月下樹のおと

樹月けい、オタク母のブログ。アニメ・漫画。お絵かき展示等。義母の介護終わり、義父のご飯お手伝い中。

7/28〜30 『満月を待って』小倉あんこ×嶋尾明奈 企画

2023-08-02 23:18:02 | 感想★アート演劇 映画ドラマ アニメ等

小倉あんこ×嶋尾明奈 企画
昨年2022年春に続き、
今年2023年は夏!

上演場所も昨年と同じく
三豊市の
古材と薪ストーブのお店
〔 古木里庫 〕こきりこ

『満月まで待って』
7/28(金) 公開リハーサル
7/29(土) 2公演
7/30(日) 1公演

私は
7/24(月)の会場設営と
7/28〜7/30まで
お手伝いさせていただきました。

春とは違う、夏の暑さの中
皆さん本当にお疲れさまでした。
無事終わり本当に良かったです。
……………………

今回も、
お客さんの参加部分あり。

事前に配られた質問カードに
記入して回収。

それを劇中で使う…
というものだった。

毎回、
終演後にはアフタートークあり。

残ってくれたお客さんと出演者等が
気軽に話せる場を設けていた。

私は
その場には同席しておらず
詳しい様子は分からないが、
良かったという話は聞いている。

その回ごとに
グループごとに
違った反応もあったようだ。

…………………

私は2回ほど
上演部分を観ることができた。

今回も素敵なストーリー。
夏、
お盆を間近に控えた時期。

悩みを抱えた主人公が帰郷。
バスに揺られて着いた先は
海辺のバス停。
そこで出会ったのは、
往年の大スター。
どうやら、あの世から来たらしい。
その彼女は
あの世のある人に頼まれて
主人公の人生相談しに来たと言う。

そんな中で、
お客さんから寄せられた
悩みごとの数々も取り上げられた。
それについて語られる
二人のやり取りも面白かった。

もちろん
歌と踊りも楽しかった。
あの、
昭和の懐かしいメロディ。

さらに
耳に楽しいのは
バイオリンの生演奏♪
前回と同じ
南口恵里さんが演奏。
歌や踊りだけでなく、
お芝居に合わせて奏でられていた。

古木里庫の、
木のぬくもりのある場所に
とても馴染んで良い雰囲気だった。

物語の世界だけど、
どこか自分にも
繋がるものを感じられる
不思議な心地の30分。

配信用に
色々なカットも含めて撮影。
後日 配信されるので
今回 都合がつかなかった方も
ぜひ観ていただきたい。

………………………

ここからは
個人的な感想。

「がまんは不幸の始まりや」
という言葉にハッとした。

その人の胸の中にいる
“ドラゴン”
自分が熱望する、
やりたいこと、
のようなものだろうか。

けれど、
世間体を気にしたり
がまんしたり。

だけど
あの世の入口に立った時、
そういうものは
捨てていくものなのだと。

お客さんが
質問カードに書いてくれたことは
それにも繋がっていて。

「そんなんポイや!」
相談役の彼女の言葉。

それで
気持ちを後押しされる
部分もあるなと思った。

ただ、
そのポイするものが
自分の中で
大きく揺らいでいる
かもしれない。
そのことにハッとしたのだ。

自分のこれまでは、
世の中の何かに縛られている。
または
自分で自分を縛っている…と。

自分のやりたいことを阻む
縛りを苦しく思っていたが、
その根本にある
やりたいことは何なのか。

それは、
その時の状況や
自分の心境によって変わる。
その変化が
これまでより大きいと
感じるようになった。

人生の節目、
心境の変化があった、
ということかもしれない。

自分の中のドラゴンの
求める方へ進んできたつもりが、

いつの間にか
そのドラゴンは自分の外にいて、
それに自分が引っ張っられ
振り回されている、
そんな感覚。

もうそれは
自分のドラゴンではなく、
ポイするようなものに
なってしまったのか。

いや、
これまで自分の中に
あったはずなのに。
自分のことが
自分でもよく分からない。

ただ、
自分の中にあるものは
以前と同じではない
ことだけは分かる。

どちらにしても
ポイすれば、離れられる。

距離を置き
時期が来るのを待つこともできる。

これでも
一大決心をして、
ある程度ポイしたつもりだ。

けれど
なかなか決断できない性格。
客観的に見れば
まだまだヌルいのかもしれない。
それでも
選んだのは自分だ。

結局、
抱えていく道を選んだら、
その両立に注力することになる。

高揚感のアクセルを踏む
だけでなく、
不安感のブレーキも
同時に踏んでいく。

絶妙なバランスが必要となる。
例えていうならそんな感覚。

これからどこへ向かい
どう走っていくのだろう。

『満月を待って』
というタイトルに思う。

月が満ちるのを待つ、
何かが満ちるのを待てばいい
…というようなセリフが
あったように思う。

こんな
カオスな自分だけど、
何かが満ちるのを待とう。

それまでは
どうにかこうにかできれば、
それで十分かもしれない。

胸を張れない
誇れない自分だけど、
それでもいいのだと。
誰かがそっと肩に手を
添えてくれているような
穏やかな気持ちになった。

昨年、
あっという間に
わけもわからない間に
実家の父が亡くなった。

その前後の
目まぐるしく回る
大きく二つの
世界を両立するために
私は
自然な感情を押し込めた。
捻じ曲げるような力技で
その場その場に合わせて
精いっぱい演技した。

ちょっと
自分が嫌いになった。
(もともと好きではなかったけれど)

きっとその時私の中に
別のドラゴンが
生まれたような気がする。

その名前や
カタチは分からない。
いつ満ちるのかも分からない。

それでも待ちたい。
生きていれば時も来るだろう。

きっと
あの世の誰かさんは、
性格的に激しく真っ直ぐなので
今すぐしろ
とか言いそうだけど。

私は私のやり方で。

千秋楽、
会場撤収後の空には虹が。

ちょっと感慨深かった。
“ 雨の後には虹が出る ”
そんな言葉が頭に浮かんだ。

わるくない。
なにもかも。

ある意味
このままでも十分。
なんだか
心も体も軽く感じられた。

……………………

暑さ厳しい夏の数日、
皆さま本当にお疲れさまでした!

良いひとときを
共にできて良かったです。

コメント
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