後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

甲斐駒岳の麓の山里に花々と遊ぶ

2017年04月12日 | 日記・エッセイ・コラム
昨日は甲斐駒岳の麓の山里で花々と遊んで来ました。そこで今日は皆様へ花の写真をお送りしたいと思います。
麓の山里は昔、武川村と呼ばれていた場所です。現在は北杜市武川町になっています。
さて、まずこの旧武川村の写真をご覧下さい。

1番目の写真は甲斐駒岳と麓を流れる大武川の写真です。写真の中央に鉄橋のように見える橋がありますが、それが甲州街道です。
橋の上の方に広がる黒い森の向こう側に台地が広がり、旧武川村になっています。
そこには有名な神代桜のある山高集落と見事な桜並木がある真原集落があり観光バスが何台も来る所です。私の山小屋は真原の桜並木の西、約1Kmの山林の中にあります。この武川村の標高の低い地区は柳沢地区で水田地帯になっています。そこは昔から『武川米』の産地として有名な稲作地でした。
昨日はこの旧武川村の神代桜と真原の桜並木を見に行ったのです。毎年、東京の桜が散る頃に山里の桜が咲くのです。
しかし今年の山里は寒く、サクラが咲いていませんでした。そこで昨日撮ってきたいろいろな花の写真をお送りします。

2番目の写真は山林の中に住んでいる木内さんの山荘の庭に咲いている可憐なカタクリの花です。このように咲くまで8年もかかる貴重な花です。昔の人はこのカタクリの根から片栗粉をとったのです。

3番目の写真は真原の桜並木のかたわらに咲いていた紅白の梅とスイセンです。この場所から残雪に輝く甲斐駒岳が美しく見えるので毎年来る所です。

4番目の写真は同じ場所に咲いていた白梅です。この辺は標高が約800mの高原なので東京では散ってしまった梅が満開なのです。

5番目の写真は紅白の梅の根元にあるスイセンの花です。

6番目の写真は珍しい八重の白梅です。この場所に来ると毎年同じ様に紅白の八重の梅が咲き、根元にはスイセンの群落が楽しめる場所です。年々歳歳花相似たり、人同じからずと口ずさんでいます。

7番目の写真は桃の花です。帰り道に一宮で撮りました。標高の低い甲府盆地ではもう桃の花が咲いていたので驚きです。

8番目の写真も一宮でとったピンク色の桜です。甲府盆地のあちこちでは桜が満開でした。しかし旧武川村の標高の高い山里は梅やスイセンの季節だったのです。

こうのようにして梅桃桜を同時に楽しめたのは山国のお陰です。山々に感謝すべきです。
私は若い時から何故か森が好きでした。昨日も新芽の出ている雑木林を見て、すがすがしい気分になりました。
そこでジプシーの詩人、パプ-シャの『森の歌」という詩を最後にお送りします。

「森の歌」
ああ、私の森よ!
広大な大地の上の森。
私はおまえたちをなにものとも交換しないー
黄金とも、
宝石とも、
そう、キラキラと美しく光り
人々を魅了する
宝石とも。
 
私の岩山、
水辺にある私の石は
輝ききらめく
宝石よりもいとおしい。
 
私の森では夜になると
月の下で
たき火が燃え、
人々の指を飾る
宝石のように光がきらめく。
 
ああ、大好きな森、
健康の匂いがする森!
おまえたちはジプシーの子らを育てた、
まるで自らの灌木のように!
 
風は葉を揺するように心を揺すり、
なにものをも恐れない。
子供たちは歌う、
渇いていても、飢えていても
跳ねて踊る、
なぜなら森が彼らにそう教えたから。

(パプーシャ(本名プロニスワヴァ・ヴァイス)の詩、http://blog.goo.ne.jp/lesanges444/e/22b6a11aa3790c952a48e98424816d3b )

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)
===参考資料:パプーシャの詩集========
http://eiga.com/news/20150321/2/
[映画.com ニュース] 201412月に急逝したポーランドの名匠クシシュトフ・クラウゼ監督の最新作「パプーシャの黒い瞳」の主人公として描かれる、史上初のジプシー女性詩人ブロニスワバ・バイスの詩集「パプーシャ その詩の世界」が、4月4日に発売される。
映画はクラウゼ監督の妻ヨアンナ・コスとの共同監督作で、ポーランドを旅するジプシーの一族に生まれ、“パプーシャ”の愛称で呼ばれたブロニスワバ・バイスの波乱の生涯と、激動のポーランド現代史を美しいモノクローム映像でつむぎ出す。
パプーシャの詩を初めて本格的に紹介する詩集の発売は今回が初。パプーシャが最も活発に詩を書いた1950年代の代表作を中心に、70年代にわずかに書かれた後期の傑作まで、貴重な詩の数々を紹介。また、パプーシャの詩の解説としても価値の高いフィツォフスキの著書「ポーランドにおけるジプシー」(1989)からの一章「ジプシー民族の口承文学とジプシーの詩人パプーシャ」の初邦訳、映画の場面写真なども収録される。
日本を代表する詩人の谷川俊太郎氏はパプーシャが描く生き生きとした詩のイメージに対し「金銭や地位や物欲とかかわりのない森や川や空から、パプーシャは生きる力を得ている。自然を失いつつある現代の私たちにとって、60余年前に発せられたパプーシャの言葉は、古くなっているどころか驚くほど新鮮に響きます」と称賛のコメントを寄せている。
詩集「パプーシャ その詩の世界」は1000円(税込み)ムヴィオラより4月4日発売。「パプーシャの黒い瞳」は2015年4月4日から岩波ホールほか全国順次公開。