八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
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『和州祭禮記』

2019年06月08日 | 雑感


先日、古本で購入しました。
この本はやばいです。昭和初期の本です。
奈良県の現在の桜井市や田原本地域である旧磯城郡域内のお祭りや行事を調査した本であり、ムラの信仰のかたちを記録した本です。
そのあとがきにこんな文章がありました。
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由来、世に隠れ人に省みられないかうした祭事は、山間僻地の農山村にほど数多く残つてゐる。しかも素朴な村びとらはこれを敢て記録に留めるでもなく、世に語るでもなく、親から子へ、子から孫へと古からの慣行を連綿として今に伝承してゐるのである。
この悠久無限な「書かれざる歴史」「記録されざる行事」はあらゆる時代の起伏と変遷の屑積を貫いて、滾々と汲めども尽きぬ民族のたましひの泉をなしてゐるのであるが、それだけに資料の蒐集は困難であつた。かいうした祭事も社会圏の開放に伴つて、近年著しく衰滅し、簡略化されて古の姿を失ひつゝあるのである。悲しむべき現象であり、遺憾の極みである。いまこれを記録に残して置かねばと念願するのは筆者一人のみではなからう。
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つまり、昭和の初めでさえ、ムラの行事は簡略化されていた。
そしてその流れは食い止める手立てがなく、だからせめて記録を残すことを念願した。

この事実を知り、また現在のムラ祭りの状況に照らしたとき、僕はすこし絶望しました。と、同時にこの先達の仕事ぶりに感動し、感謝しました。

そして今、ふつふつと湧き出ずるなにかを感じています。

ああ、そうだ。
ムラの祭りは「たましひの泉」なのだ。
これからますます色や形は変わるかもしれない。
しかし、この泉は枯らさない。
枯らしてなるものか。








6月9日は車両通行止めにご注意ください。

2019年06月06日 | ブログ


来る6月9日、当地域周辺で「第56回近畿高等学校自転車競技大会」が行われます。

この大会は、いわゆるロードレースで、宇陀市農林会館をスタート&ゴールとし、篠楽東→野衣東→高塚→二本杉橋と反時計回りする1周6,7kmの周回コースです。今年は男子が12周する計80,4km。女子は1周の6,7kmで実施されます。

なお、交通規制の時間は9時30分から12時30分までとのこと。

この時間内は車両通行止めになるそうです。
御参拝者様は充分にご留意くださいますようお願いいたします。








6月になりました。

2019年06月06日 | ブログ
去る6月1日、月次祭を斎行いたしました。
いつもですと出勤前の早朝わずかな時間に斎行することが多いのですが、この6月1日は日曜日でしたので、比較的ゆっくりとご奉仕することができました。
が、この日は月次祭に続いて先日来からお申込みいただいていた方の御祈祷も控えておりましたので、お参りの方にお待ちいただく場面もあり、かえってご迷惑をお掛けしてしまいました。

さて、愛知県から御祈祷をお受けにお越しになったご参拝者様は、神恩感謝・家内安全と共に地元の氏神様である烏塚神社で盛り上がっている烏塚だるまを御祈祷して家の御守りにしたいとのことでした。
(写真を撮り忘れたため、リンクを張らせていただきます)
これぞ、まさに、烏つながりの御縁のお導きですね!

また、本日はかわいい御参拝者様がバスに乗ってお越しになったそうです。
不在でお会いできませんでしたが、しっかりとお参りできたみたいですね。
▽宇陀市のFacebookページに掲載されていました▽


6月に入って、境内のサツキもほぼほぼ咲き揃ました。
ほんと、いい時にお参りくださいました。
またお参りくださいませー。







さてさて、これからどんどん温度も湿度も上がっていきます。
体調管理はますますしっかりと、水分も小まめ採って、元気出していきましょう!