八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
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皐月とサツキ

2010年06月04日 | つれづれ
サツキが咲きました。

朝晩は未だに肌寒い感じの気候が続いているので
今年はどうかなあと思っていましたが
例年なみの開花のようですね。

ここで、素朴な疑問。
「6月に開花するのに何故『皐月(5月)』なんだろう」
と思って調べてみたら、何てこたあない。

現代の暦で6月は
旧暦の皐月(5月)に相当するのでした。

そういえば、芭蕉の俳句に
「五月雨を 集めて早し 最上川」
というのがありますが、
「五月雨(さみだれ)」とは六月の長雨、
つまり梅雨のこと。
昔の人の生活や感性を思う時、
現代の感覚だけにたよってしまうと
意味を取り違えかねません。

それってなんだか、もったいない。
「惜しい」ですよねー。

ちなみに
「皐月」の語源とは何ぞやと、さらにネットで調べると…
①・早苗を植える月「早苗月(さなえづき)」が略され「さつき」になった
 ・耕作を意味する古語「さ」から稲作の月として「さつき」になった
 …などのほか、
②漢字の「皐」は「神に捧げる稲」という意味。だから「皐月」と書く
 …などなど、いろいろと諸説あるようです。

まあ、なにはともあれ、
我がお宮周辺の田んぼには
滞りなく水が張られ田植えもおおむね完了の様子。

夜になればカエルの合唱が聞くことができ、
「いよいよ初夏かあ」
と、まどろみながら思うのもこの季節ならではです。