キキ便り

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自閉症の息子の将来

2007-10-04 05:11:13 | 自閉症アメリカ教育事情
 先週は初めて、この地区の障害児の親のための情報提供の会に参加。たまたま学校主催の会と地域コミュニティ主催の会があって、両方ともに顔を出す。一緒に連れていった我がコドモたちは、美味しいクッキーがただで沢山食べれて超満足!しかもYMCAのお姉さんたちが面倒見てくれたので、親も安心してセミナーに出席。

 最初の会は、子どもの通う学区の特殊教育やスペシャリスト(言語療法士など)の先生たちとの顔合わせの会で、小中高の校長先生やスクールカウンセラーも加わり、親としては頼もしい限り。子どもを目にかけ、気にかけ、理解してくれる人が複数いる環境の中では、うちの子も伸び伸びとやってけそう。

 次の会は、障害児が高校を卒業し、その後社会でどうやって生活していくか、その移行を援助することを目的としたセミナー。小学校5年生(11歳)以上の障害児の親を対象とした会で、その位の年齢から親は準備すべきだと教えられる。

 たとえば、障害児の子どもが18歳になった時、親が後見人となって、財産の管理、結婚や仕事などの決断に関与する権利を持つかどうか、考えていかなければならないそう。また政府からの金銭の補助(ソーシャルセキュリティ)や医療保険等も受けられるかどうかということも、もし自立して職業を持つことが不可能な場合は考慮が必要。それから、そういう子どものために残す親の遺言や貯蓄についても考えなければならないそう!なんか遠い話のようだけど、今から心構えしなければならないらしい。
 
 私たちのように高年齢で「親」になった者にとっては、うーん、遺言なんて先の話じゃないのかも。うまく自立して職業を持ってくれたらいいんだけど、それも親や学校のサポート次第で決まってくるようなカンジ。もちろん本人次第だけど。

 私たち夫婦は、何度か自閉症のセミナーやワークショップ、学会に参加してきて、Temple Grandin, Jerry Newport, Tony Atwood, Steven Gutsteinなどの自閉症を持つ人やその治療にあたる人のお話を聞いてきました。Temple GrandinやJerry Newportなど、自閉症を持ち苦労しながらも、その体験を本にしたり世界各地で講演している前向きな姿を見ると、親としては大きなエネルギーをもらったような気持ち。しかもこの人たちは、愛すべきキャラクターを持っているっていうか、みんなを引き込んでしまうようなパーソナリティで、息子もそんな風に育ってくれたらって思うのです。

 息子の人生も1つのかけがえのない本。成長とともに、authorshipは息子に移っていきます。自分の人生を、息子自身いとおしく思えるようなバックアップをしてあげたいです。

コメント (2)
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