後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「夏の風物詩、能登地方のキリコ祭り」

2024年06月24日 | 日記・エッセイ・コラム
日本には各地に四季を通して祭りがあります。神社やお寺さんに関係した宗教色のあるものから宗教とは関係のないものなど沢山あります。
特に夏は盆踊りや納涼祭などが加わり一層数多くの祭りがあります。
それこそが日本民族の文化の基盤であり、人々を幸せにしている大切なものです。
祭りは家族の愛を強め、地域の人々を美しい絆で結びつけきます。夏の夜に遠くから聞こえて来る太鼓の響きや掛け声を聞くと亡くなった祖父母や両親のことを思い出します。一緒に遊んだ友人たちのことを思い出します。懐かしい故郷の昔の風景がよみがえって来ます。
夏祭りの一つの例を示します。能登半島の津々浦々のキリコ祭りをご紹介致します。能登は今年の元日に大地震に見舞われ甚大な被害を受けました。亡くなられた人々の魂の安らぎを祈ります。
キリコ祭りは能登地方の住民にとって最も重要な祭りです。能登地方で生まれて東京や大阪などに出て行っている人たちが、自分の町でキリコ祭りがある時には戻ってきて、祭りに参加するのです。祖父母に孫たちを会わせ家族全員でキリコ祭りを楽しむのです。
キリコは巨大な灯籠のことです。背が高い直方体で、前面中央部には漢字3文字で表した「キリコ吉祥文字」と呼ばれる地区ごとの願いや祈りを込めた文字が書かれています。
このキリコ祭りを夏祭りと書きましたが、正確には7月から10月に掛けて行われます。能登の場所によっては秋祭りとして行われる所もあります。
能登地方の出身者は自分の町のキリコ祭りにあわせて帰省します。つまり帰省する月日が地域ごとに違います。夏のお盆に帰らない人でもキリコ祭りの日には必ず帰るのです。
写真に 七尾市で行われる石崎奉燈祭(キリコ祭り)の様子を示します。写真は「七尾市、石崎奉燈祭の写真」を検索して鮮明な写真を選んで転載させて頂きました。

考えてみると民族の文化の基盤は家族の中の愛のあり方や、地域の人々の結びつきのあり方にあります。これこそ日本民族のアイデンティテーなのです。
家族のあいだの愛のありかたは民族によらずかなり普遍的に同じです。しかし地域の祭りに合わせて帰省するのは日本独特の文化ではないでしょうか?そして祭りをとうして地域の人々が美しく結ばれるのも特徴的な文化ではないでしょうか?
若い人でも賢い人は祭りを大切にしています。重要だと思っています。
老境に至って全国の地方、地方の祭りの重要さがしみじみ判ったのです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)

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