八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
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素晴らしきムラ社会。

2007年12月11日 | つれづれ
宇陀の里に越してきてから
気が付いたら早いもので1年が経過していた。
やっぱり田舎はいい、と思う今日この頃だ。

この間は休日の早朝から
この辺りで「みちつくり」とか
「すなあげ」とか呼ばれている
農道の整備の作業を
各戸から1名出て行って作業をした。
この日は田んぼの用水路にたまった砂をかき出す作業
すなわち「すなあげ」がメインだった。
意外と短時間ですんなりと終わった。

昼からは「ムラカンジョ」と呼ばれる
村の会計を決める寄り合い。
「ムラカンジョ」とは、
つまり「村勘定」ということなんだろう(たぶん)。
「ムラカンジョ」は区長さんの自宅でおこなわれ
これが終わりしだい料理が出てきて
ムラ人たちの懇親会みたいな場になる。

こういうムラの行事、僕は嫌いではない。
いや、どちらかというと好きだ。

ムラ社会は、確かにめんどくさいことが無いわけではない。
だけど、ご近所に住んでいる人と顔と顔を合わせ
同じ作業をしたり飲み食いしたりする社会は、とても健全だ。
そして、単純に楽しい。

こんなふうに
考えられるようになったということは
僕もちょっとは大人になった
ということかもしれない。

十津川村の「防風林」

2007年12月11日 | つれづれ
十津川村、五百瀬集落の「防風林」です。

以前「山の郵便配達」という
中国映画を見たことがあるのですが
この十津川村五百瀬は、
まるでその映画のような土地柄。
まさに山あいの集落でした。

車道がつながっているこちら側から
さら吊り橋を渡り、
谷の向かい側の集落へと入っていきます。
車は入れない山道を上りつめていくと
この大木がありました。
この地域は、
「超」過疎地域なのですが、
今でも昔とかわらぬ生活を送る家が数戸あります。
残念ながら、
この「防風林」の持ち主の家は絶えてしまい
今では住居跡の石垣とお墓が残されているのみです。

しかし、
この「防風林」を次代に残そうと
地元の方々が世話をしているらしく、
この大木の周辺は間伐などの手入れが施されていて
なかなかの山奥なのに
裏淋しさのようなものは感じられませんでした。

人は自然に、自然は人に生かし生かされている
ということなのかもしれません。