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冬蜂の死にどころなく歩きけり 村上鬼城

2016年12月07日 | 俳句
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村上鬼城
冬蜂の死にどころなく歩きけり
一匹の蜂に最後を迎える季節がやってきた。ある時は甘い蜜に溺れまたある時は大空を飛び回りと幾つもの季節を悠々と過ごしてきた。人間(ジンカン)には至る所に青山すなわち死に場所があると言う。しかしここには死に場所の無い冬の蜂が地べたを這いつくばって歩いている。当然作者はこれに己を投影して観ている。我如何にして死に場所を得んや。おろおろとただおろおろとおろおろと。彩図社「名俳句一〇〇〇」所載。:やんま記

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