八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
のんびり更新です。最新情報はSNSをご覧ください。

草刈り

2007年05月22日 | つれづれ
先日、参道の草刈りを
自ら買って出てみたのですが
半日で力尽き
中途半端なところで
バタンキューしてしまいました。

いわゆる「トラ刈り」状態の
境内だったのですが
昨日、総代さんたちが
一日かけて綺麗に刈ってくださいました。

自分勝手に
中途半端な状態で
仕事を放っていた僕は
とても申し訳ないなあと
思っていたのですが
総代さんたちは
「神主さんが頑張ってくれはったから
 わしらの仕事もはかどって助かった。
 ありがとう」
と喜んでいたと
後でお義母さんに聞きました。

なんだか、ますます恐縮です。
でも、ほんとうに
有り難いことだなあと思いました。
感謝です。

ムラの神社はこうやって
みんなに守ってもらっているんだなあ。

伊那佐山レポート 其の五

2007年05月02日 | 伊那佐山
神社にお参りすると
つくづく感じることですが
なんであの空間って、
あんなに居心地がいいんだろう
と感じたことはありませんか。

伊那佐山の山頂に鎮座する
都賀那岐神社もそのひとつです。
(写真が悪くて、いまひとつ
 伝わらないかもしれませんが…)

べつに境内に
なにがあるってわけではないんです。
どちらかといえば
古びており、寂れているのですが
なんだか、いいんです。
「ずっとここにいたい」
と思ってしまうほどです。

考えてみれば
神さんがお住まいの場所なんだから
当然っていえば、まあ当然でしたね。

春の大祭は
写真の奥にちらっとみえる
神明造の本殿の前に
山路をはじめとする
旧伊那佐村の大字の方々と
その子どもたちや
若い衆が寄り合い
神饌や玉串を捧げます。
そして祭りの後は
この場にブルーシーツを敷いて
ささやかな直会がおこなわれます。
簡素で素朴ですが
それゆえに心あたたまる
いいお祭りです。

それにしても
年に1回とはいえ
ムラの老若男女が
神さんのために
山頂におもむくなんて
すごいと思いませんか。
なんて素敵なんだろう。
なんて美しいんだろう。

今年も
いいお日柄のもと
とどこおりなく
斎行できました。

感謝です。



(※神社のご由緒は
  検索すると思いのほか
  たくさん見つけられましたので、
  ここでは省略させていただきました)

伊那佐山レポート 其の四

2007年05月02日 | 伊那佐山
断崖を通り過ぎ、
もうひとがんばり上っていくと頂上です。
でも、その前に
「猿岩展望台」という看板を発見したので
当然、そちらへ歩を進めます。
看板から歩くこと
およそ50メートルほどのところに
それはありました。
思っていたより、ひかえめな感じ?。
「猿岩」ってネーミングから
てっきり「孫悟空」の石の牢獄
みたいな感じかと思ってました。
しかし、ここからの眺めはなかなかです。
伊那佐の里から吉野方面を一望できます。

昔々、八咫烏が
熊野灘から吉野を経由して
神武さんを導き
この道を上ってきたのかもしれませんね。

古事記の真偽について
あれこれ言うひとは
昔からたくさんおられますが
ウソだホントだと、やいやい言うよりも
こうやって言い伝えの土地におもむいて
想像の翼をひろげ、
そして、あえて飛んでみるほうが
単純に楽しいし、世界がひろがるんじゃないか
と、僕は思っています。

自分で言うのもなんですが
これってたぶん
「神主らしからぬ」発想なのかもしれません。
でも、なんだか
とても大事なことのようにも思っています。