政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

自民党批判にも力が入らん!

2009-09-02 16:07:51 | 自民党
今更自民党批判をしても余り意味はないが、これまでの行きがかりもあるので一言。
まず今回選挙で目についた数字をいくつか取り上げたい。

119:308
これは自民党:民主党の議席獲得数である。

5:143
これは初当選者数。
もちろん前にある数字が自民党、後ろが民主党である。
自民の5には小泉進次郎が含まれている。
気分的には不愉快きわまりないが、この男の働きは評価しなければならない。
まず、あの小泉純一郎でさえ息子を議員にしたかったのか、と全国の有権者を幻滅させた。
これで自民党は20議席は減らしたろう。
今後、世襲の象徴として取り上げられ続けることによるマイナス効果は計り知れない。
民主党の新人たちは小泉チルドレンと比べて楽しみな議員が多いようだ。
今後に期待!

164:0
これは落選して議席を失った議員数である。
自民党の落選した議員の名前を見ていると様々な感慨を抱かせる。

残しておきたかった議員も多い。

中川昭一
あの酔っぱらい会見の映像は貴重な記録である。
あの映像は見るたびにわたしたちの心を癒やしてくれる。
議席を失っても時々は流して欲しい。

赤城徳彦
あの顔に絆創膏を貼った映像も国民の心を癒やしてくれる。
もったいない。

丹羽雄哉
最初に茨城県医師会に反抗の狼煙を上げさせた厚生族議員の重鎮である。
医師会の敵意を燃え続けさせるためにも残しておきたかった。

船田元
政界失楽園と言ってももう忘れ去られた存在かも知れない。
残しておいてもメリットは少ないか。

柳沢伯夫
女性は産む機械、という発言も残しておきたい名言である。

片山さつき
多分、男性・女性を通じて最も嫌われている存在である。
残しておけば確実に自民票を減らしてくれる存在だが、あの顔を見ないで済むようになった有り難さの方が大きい。

山崎拓
本名よりも、エロ拓の方が通りがいい。
こういう存在も貴重である。

当選を祝いたい議員もいる。
これらが残ったおかげで、自民党の再生はますます困難になる。
もっともどちらにしろ再生は不可能であろうが……。
森喜朗
安倍晋三
福田康夫
麻生太郎
古賀誠
二階俊博
細田博之
管義偉


いずれも政権交代の貢献者たちである。
自民党側から見れば、惨敗のA級戦犯である。
これからもがんばってくれるだろう。
しかし本心を言えば、「落ちればよかったのに」というのが正直なところである。

こういうのもある。

小選挙区で敗れたが比例で復活当選した議員のうち主な閣僚・党三役経験者
町村信孝  前官房長官
武部 勤  元党幹事長
額賀福志郎 元財務相
佐藤勉   総務相
与謝野馨  財務・金融担当相
小池百合子 元防衛相
鴨下一郎  前環境相
甘利 明  行革担当相
長勢甚遠  元法相
野田聖子  消費者行政担当相
塩谷 立  文科相
伊吹文明  元財務相
高市早苗  元少子化担当相
中川秀直  元官房長官
衛藤征士郎 元防衛庁長官

こいつらが比例復活したおかげで、しわ寄せを受けた若手議員も多い。
その連中の恨みは深かろう。

こんな数字もある。
◇「世襲」47%--自民党119人 (毎日jp 9/1)
自民党の119人を分析すると、父母や祖父母が国会議員だった「世襲議員」が56人と、47%を占めた。小選挙区で勝利した64人に限ると世襲率は59%(38人)にはね上がる。


世襲率59%とは、滅茶苦茶な数字である。
自民党の場合、一代で小選挙区を勝ち上がることは不可能に近いということか。
二代、三代に渡って選挙区の地盤を固めないと当選はおぼつかなくなっている。
こんな政党は不要であろう。





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6 コメント

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Unknown (十楽人)
2009-09-02 18:12:31
>当選を祝いたい議員もいる

東大御厨 貴教授の指摘(9月2日日本経済新聞)以下、引用(一部)。

「野党自民党の再生は難しい。特に今回、21世紀に入ってからの首相経験者4人が現役議員に残ったことは党の改革を難しくしよう。なぜならかれらは与党体験からしか政党をみないからだ。本当の野党とは何かを見いだしえぬ限り自民党は再生しない」
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Unknown (らむちゃのパパ)
2009-09-03 09:17:01
残ったメンバーをみていると、自民党の再生は困難で二大政党制というのなら、みんなの党がとってかわるような気がします。自民党は、なぜ負けたかということすらわかってないと思います。おそらくこれから反省会のようなものをすると思いますが、頓珍漢な答えを出すでしょう。
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パンパース保守 (ハルルート)
2009-09-03 19:49:43
アベシンゾーを受からすなんて山口県は本当に幕末に高杉晋作と桂小五郎という志高い人物を生んだ県なのかと未だ信じられません。こいつが野党総裁になったら死にたくなります。

阿呆太郎、モリオチロウ、中川秀直、町村、ブ武部、京都の町並みを壊した伊吹も首の皮一枚で生き残るという珍事。自民党には悪しき日本の残滓が凝縮されています。
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十楽人様 (亭主)
2009-09-04 05:07:03
生き残った連中の顔を見ると、良くも悪くも自民党の本質を体現しているような奴らばかりですね。

自民党再生は必要なしです。
そのうちもう少しマシな政党があらわれるでしょう。

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ハルルート様 (亭主)
2009-09-04 05:17:27
アベシンゾーは、恥知らずにもよく立候補できたものです。
いっそ森・安倍・麻生の集団指導体制なんてのも面白そうですね。
福田も入れてもらえるかも知れません。
こいつらでもう一度、総裁の椅子のたらい回しを演じてもらいますか。
ただし今度は総理の座はついてきませんが。
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らむちゃのパパ様 (亭主)
2009-09-04 05:28:31
>おそらくこれから反省会のようなものをすると思いますが

多分次の総裁選びに忙しくて、当分はそれどころではないでしょう。
総裁が決まっても今度は執行部の人選をめぐってまた一騒動でしょう。
ようやく反省会が開けても、
「本当に純ちゃんに自民党をぶっ壊されてしまったなあ」
というあたりで終わりでしょうね。
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