ダイヤモンドトレイル、紀泉山脈を歩く

大阪。奈良、和歌山県境のハイキング尾根道のダイヤモンドトレイルや紀泉アルプスを歩いた記録です。

犬鳴山七宝瀧寺の表行場道と裏行場道を歩いてきました。 その1 2024年9月5日

2024-09-10 11:48:21 | ダイヤモンドトレイル、紀泉山脈を歩く

紀泉山脈には、犬鳴山と言う山は地図にはありません。

犬鳴山というのは 七宝瀧寺(しっぽうりゅうじ)の山号です。

七宝瀧寺は葛城修験道発祥の地といわれ、葛城修験根本道場

とも呼ばれます。

葛城修験は大峰山に分け入る大峰修験よりも古いと言われ

行場には元山上が岳と呼び名があり、大峰山の山上が岳

の元祖だとしているようです。

七宝瀧寺は不動谷渓谷の両側に広がっていて、そのうち右岸

(北側)を表行場、左岸(南側)を裏行場と呼ばれています。

その両方を歩きに出かけました。

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犬鳴山行場を歩く その1

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予定では 表行場コースを登り 高城山へ行き、そこから尾根沿いに高鍋山へ行き

コッツキ谷の道を下山します。

車で休憩して 今度は裏行場を登り 経塚巡礼します。経塚は以前訪れたことがあります。

あとで分かりますが この地図を信用しすぎて あとで後悔します。

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ここを参拝して境内に入ります。このお堂には 空海自作と伝わる十一面観音像が安置されて

いるそうです。

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空海自作の観音像の説明や、境内の案内があります。目指す表行場は行者が滝の手前にあります。

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広い境内の中の道を進んでいきます。

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道沿いにお堂がたくさんあります。それぞれに説明看板がありますが、とりあえず

表行場へ向かいます。

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葛城修験の旗があちこちに立っています。日本遺産なんて聞きなれない言葉が書かれています。

文化庁が認定する 日本全国の伝統的文化行事、文化遺産、また風物だそうです。

私が二十年来作成して 設置している「葛城経塚二十八宿」の道標看板の横に 最近河内長野市が

立派な経塚標識を建てましたが、どうも その日本遺産に葛城経塚二十八宿も指定されたらしいので

河内長野市が慌てて 設置したのでしょうね。

 

やることが浅いなあ。文化庁も市町村も。こんなせこいことするよりも 破壊された世界遺産の参詣道を

修復、復旧する方が先だと思いますが。

 

世界遺産の高野町石道(こうやちょういしみち)を和歌山県の無策行政でゴルフ場の中を通したり、世界遺

産熊野古道のほとんどを(大辺路、中辺路、小辺路、伊勢路)国道で徹底的に破壊した、和歌山奈良三重県

内の世界文化遺産の参詣道を回復させる方が先だと思いますが。

 

特に世界遺産高野町石道はゴルフ場内ティーグラウンドの横を通り「球が当たっても知らんけんね」

と看板に書かれたり、小辺路は高野龍神スカイラインを延々と歩かせます。

高速の車がビュンビュン走っているので トレッカーや参拝者には非常に危険です。

国道わきの山中に 迂回山道をいくらでも整備できるのに。やる気があれば。

 

実際に参詣道を歩いてみたら いくら鈍感な文化庁の役人でも 最低限の感性があればその危険さと

破壊の無残さにすぐ気が付くはずですけどね。よくあんな道で ユネスコの審査にパスしたものです。

きっとそういう場所は審査員に隠して 保存状態の良いところばかり見せたのでしょうね。

 

しかし熊野古道伊勢路の峠道はほとんど全て石畳が保存されていて、三重県の努力に頭が下がります。

昔一緒に歩いたフランス人のおっちゃんが 八鬼山超えの石畳の美しさに感激していました。「こんな

高い八鬼山の中まで 石畳をきれいに保存するなんて 日本は素晴らしい」と叫んでいました。

 

世界に対して恥ずかしい「文化遺産の破壊された残骸」をはやく修正、復旧して欲しいものです。

そちらの方が先だと思いますが。

 

昔大峰修験者だった方が 私財をなげうって 大峰奥駈道振興のために南奥駈山中に数か所の山小屋を

建てようと計画した時に、奈良県や十津川村は水源や山が荒れると大反対したそうです。

その方は前田さんと言い 当時の財務大臣塩爺の私設秘書をされていたので 塩爺が奈良県庁、

十津川村役場をまわり 奥駈道や修験道保護のために 説得して回り 渋々許可されたそうです。

奥駈道が世界遺産に登録されると 奈良県や十津川村は手のひらを返したように 奥駈道を観光

資源として 宣伝を始めました。日本の文化行政も 底が浅いですね。

 

塩爺のような方を「政治家」とよぶのでしょうね。今の政治屋は私腹を肥やす事しか考えていない

ように私には思えます。もちろん私利私欲を捨ててこの国の未来を真剣に考えて行動していらっしゃる

真の政治家もたくさんいらっしゃると思いますが、ニュースで知らされないので分かりにくいのです。

 

塩爺の話も 奥駈道のメンテナンスを私財をはたいてやってらっしゃる「新宮山彦ぐるーぷ」の方に

私がお手伝いをしたときに 直接お聞きしました。

 

※そのあたりは別ブログ「大峯奥駈道を守る人々」をご覧ください。

yochanh.sakura.ne.jp/okugake/index.html

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最初の分岐が出てきました。高城山へは ここからのルートが普通の一般登山道のようです。

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きれいなトイレがあります。ここを使わせていただきました。

衣通姫(そとおりひめ)のポスターがなぜ貼ってあるのか 急ぐので詳しく読みませんでした。

どうも日本遺産と関係があるようです。

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巨大不動に一礼して通り過ぎます。

後で分かりましたが この広場は 渓谷の上に掛けられた鉄筋コンクリート造の人工地盤です。

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本堂の中を通ります。入り口に「靴のままお通りください」と書かれていますが

床がピカピカなので 登山靴で歩くのは気が引けます。

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本堂の中を通り、更に境内の道を登ります。滝の音が聞こえてきました。

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お堂の向こうに「行者の瀧」が見えてきました。

しかし今は滝へは行かずここで左へ分岐します。

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ここが表行場の入り口です。元山上が岳と書いてあります。大峰山山上が岳の本家だぞという

意味なのでしょう。

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私は修験者ではありませんが ここ15年近く葛城経塚の参詣道の案内標識を取り付けたり

道の草刈りや枝打ちをしたり 台風で壊れた土盛りや石垣の復旧をするなど微力ながら修験者の方々の

為に活動してきたつもりなので 今回も枝打ちやロープ取り付けをするつもりでやって来たので

入山させていただきます。(まことに自分勝手な言い分ですが)

 

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いきなりガレ場の急登が始まりました。

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やがてガレ場の急登部にロープが現れました。

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その2へ続く

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