴重な情報を提供いただきありがとうございます。
Brokkの解体ロボットについては事前に情報を得ており、その後日本でも報道されたので、知っていました。また昨日は気温が上昇したので、建屋の中に入る作業員はスウェーデン製のクールベストを着用したとテレビで報道があり、ネットで調べてみたら、すでに削除されていたのですが、こちらにありました。
http://geiger-counter.jpn.com/news/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%BD%9C%E6%A5%AD-%E6%9A%91%E3%81%95%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%81%A7%E3%80%8C%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%80%8D/
ガデリウスの方にくわしい説明がありました。
http://www.gadelius.com/products/other_disaster_relief_equipment/05.html
いろいろ放射能に対応できる設備があることを聞いて頼もしく思えます。
しかし福島原発にある放射能に汚染された瓦礫や使い終わった防護服などの放射性廃棄物はいったいどうやって安全に処理されるのかと、処理できなかったら、福島に埋設されるのではないかと、そして住民は戻れないのではないかと不安に思っています。
汚染された農産物、食品や土壌、飲料水等々についてはなんとか対策も講じられます。
でも、あの膨大な放射性廃棄物はこの先何百年も災禍のまま残るのかと思うと恐ろしくなります。