スウェーデンで10度目の冬だが、これほど寒い冬を経験をしたのは初めてではないだろうか。確かに2003年と2006年の年が明けたあとの2月3月もかなり寒かったが、クリスマスの前から大きな寒波がやってきて、ヨーテボリですら氷点下15度を下回ったのは珍しいことだと思う。
地球温暖化の進行が止まったのならよかったけれど、残念ながら気象と気候は別物なのでそういうわけではないようだ。つまり、気象というのはそれぞれの場所において一時間ごとに刻々と変わっていく天気ことであり、気候というのは地球の大気システム全体における、5年とか10年とかそれ以上の時間的スパンで進行している変化のことだ。だから、もし温暖化(気候変動)が着実に進行していたとしても、ある年やある月、もしくはある場所だけ極端に寒くなる、ということは起きうるのだ。
実際のところ、北欧やイギリス、中欧、アメリカ、中国などは例年の気温を大きく下回っている一方で、ロシアの沿海州やカナダ西部、グリーンランドなどは例年の気温を大きく上回っているという。場所によっては10度も上回っているところがあるとか。オリンピックの開かれるバンクーバーでは気温が高すぎ、雪不足が深刻になっているらしい。
表記は、左から北アメリカ、グリーンランド、ヨーロッパ、ロシア
ではこの原因は何かというと、北極を中心とした気候サイクルである北極振動(Arctic Oscillation)のためだという説が有力らしい。この説によると、北極部の気圧と中緯度(北緯37~45度)のあたりの気圧は逆の関係にあるのだという。
つまり、北極振動のサイクルが「正」の時には北極部の気圧が低く、寒冷になり、他方でスウェーデンなどがある中緯度の気圧は逆に高くなり、温暖になる。これに対し、北極振動のサイクルが「負」の時に北極部が温暖になり、中緯度の地域では寒冷になるらしい。
そして、現在は「負」の状態だという。しかも、かなり強い「負」であって、ここまで極端に強いのは1950年代以来、初めてのことらしい。
地球温暖化の進行が止まったのならよかったけれど、残念ながら気象と気候は別物なのでそういうわけではないようだ。つまり、気象というのはそれぞれの場所において一時間ごとに刻々と変わっていく天気ことであり、気候というのは地球の大気システム全体における、5年とか10年とかそれ以上の時間的スパンで進行している変化のことだ。だから、もし温暖化(気候変動)が着実に進行していたとしても、ある年やある月、もしくはある場所だけ極端に寒くなる、ということは起きうるのだ。
実際のところ、北欧やイギリス、中欧、アメリカ、中国などは例年の気温を大きく下回っている一方で、ロシアの沿海州やカナダ西部、グリーンランドなどは例年の気温を大きく上回っているという。場所によっては10度も上回っているところがあるとか。オリンピックの開かれるバンクーバーでは気温が高すぎ、雪不足が深刻になっているらしい。
表記は、左から北アメリカ、グリーンランド、ヨーロッパ、ロシア
ではこの原因は何かというと、北極を中心とした気候サイクルである北極振動(Arctic Oscillation)のためだという説が有力らしい。この説によると、北極部の気圧と中緯度(北緯37~45度)のあたりの気圧は逆の関係にあるのだという。
つまり、北極振動のサイクルが「正」の時には北極部の気圧が低く、寒冷になり、他方でスウェーデンなどがある中緯度の気圧は逆に高くなり、温暖になる。これに対し、北極振動のサイクルが「負」の時に北極部が温暖になり、中緯度の地域では寒冷になるらしい。
そして、現在は「負」の状態だという。しかも、かなり強い「負」であって、ここまで極端に強いのは1950年代以来、初めてのことらしい。