八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
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「神人共楽」

2012年11月07日 | お祭り
11月3日、当社の例祭が斎行されました。

どこの神社もそうだと思いますが、
祭の当日は「祭そのもの」の
一部分にすぎないことを
皆さん、ご存知でしょうか。

そうです。
おおきく考えれば、
境内の草刈り奉仕や
御供の米洗いや御供つき、
その他もろもろ含めて「お祭り」なんですよね。
(そういう僕は、ふだんは会社員なので
 平日に行われる祭りの準備に
 参加できないことが多いのです。
 エラそうなことはいえませんね。すみません…)

いつかも書かせていただきましたが
そういった「心意気の結晶」のようなものが
お祭りなんだろうと思います。

今年から祭の時間が2時間早くなり
僕自身は何かと気ぜわしい1日になりましたが
氏子さんや崇敬者さんにとっては
より神社を身近に感じていただく
良い機会となったようです。

たとえば、この太鼓神輿。



これまでは暗くなってから提灯を灯しながら
比布地区からやって来ました。
それはそれで、味わい深かったのですが
祭の時間が早くなったことで
担ぎ手の皆さんの表情や活躍の様子がわかりやすくなって
より祭に親しみ、盛り上げてくれました。



また祭典の後のお楽しみ、
宇陀で一番との噂もある「御供(ごく)まき」も
御供の餅をまく役員さんたちも
餅をひろう参拝の方々も、とてもいい顔してました。

「神人共食(しんじんきょうしょく)」。

これは
「神と一緒に食事をすることで、
 神と人の心が一体になり神の御力を体内にいただく」ということ。

祭典の最後に行われる「直会(なおらい)」を説明する言の葉ですが
実際に神さまと共に食事されない一般(神職や役員さんたち以外)の
参拝者の皆さんには形を変えての「神人共食」がある、というわけです。

「神人共楽」、とでも換言できましょうか(笑)

いづれにしましても
無事に祭を斎了できましたことは、
氏子総代さんを始めとする役員さんや氏子さん、
その他たくさんの関係者の皆さんのおかげです。
本当にありがとうございました。

そして、そんなたくさんの方々の
想いを引き受けて見守りくださる
神社の神さまにも、あらためて感謝申し上げたいと思います。