高校4年生(日本では3年生)の息子は、今年度が大学受験の年。
結局3つの大学を受験し、2つの大学から結果が届く。
地元の州立大、テキサス工科大学の優等生プログラム(Honors program)から合格レターが届いたのが年度末。この大学の場合は、大学総長のスカラシップももらえるので、ある一定水準の成績を保つことにより、4年間授業料を免除してもらえるのがありがたい。また優等生プログラムなので少人数制のクラスで、質の高い教育が得られるのも魅力。
もう一つ最近返事が届いたのがテキサス州立大学オースティン校。補欠合格ということで、辞退者がどれだけ出るかによって入学できるかどうか決まるが、補欠に入れただけでも息子はがんばったと親として思う。
テキサス州の事情を少し説明すると、教育の機会を公平に与えるためにそれぞれの高校の上位10%(テキサス州立大学オースティン校の場合8%)が希望する州立の大学へ自動入学できる仕組みになっている。ところが息子が以前在籍していた才能教育プログラム、Academy of Science & Technologyのキャンパスになっている高校や、現在在籍している国際バカロレアプログラムのある高校などでは、この上位10%に入るのがなかなか難しい。というのは、学区の優秀な学生がそのプログラムに在籍するために入ってくることになり(マグネットプログラムのようなもの)、上位ランキングに位置するのが難しくなる。
単に受験料が無料だということで応募したのは、コロラド州の工学部専門の大学。まだ返事がこないが、なかなか名の知れている大学らしい。
息子が幼少の頃は、普通学校に通うこと、普通クラスに在籍すること、一つずつがチャレンジのように思えた毎日だった。中学になり、特殊教育プログラムから卒業し、504 planの生徒として特別支援を受けながらも一つずつの困難を乗り越え、今大学に入る一歩手前かと思うと感慨深いものがある。
息子が小学校3年生の頃、同じように自閉症をかかえる子どもを持つ大学の教員が、自分の息子は大学に通い、結婚した、というようなことを人伝えで聞き、大学に通うことが可能なのかとびっくりしたことを思い出す。奇跡の軌跡が私たちの前にも開かれていること、それを可能にした様々なプロフェッショナルな人たちー先生、カウンセラー、医者、療法士、との出会いに感謝してやまない。