政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

それでもやっぱり自民党には戻らない

2009-11-12 18:15:50 | 自民党
間もなく民主党政権が発足して二ヶ月になる。
この間、政府の動きは決して上々というわけではなかった。
個々にはとてもいただけないというものも多い。

「たとえば、」と言って、ここでそれらをあげつらうのは控えておこう。
国民の多くも、承知の上で政権を見守っているのだから。

JNN世論調査  調査日 2009年11月7日,8日



オット、間違った。
正しいのは下のグラフ。
よく見ると、麻生内閣の支持率と鳩山内閣になってからの不支持率がほとんど同じ水準である。
あの麻生内閣を支持した層がそのまま鳩山内閣不支持ということなのだろう。
”どこまでもついていきます下駄の雪”症候群か。



支持する政党については次の通り。

10月3日調査との比較
民主党 41.0% -2.3pt
自民党 18.2% +1.5pt
公明党 3.3% -0.5pt
共産党 3.4% +0.6pt
社民党 1.2% -1.0pt
国民新党 0.2% -0.1pt
みんなの党 0.6% -0.2pt
新党日本 0.2% +0.1pt
(それ以外の政党を支持) 0.2% -0.2pt
(支持する政党はない) 29.7% +1.1pt
(答えない・わからない) 1.9% +0.8pt


谷垣自民党の支持率が麻生自民党のそれとほとんどかわりが見られない。
ということは、麻生のせいで自民党が負けたというより、自民党そのものが有権者に見捨てられていたということだろう。

文句は言うまいと思っていたのだが……。
昨日から事業仕分けというものが始まっている。
テレビのニュースなどでも繰り返し報じられて、なかなかの賑わいを見せている。
これに亀が注文をつけた。
仙谷大臣の人選が気に入らないらしい。
しかし、この程度の人選は所管の大臣たる仙谷氏の専権事項だろう。
あの日本郵政に斉藤なんたらという渡り鳥を連れてきて、お供の渡り鳥も何羽か連れてきて、「わたしがよく考えて決めたことだ。文句あっか!」と言っていた男が
他の大臣のやった人事に口だしできるのか。
もし、連立政党の党首としての立場での発言ならば、鳩山に直接言うべきである。
ほかの場所で言うのは筋違いである。
(テレビカメラに向かって吠えていたが、鳩山に話しを通した後ならばわたしの誤解である)
仙谷大臣も、亀にちょっと噛みつかれたぐらいでオタオタするな。
国民新党から人を入れることにしたらしいが、もう少しシャンとしろ。

ついでにもう一つ。
暫定税率の話である。
暫定税率を廃止してかわりに環境税とやらを創設するとか。
差し引きリッター当たり5円程度安くなるらしいが、灯油などにも課税するので一般家庭では増税ということになるらしい。

これでは暫定税率の廃止ではなく、名称変更だろう。
どちらにしろ道路特定財源の一般財源化は自民党でさえ決めていたことである。
実質的にはそうはなっていないが。
一般財源にして環境に振り向けるというのと同じことである。
昨年春、一ヶ月間だけ暫定税率が廃止されていた。
来年度からの暫定税率廃止もそのときと同じことになると思っていたが、その分は別に新税として国民から徴収する?
まるで詐欺だ。

事業仕分けでもどうやら財務省の役人が仕切っている様子が見える。
郵政人事といい、新税の創設といい、なにか財務省が出しゃばりすぎているのではないか!
脱・官僚依存政治と言うのは結構だが、肝心なのは表面よりも実質である。

まあ多少モタモタしていても、支持率は今のところさほど落ちていないし、自民党は勝手に雲散霧消していくだろう。
だからといって、民主党よ、安心してはいけない。
突如、素晴らしい新党が出現して、国民の気持ちをわしづかみにするかもしれない。
4年間あると思っているだろうが、国民世論の力を侮ってはいけない。





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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (民明書房)
2009-11-12 19:39:32
まあ、でも今の鳩山さんや民主党を見ていれば、いずれ支持率は落ちるのは分かりますね。宇宙ができて137億年・・・には笑いましたが
http://inanna-search.net/index.php?sword=%94%B5%8ER+%97R%8BI%95v+%8E%F1%91%8A+%88%EE%93c&cmd=search&cat=link&page=1&sbmt=%8C%9F%8D%F5
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行政刷新会議 (ももだぬき)
2009-11-12 20:40:27
行政刷新会議は民主党の真剣度が試されます。青年の家などは自治体かNPOがもつのは当然です。あの会議の結果を注目します。
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Unknown (らむちゃのパパ)
2009-11-13 01:29:19
野党に落ちた自民党が、未だに民主党ができもしない国民受けする公約をあげて国民を騙しただけという総括をやっている以上、民主党がよほどの失敗をしない限り、民主党は安泰でしょう。マスコミがことあるごとに民主党の足をひっぱり、顔に泥を塗るような報道をしていて、この支持率ですから。
ただ、鳩山首相と小沢幹事長を除いて、岡田外務大臣、北沢防衛大臣、千葉法務大臣、仙谷氏などは、なぜ民主党が大勝できたか、その勝因が自民党が敗因がわかっていないのと同様わかっていませんね。全くある意味、自民党の焼き直し的なところがあるので心配です。
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民主党の渡り人事 (みちくさ)
2009-11-13 07:55:08
鳩山由紀夫がいかにごまかしの言い訳をしても、斎藤次郎は明らかに天下り・渡りである。
天下り・渡りを問題にしてきた民主党が自ら天下り・渡りをさせるわけであるから、鳩山由紀夫は責任を取るべきである。
民主党政権は異様な特異体質であり、亀井静香や千葉景子などの炎症を起こしたアキレス腱が多い。
鳩山・亀井・斉藤の社会主義国営の郵便局は決して使わず、
その代わりにコンビニ、ヤマト運輸、銀行、信託銀行、保険会社及び証券会社等を利用しよう。
そして、官営郵政を完全に衰退させて、預金等が国債の購入に使われないようにしたい。
国債の利払いは約10兆円になっており、税収の2割を超えている。
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Unknown (Ping)
2009-11-13 09:40:47
参院選での与野党逆転の段階で、我々民衆は半世紀以上もの間権力を独占し続け、ほぼ独裁政権と化していた権力者を倒せることが現実味を帯びたと感じました。そして自民側はそれを察してか、察することができなかったのか、3分の2を持っているのをいいことに権力の座に固執し立て篭もりました。民衆はそんな自民の体質そのものに嫌気がさして万年与党を日本から無くしたのです。
自民連中は政策そのものは支持されているとか、すぐに自民に政権が戻りそのあとまた万年与党になれる(なりたい)と思っているようですが、それらは幻想・希望論であり、もはや日本にも万年与党などという党が存在しない「普通」の国と化してきたことに気がついていない連中が多いのも現実です
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民明書房様 (亭主)
2009-11-14 08:52:13
いろいろとおっしゃりたいことはあるでしょう。
でも、”それでもやっぱり自民党には戻らない
”でしょう。

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ももだぬき様 (亭主)
2009-11-14 08:55:28
>行政刷新会議は民主党の真剣度が試されます

まったくその通りですね。
多少の行き過ぎはあるかも知れませんが、それでもプラス効果の方がずっと大きいでしょう。
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らむちゃのパパ様 (亭主)
2009-11-14 09:01:08
>自民党の焼き直し的なところがあるので心配です

同感です。
民主党も段々と現実の重さに気づいてきたということもありましょうし、政権の有り難みやおいしさを知り始めたということもありましょう。
民主党には世間知らずの坊ちゃん・嬢ちゃんが多いですから心配ですね。
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みちくさ様 (亭主)
2009-11-14 09:04:59
ご同様に、わたしも民主党には言いたいことが様々あります。
しかしそのうえで再び言います。
”それでもやっぱり自民党には戻らない”!
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Ping様 (亭主)
2009-11-14 09:15:15
>万年与党などという党が存在しない「普通」の国

多分民主党は、特に小沢はそれを知っているでしょう。
だからこそ党内の引き締めに力をいるのでしょう。
それにしても4年は長いです。
民主党が堕落すれば次の選挙で落とせばいい、と思っている人も多いでしょうが、その間国民は苦しまなければなりません。
民主党に対する監視・監督は有権者の権利であり義務でもあると思います。
民主党には常に自民党政治を反面教師として、真っ直ぐな政治を期待しています。
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