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独学や拭き消す窓の天の川:寺山修司

2020年10月16日 | 俳句
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独学や拭き消す窓の天の川:寺山修司
一人遅くまで及ぶ学習。窓には夜空の星が瞬き茫々と銀河が浮かんでいる。ともすれば思念はノートから外れてとりとめの無い妄想を広げてしまう。いかんいかんと首を振り窓に息を吹きかけて天の川を曇らせる。意思の強さと性格の弱さがせめぎ合い己を苦しめる。ああ独学。何を得て何を果たそうとしているのか。世に出て名を成さんとする自己顕示欲。いやいや自分の魂の居場所の探求であったはずである。知らず知らずノート余白の落書きが増えてゆく。<老眼鏡掛けて外して天の川:やの字>:彩図社「名俳句一〇〇〇」2002年2月1日版所載。
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