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県内でも大雨続く、各地に土砂災害警戒情報も!

2011-09-04 23:41:00 | インポート

①9月4日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月4日21時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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③山梨県内土砂災害警戒情報発表一覧図 山梨県HPより引用※紫色表示地域が土砂災害警戒情報発表地域(大雨警報発表地域と同一です。) 水色地域が大雨注意報発表地域です。

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台風12号は、9月4日朝には山陰地方から日本海へと進みましたが、3日夜から、台風に伴う雲と台風の外縁を廻るようにして紀伊半島へ吹き付けた暖湿流の影響で、紀伊半島では所処で1時間に100㎜を超す豪雨に見舞われました。

山梨県内でも、

Ⅰ:台風12号の移動速度が極めて遅いこと

Ⅱ:Ⅰの結果、台風12号の外縁を廻るようにして南~南東風として流れ込んできた暖湿流が持続し、県内の地形的特性(四方を山地となっている)が、前記した暖湿流を受けて発達した雨雲を発生させ続けたこと。

が要因で、東部や富士五湖地方、それに、南部峡南地域を中心に大雨が降り続きました。

4日だけでも、東部の大月や峡南地域の南部では、降水量が新たに100㎜を超えて、中自動車道や 国道138号線や139号線等、通行が不通となりました。JR中央線でもダイヤの乱れが続きましたね。

引用図①②より、台風12号は、台風としての形は崩れ、衰弱しつつある様子ですが、台風の外縁を廻るようにして暖湿流が東日本や北日本へと流れ込んでおり、北海道には前線も掛かっています。

さらに、引用図③より、山梨県内の山地を中心とする広範囲に、4日23時現在、土砂災害警戒情報(大雨警報と共に)が発表されています。

これから5日にかけても、東日本や北日本、近畿地方では、大雨が降り続く恐れが残っていますから、県内でも、引き続き、土砂災害、河川の氾濫、浸水には厳重な警戒が必要です!!


台風12号は3日午前中に高知県東部へ上陸 その後 四国を縦断 県内では山間部中心に大雨続く 

2011-09-03 23:56:32 | インポート

①9月3日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月3日21時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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台風12号は、3日10時頃高知県東部に上陸、その後四国を縦断して、3日18時に岡山県南部に再上陸しました。

引用図①②より、台風12号は3日21時現在、岡山県北部に中心があると推定されますが、台風を取り巻く雲の形は崩れ、螺旋状ではなく、久の字 型になって、台風の中心もぼやけて雲画像上からは判別不能となってきました。さらに、台風の南側の四国沖では、水蒸気画像上の暗域が西方向から少しずつ入り込んできて、台風自体、衰弱しつつあることを示しています。

ただ、引用図②より、台風12号の中心付近、および、進行方向の右側や後面に広範囲でひときわ輝く白輝域があり、発達した降水域があることが解ります。

台風12号自体、移動速度が時速10キロ程度と、極めて低速であったため、台風を取り巻く雲や台風の外縁を回るようにして流れ込む暖湿流が、同じ箇所に長時間継続して掛かってしまったため、台風の進路に当たった近畿地方や四国地方、それに中国地方では激しい雨が降り続き、高知県や徳島県の山間部、それに紀伊半島では、24時間降水量があちこちで500㎜を超えて、奈良県の上北山では、降り始めてからの総雨量が1430㎜を超えました。この、降水量1430㎜というのは、東京都心の年間降水量(1466・7㎜)に匹敵する凄まじさです。

山梨県内でも、山間部を中心に大雨が降り続き、富士五湖地方の山中では、24時間降水量が341・5㎜(11時30分まで)を観測しましたし、東部の大月でも、200mmを超す24時間降水量を観測しました。

このため、県内では、雨量が規制値に達したため、JR中央本線や身延線、道路では、中央自動車道や国道20号、国号52号の一部区間でも、一部区間で不通となりました。

また、県内を流れる富士川ですが、3日朝方、峡南地域の一部で、氾濫注意水位をかえましたが、その後、水位の上昇は収まっています。

台風が衰えたと言っても、前記の通り、進行方向の右側や後側の広範囲で白輝域があり、発達した降水域があります、今後、4日朝には、台風12号は日本海へと進み、次第に本州から離れますが、台風の進行方向右側に広がる暖湿流の影響で、山梨県内では、4日も、山間部中心に大雨が続きますから、土砂災害や洪水には引き続き、厳重な警戒が必要です!!


台風12号は四国へ 県内では山間部中心に大雨降り続く 土砂災害や洪水には引き続き厳重警戒!

2011-09-02 23:50:32 | インポート

①9月2日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月2日21時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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③9月2日21時の全国レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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台風12号は、大型で強い勢力を維持しながら北上を続けて、2日21時には高知県室戸岬の南海上まで進んできました。

台風12号は、このまま進みますと、3日未明から明け方にかけて、四国へ上陸する公算が極めて強まってきました。

すでに、2日21時現在までに、近畿地方や四国地方、それに東海地方伊勢湾岸地域の一部では、風速(10分間の最大)で20m、瞬間最大風速で30mを超えた箇所も散見しており、台風と台風の縁を廻るようにして流れ込んだ暖湿流の影響で、徳島県や奈良県の一部では24時間降水量が500㎜を超す豪雨となっており、関東地方山間部や甲信越南部、それに東海地方の一部のあちこちで、200mmを超す24時間降水量を観測しています。

また、日本海には、大陸から500hpaの谷(正渦度)が進んできており、当該谷の前側にあたる上空3000m付近の上昇流域がおおむね北東~南西方向へ発生しており、この上昇流域が、台風12号や台風12号の外縁を廻るようにして流れ込んだ暖湿流に刺激されて、この上昇流域(引用図①より、北海道から日本海中部には前線として解析されています)に伴って、帯状に強い降水域が発生しております。(引用図③)

とりわけ、山陰沖には、台風12号の北上に伴って、暖湿流が岐阜県関ヶ原~琵琶湖~若狭湾の地形的な鞍部を通過して更に強まったため、前記した北東~南西方向に分布する降水域が一層強められて、当該発達した降水域が更に地形的特性で強められたためでしょうか、山陰地方の鳥取県の一部でも、24時間降水量が200mmを超えている箇所があります。

台風が日本列島付近に接近時には、Ⅰ:台風に伴う螺旋系の雲に伴う降水域 と Ⅱ:台風に伴う螺旋系の雲の一部や、台風の外縁を廻るようにして流れ込んできた暖湿流が、地形的特性や、500hpaの谷(正渦度)の前側にあたる上空3000m付近の上昇流域や前線が強められた降水域 の2通りの成因となる降水域に遭遇するものです。引用図②より、前記Ⅰに伴う降水域を示した画像がA 前記Ⅱの伴う降水域を示した画像の部分がBとなります。

台風本体の螺旋状の分布する雲はさることながら、台風の外縁を廻るようにして流れ込む暖湿流というもの、それ自体、ただ流れ込むjだけでは発達した降水域を形成しません。必ず、前記した、地形的特性や、500hpaの谷(正渦度)の前側にあたる上空3000m付近の上昇流域や前線、それに、下層での局地的な気流の収束があって、降水域として発達するものなのです。

暖湿流が流れ込んでも、これら、地形的特性や、500hpaの谷(正渦度)の前側にあたる上空3000m付近の上昇流域や前線、それに、下層での局地的な気流の収束を受けにくかった地域(東京や横浜などの関東沿岸部)とそうでない地域との降水量の差は歴然としたものとなります。

山梨県内では、前記した地形的特性(暖湿流が県内にそびえる山地で強制上昇されて、雨雲が発達したため)の影響で、東部や富士五湖、それに峡南地域や西部山間部では、発達した雨雲が掛かり、あちこちで24時間降水量が100㎜を超えて、峡南地区の南部では、200ミリを超す24時間降水量を観測しております。

この、県内東部や富士五湖、それに峡南地域や西部山間部を中心にした大雨は3日も続きますので、県内では、土砂災害や洪水などには引き続き厳重な警戒が必要です!

さらに3日は、台風12号が西日本を北上するのに伴って、県内では富士川沿いや南~南東方向へ開いた山の斜面にあたる地域を中心にして、南~南東風が強まってきそうです。この点も、充分に注意してください。


台風12号はゆっくりと北上続ける。県内では東部富士五湖や峡南中心に大雨 土砂災害や洪水には厳重に警戒!

2011-09-01 22:41:16 | インポート

①9月1日気象庁発表の台風12号進路予想図 気象庁HPより引用※台風12号の進路予想は最新の情報を利用してください!

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②9月1日21時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③9月1日21時現在の全国レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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大型で強い台風12号は本州の南海上をゆっくりと北上中です。

台風12号は、引用図①より、2日深夜に、紀伊半島~四国の地域にかなり接近、上陸する恐れが強まってきました。

引用図②より、本州上には、Ⅰ:台風を取り巻く雲の集団と、Ⅱ:台風の縁を廻るようにして流れ込んできた暖湿流、それに、Ⅲ:日本海にある500hpaの谷に前面に広がる上空3000m付近の上昇流域(この部分の下層では暖湿流を呼び込んでいるのです。) それぞれに伴う帯状の白輝域が見られ、前記ⅠとⅡの影響で紀伊半島や関東西部や甲信地方南部で強い降水域が広がっています。

群馬県の伊勢崎では1日17時までの24時間に297・5㎜の降水量を観測したほか、山梨県内では富士五胡地方の山中で1日18時40分までの24時間に245・5㎜を観測したほか、南部でも24時間降水量は200㎜を超えました。

ただ、今回のような、暖湿流流入で地形的特性で雨雲が発達して生じる大雨の場合、山の風上にあたる地域では降水量が多くなるものの、隣接した風下にあたる地域では、風上地域より降水量はぐっと少なくなる特性があります。

県内東部地域の上野原では24時間降水量は100㎜を超えましたが、上野原より西へおよそ30kmしか離れていna

い大月では、暖湿流が県内に流れ込んでくる方角(南~南東)の風下に当たっているため、24時間降水量は、30㎜を若干上まった程度どまりでした。

ただ、今後も、東部や富士五湖、それに峡南地域を中心に大雨が降り続きますから、土砂災害や洪水には充分に警戒してください!