八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
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「神の月」の発見

2020年10月26日 | お祭り

10月は「神無月」ではなく、語義的に「神の月」が正解です。
そう、10月はお祭りの月。
という訳で、10月に入って、各地域の兼務社でお祭りをご奉仕させていただいております。
兼務社のお祭りは毎度いろいろな発見があります。
榛原安田の談山神社の拝殿向かって右側の側面に絵馬があることを今の今まで気が付きませんでした。
めちゃくちゃカッコイイ鎌足様!

榛原栗谷の春日神社は今年、特殊神饌でした(トウヤさんの年番によって異なるようです。写真は畏んで遠慮しました)。
その社務所に日露戦争の戦利品の砲弾があることに気づきました。

また昭和初期のゾウクの写真も発見。
斎主は僕の義祖父か親戚筋の龍田神社の宮司(当時)かも、とは氏子さんの証言でした。


そして、我がお宮はといえば、現在は11月3日と定められてますが、そもそもの御例祭の日は『續日本紀』の慶雲二年九月「丙戌置八咫烏社于大倭國宇太郡祭之」に由緒があります。
実は数年前から旧暦で御例祭をしたいと思い、企て、内緒で実践しています。
「実践」といいましてもごく素朴で簡素なものです。
只々、個人的な思い入れによるもので、非公式な行事です。
さて、史料によって御例祭の日は「旧暦9月8日」としていたり「宵宮を9月8日とし翌9日を本宮とする」としていたりと微妙にゆらぎがありますので、ここは折衷案として、畏こかれども旧暦9月9日の朝(つまり今日)に旧暦御例祭を執り行うことにしています。
それでもご由緒深いこの日にお祭りすることを神様は喜んでくださると信じています。

旧暦9月9日の境内は、こんな風景でした。

発見!もうすっかり秋です。

 

 

 

 

 

 

 

 


夏越の大祓式で、仕切り直し。

2020年06月09日 | お祭り
先ずもって、この度の武漢肺炎(新型コロナ)ウィルスの蔓延による影響を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

全国の神社では、夏越の大祓式が6月下旬におこなわれます。
当社では6月最終日曜日に斎行されます。
本年の夏越の大祓式は、この度のコロナ禍に鑑み役員のみの斎行としますが、拝殿前にて崇敬者様用の人形を設置しておりますので、6月25日までにお申し込み(賽銭箱に初穂料と共に投函)いただきましたら夏越の大祓式のときにお祓いをさせていただきます。



これまで当社はコロナ禍に鑑み社務所を閉鎖状態にしていましたが、この夏越の大祓式を以て当社といたしましても一応の仕切り直しとさせていただきます。
そのココロは、6月に入り世の中は(警戒しつつも)動き始めており、合言葉のように「新しい生活様式」が語られ、暮らしの中にある種の戒めとして公衆衛生のエチケットやマナーへの意識がさらに定着してきたものと捉えられるからです。
そして頓挫していた「毎月朔日(ついたち)は社務所DE神職奉仕デー(仮題)」も再開します。
7月1日、早朝に月次祭並びに武漢肺炎ウイルス沈静祈願祭を斎行いたします。
月次祭が終わり次第、各種御祈祷も受付できますのでご希望の方はお申し出くださいませ。








5月1日、月次祭を斎行いたしました。

2020年05月01日 | お祭り
本日早朝、月次祭を斎行いたしました。
先月「毎月朔日は社務所で奉務します」と宣言したばかりですが前言撤回です。
新型コロナウイルスの拡散防止のため、やむを得ず社務を休止しております。
こんなふうにいろいろな形でコロナの影響があることを思うにつけ、その罪深さを感じます。
はからずも罹患してしまった方はもとより、それに関わる医療関係者をはじめとする全ての皆様のご無事を願わずにおれません。
そして一日も早くこの度の事態が終息し、元の生活に立ち戻ること祈念いたします。

本日の月次祭でも武漢肺炎ウイルス感染症流行鎮静祈願祭を斎行しました。
また崇敬者様の諸願成就祭(御導き御祈祷)として病気平癒を御祈祷申し上げました。



ところで、今日の玉串の榊の枝の先には新芽がついていました。
季節の移ろいのなかで自然の生命力はしたたかで心励まされる思いです。
不要不急の外出を控えても、心は自由に遊ばせていきましょう。
今日の健康に感謝しつつ、自分以外の皆にも元気を分けられますように!

今月も元気出していきましょう!。








思い余って伊那佐山頂でお祭りをしました。

2020年04月11日 | お祭り


ごくごく私的な思い込みですが「神様の御側まで詣でたい」というのが登拝の始まりなのだと考えています。
今、世間は何だかえらいことになっていて、いち神職の立場として心に浮かぶあれこれを放置するのは忍びないと思い、先日、思い余って伊那佐山でお祭りをしてきました。
目的は2つあって、先ずひとつ目は「武漢肺炎ウイルス感染症流行鎮静祈願祭」を執り行う事。
そしてふたつ目は、伊那佐山の山頂に鎮座する都賀那岐神社の春祭り「岳会式」が、今年から氏子さんたちの協議によって少し形式を変えて執り行われる事の由を神様に奉告する事でした。

さて、この日は午前中、ムラの水路掃除の出合いがあり、その後、福西区の白山神社の御田祭がありましたので、午後から伊那佐山の登拝を計画していました。

あらかじめ最低限の神饌と器類、案2台、装束、祓串、榊を前日に購入した背負子に積んでみるとなかなかの重量。
登拝は先代宮司がそうしていたように下駄で行うことを粋に感じていた僕もさすがに怯みました。
しかし大峯山の蓮華入峯の時に手に入れた金剛杖があることを思い出して何とか折れかけた心を奮わせました。



当日は桜も満開でした。天気も最高。
しかし荷物は思っていた以上に重く、予想していたよりも時間がかかりました。
伊那佐山は、それほど険しい山ではありませんが、時々きついところもあり、しかしその都度、山道脇の丁石や山の自然の営みが励ましてくれます。
坂がきつくなる七丁の石碑には何代か前のご先祖様の名前が刻まれていて励まされました。
巡る季節に花は咲くときを知り、また次に咲く時を待つ。
いいですね。



とまあ、そんなこんなで山頂に到着です。



意外と時間が押しましたので直ぐに舗設します。
とはいえ大袈裟な会場舗設など望むべくもありません。
小さな案(台)ふたつを神饌用と玉串用に使用し、神饌は米・酒・塩・水のみ。全くもって最低限の神饌です。
式次第は、修祓・一拝・献饌・大祓詞奏上・祈願祭祝詞奏上・奉告祭祝詞奏上・玉串奉奠・撤饌・一拝、です。
斎了後は直ぐに片付け、それが終わり次第、一応「証拠写真」を撮って下山しました。



計画当初は往復2時間を想定していましたが、蓋をあけてみたら往復3時間もかかってしまいました。

でもまあ、何はともあれ、天気が良くてよかった。
思いがけなく花見もできたことですしね。



今回の登拝にかかった実際の時間を以下に記します。
もし、ご奇特にも同じコースでの登拝をしてみたい方がいらっしゃいましたら、ご参考までに。

13:43 八咫烏神社 出発
13:53 「さくら広場」WCあり
14:00 稚児石
14:16 山路三差路
14:18 伊那佐山登山口
14:27 一の鳥居
14:32 七丁石
14:34 嶽明神・自明檜牧道標分岐
14:51 天狗岩道標分岐
14:58 山頂到着 舗設次第斎行
15:53 祭典斎了 片付け次第下山
16:37 「さくら広場」WCあり
16:50 八咫烏神社 到着








本年4月より毎月の朔日(1日)に月次祭を斎行いたします。

2020年03月29日 | お祭り
本年4月より毎月の朔日(1日)に月次祭を斎行いたします。
皆様、ご自由にお参りくださいませ。

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…とだけ云いっぱなしにしますと「今までしていなかったの?」と誤解されそうなので、もう少し丁寧に説明しますと、月次祭はこれまでも執り行っておりました。
が、広報はしていませんでした。
なぜかといえば、平日は会社員としての勤めがあり、月次祭は出社前のわずかな時間に、手短に、簡略に行うしかなく、場合によっては遥拝に替えることもあり…と徹底できない現状があったからです。
そこで、本年度から毎月朔日(1日)の会社勤めを「休日」にしました。
(なんか「働き方改革」っぽいですが、たぶんちょっと違う…)
というわけで、ここに「毎月朔日(1日)の午前9時より月次祭を斎行する(但し1月と11月以外)」ことを高らかに広報させていただきます。
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来る4月1日は、月次祭に併せて崇敬者様の月次御祈祷、そして「新型コロナウイルス感染症流行鎮静祈願祭」を執り行う予定です。

5月からは、玉串奉奠の希望者様がいらっしゃいましたら玉串を準備します。
また、演奏・演舞(武)などの奉納も受付いたします。
月次祭の一週間前までにメールにてお問い合わせくださいませ。
info@yatagarasujinja.net