麻生がどうやら党役員人事と内閣の一部改造を考えているらしい。
取りざたされている名前をみて、即座に頭に浮かんだ言葉がある。
「巧言令色鮮し仁」
報道によると麻生は努めて「巧言令色の徒」、つまり「口だけは上手い奴」を選ぶ方針らしい。
自民党:役員人事で一部閣僚交代も 麻生首相方針 (毎日jp 6/26)
麻生太郎首相は26日、衆院選に向けた体制整備の一環として自民党役員人事の調整に着手した。党三役などの交代が焦点で、民主党との対決に向け、街頭遊説やテレビ討論などの能力を重視した「選挙の顔」を充てることを検討している。
連日都議選立候補予定者の事務所を回って演説をぶって、お義理の笑いを取っては一人自己満足の笑みを浮かべている。
民主党に向かって、しつこく党首討論を要求し、返り討ちにあっているのに気づかないで、さらに討論を挑もうとしている。
「街頭遊説やテレビ討論などの能力」を、自分では十分に備えていると思っている。
その麻生の目から見ると、今の党役員の連中の能力は物足りないらしい。
読売にも同様の記事がある。
首相、党役員人事を検討…衆院選態勢強化狙い (YOMIURI ONLINE 6/26)
麻生首相は26日、自民党役員人事の検討を始めた。
衆院選に向けた態勢を強化するのが狙いで、早ければ7月初めにも実施する。細田幹事長、保利政調会長、笹川総務会長ら党3役の交代が焦点となる。党内には慎重論もあり、首相は党内の情勢も見極めて判断する方針だ。
自民党内では、細田幹事長ら3役に対して「党の政策を効果的に発信できていない」などの批判が出ている。このため、新しい3役候補として、国民的な人気の高い舛添厚生労働相や石原伸晃幹事長代理のほか、発信力に定評がある石破農相らの名前が挙がっている。
分からないのはこの部分。
国民的な人気の高い舛添厚生労働相や石原伸晃幹事長代理のほか、発信力に定評がある石破農相
毎度不思議に思っている。
舛添要一と石原伸晃といったら、国民に嫌われている国会議員の双璧であろう。
嫌いな政治家のアンケートでもやってみれば間違いなくトップを争う二人である。
もっとも、こういう誤解はそのままにしておいた方がいいのかもしれない。
舛添要一……スタンドプレーと権力者への擦り寄りが特に上手い男。
口は達者だが、本性はごますり茶坊主のネズミ男。次期総理の声があがってすっかりその気になっている。水を向けられると、必死になって笑いをこらえている。
石原伸晃……口の達者なことでは桝添に負けない。
最初は勇ましいことを言うがすぐに腰砕けになる。
石破茂………人がバカに見えて仕方がない。馬鹿な子供に噛んで含めるようにものを教えてやるというあの口調には我慢がならない。
一度自民党を飛び出して苦しい経験をしてからは、絶対に権力には逆らわなくなっている。
マスコミや自民党とちがって、ここら辺が国民の受け止め方である。
こいつらが発信力があるとか、討論に強いとか思われている。
こいつらがテレビの討論番組に出てくると、途端に面白くなくなる。
相手の話を聞かない。
相手に話をさせない。
絶対に参ったと言わない。
視聴者を納得させるのではなく、視聴者に”勝った”という印象を与えればいい。
これがこいつらのディベート術である。
もともと麻生は総理就任後すぐにも解散・総選挙を行うつもりであった。
選挙は自分の人気だけで勝てると思っていた。
だから閣僚の選考には意を払わなかった。
能力不問で自分の仲良し連中を大臣の席に据えた。
内閣発足後この姿勢は現在まで一貫している。
中山国交相の後釜こそ決めたが、中川財務大臣のときは与謝野に兼務させた。
どうせすぐ選挙だから、というのが本心であったろう。
また、新しい大臣を任命してもそいつにスキャンダルでも出てきたらまずい。
鳩山総務相の後任も佐藤国家公安委員長に兼務させた。
大臣の職務というものに対する麻生の無関心さにはまったく驚かされる。
今回の党役員・閣僚の入れ替えの基準は「口達者」、「テレビ受け」である。
政治的な能力などは関係なし。
確かに現在の党三役+古賀選対委員長は、いずれもテレビに出してもまったく国民ウケはしそうにない。
ついでに河村官房長官も入れ替えの対象になっているらしい。
「首が曲がって売り物にならないこけし人形」ではしかたがない。
麻生とその取り巻きたちの思いつきなんだろうが、選挙対策としても余りにも程度の低い発想である。
いくら口の達者な奴らを集めても、伝えるべきことがなければどうにもなるまい。
訴えるべき政策もなければ、理念もない。
ただ野党の攻撃にそつなくかつ派手に言い返すことだけが期待されている。
そしてこれを報じている記事も、麻生のこのような姿勢を批判するでもなく、
「国民的な人気が高い」
「発信力に定評がある」
などと、いい加減なことを書いて恥じる気配もない。
麻生内閣発足から、あるいは発足以前からこの内閣に対する最大の関心事は解散・総選挙であった。
この内閣はそれだけが課題だった。
「いつ解散するのか?」
そう問われ続けた9ヶ月だった。
その解散の決断が出来なかったばかりに、内閣改造やら党役員入れ替えやら総裁選前倒しやら、果ては早くも場外から次期総裁選に手を挙げる奴やらと、空前のシッチャカメッチャカ状態。
これまでも自民党は何度も党を二分するような権力闘争を経験している。
しかし、現在の混乱はまったく性質が異なる。
一人一人が勝手に騒いでいる。
いわばクラスター爆弾状態と言ったらいいか。
しかも場外にいる奴を除いてだれも総理・総裁に手を挙げているわけでもない。
「権力闘争の匂いのしない麻生おろし」
どいつもこいつも自分の選挙の心配ばかりで騒いでいる。
ここまで書いてきたらテレビのニュースで、前総務大臣鳩山邦夫が離党か?などと言っていた。
次には解散が都議選前後になりそうだというニュースが流れた。
状況が急速に煮詰まってきた感がある。
こんな中で、麻生は自分の意思を何一つ示すことが出来ないでいる。
コップの中の嵐と言えなくもないが、その嵐の中に、手足をバタバタ動かしている溺死寸前の口の曲がったハエがいる。
裁判員制度廃止!天下り禁止!議員世襲禁止!
古書 那珂書房
特に歴史書が充実しています
取りざたされている名前をみて、即座に頭に浮かんだ言葉がある。
「巧言令色鮮し仁」
報道によると麻生は努めて「巧言令色の徒」、つまり「口だけは上手い奴」を選ぶ方針らしい。
自民党:役員人事で一部閣僚交代も 麻生首相方針 (毎日jp 6/26)
麻生太郎首相は26日、衆院選に向けた体制整備の一環として自民党役員人事の調整に着手した。党三役などの交代が焦点で、民主党との対決に向け、街頭遊説やテレビ討論などの能力を重視した「選挙の顔」を充てることを検討している。
連日都議選立候補予定者の事務所を回って演説をぶって、お義理の笑いを取っては一人自己満足の笑みを浮かべている。
民主党に向かって、しつこく党首討論を要求し、返り討ちにあっているのに気づかないで、さらに討論を挑もうとしている。
「街頭遊説やテレビ討論などの能力」を、自分では十分に備えていると思っている。
その麻生の目から見ると、今の党役員の連中の能力は物足りないらしい。
読売にも同様の記事がある。
首相、党役員人事を検討…衆院選態勢強化狙い (YOMIURI ONLINE 6/26)
麻生首相は26日、自民党役員人事の検討を始めた。
衆院選に向けた態勢を強化するのが狙いで、早ければ7月初めにも実施する。細田幹事長、保利政調会長、笹川総務会長ら党3役の交代が焦点となる。党内には慎重論もあり、首相は党内の情勢も見極めて判断する方針だ。
自民党内では、細田幹事長ら3役に対して「党の政策を効果的に発信できていない」などの批判が出ている。このため、新しい3役候補として、国民的な人気の高い舛添厚生労働相や石原伸晃幹事長代理のほか、発信力に定評がある石破農相らの名前が挙がっている。
分からないのはこの部分。
国民的な人気の高い舛添厚生労働相や石原伸晃幹事長代理のほか、発信力に定評がある石破農相
毎度不思議に思っている。
舛添要一と石原伸晃といったら、国民に嫌われている国会議員の双璧であろう。
嫌いな政治家のアンケートでもやってみれば間違いなくトップを争う二人である。
もっとも、こういう誤解はそのままにしておいた方がいいのかもしれない。
舛添要一……スタンドプレーと権力者への擦り寄りが特に上手い男。
口は達者だが、本性はごますり茶坊主のネズミ男。次期総理の声があがってすっかりその気になっている。水を向けられると、必死になって笑いをこらえている。
石原伸晃……口の達者なことでは桝添に負けない。
最初は勇ましいことを言うがすぐに腰砕けになる。
石破茂………人がバカに見えて仕方がない。馬鹿な子供に噛んで含めるようにものを教えてやるというあの口調には我慢がならない。
一度自民党を飛び出して苦しい経験をしてからは、絶対に権力には逆らわなくなっている。
マスコミや自民党とちがって、ここら辺が国民の受け止め方である。
こいつらが発信力があるとか、討論に強いとか思われている。
こいつらがテレビの討論番組に出てくると、途端に面白くなくなる。
相手の話を聞かない。
相手に話をさせない。
絶対に参ったと言わない。
視聴者を納得させるのではなく、視聴者に”勝った”という印象を与えればいい。
これがこいつらのディベート術である。
もともと麻生は総理就任後すぐにも解散・総選挙を行うつもりであった。
選挙は自分の人気だけで勝てると思っていた。
だから閣僚の選考には意を払わなかった。
能力不問で自分の仲良し連中を大臣の席に据えた。
内閣発足後この姿勢は現在まで一貫している。
中山国交相の後釜こそ決めたが、中川財務大臣のときは与謝野に兼務させた。
どうせすぐ選挙だから、というのが本心であったろう。
また、新しい大臣を任命してもそいつにスキャンダルでも出てきたらまずい。
鳩山総務相の後任も佐藤国家公安委員長に兼務させた。
大臣の職務というものに対する麻生の無関心さにはまったく驚かされる。
今回の党役員・閣僚の入れ替えの基準は「口達者」、「テレビ受け」である。
政治的な能力などは関係なし。
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ついでに河村官房長官も入れ替えの対象になっているらしい。
「首が曲がって売り物にならないこけし人形」ではしかたがない。
麻生とその取り巻きたちの思いつきなんだろうが、選挙対策としても余りにも程度の低い発想である。
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などと、いい加減なことを書いて恥じる気配もない。
麻生内閣発足から、あるいは発足以前からこの内閣に対する最大の関心事は解散・総選挙であった。
この内閣はそれだけが課題だった。
「いつ解散するのか?」
そう問われ続けた9ヶ月だった。
その解散の決断が出来なかったばかりに、内閣改造やら党役員入れ替えやら総裁選前倒しやら、果ては早くも場外から次期総裁選に手を挙げる奴やらと、空前のシッチャカメッチャカ状態。
これまでも自民党は何度も党を二分するような権力闘争を経験している。
しかし、現在の混乱はまったく性質が異なる。
一人一人が勝手に騒いでいる。
いわばクラスター爆弾状態と言ったらいいか。
しかも場外にいる奴を除いてだれも総理・総裁に手を挙げているわけでもない。
「権力闘争の匂いのしない麻生おろし」
どいつもこいつも自分の選挙の心配ばかりで騒いでいる。
ここまで書いてきたらテレビのニュースで、前総務大臣鳩山邦夫が離党か?などと言っていた。
次には解散が都議選前後になりそうだというニュースが流れた。
状況が急速に煮詰まってきた感がある。
こんな中で、麻生は自分の意思を何一つ示すことが出来ないでいる。
コップの中の嵐と言えなくもないが、その嵐の中に、手足をバタバタ動かしている溺死寸前の口の曲がったハエがいる。
裁判員制度廃止!天下り禁止!議員世襲禁止!
古書 那珂書房
特に歴史書が充実しています
言い訳が担当者が勝手やったじゃ国民は納得しないし信用しませんよ。
だから自民党に票を入れる、とおっしゃるなら、仕方ありません。
どうぞ、と言うほかありません。
姉さんという人が怒っていたという話がありました。
自民党議員にとって一番怖いのがもはや政権交代より自身の落選が現実味を帯びてきたということでしょう。
おっしゃるとおりでしょう。
代議士も落選すればただの人
「ただの人」のこちらとしては、「ただの人」になることを彼等かなぜそんなに恐れるのか、不思議に思うのですが……。
多分代議士には「ただの人」には分からない特別な魅力があるのでしょう。
議員連中というものは利権等で結びついた側からの収入なども生活の糧としております。議員でなくなればそれらの収入などが途絶えますので生活設計を大幅にやり直さなければならなくなります。
加えて今まで見向きもしてくれなかった連中が議員になった途端利権にあやかろうと「○○先生 ○○先生」みたいな形で追従者になります。そういう連中は議員の職を失った瞬間に落選した元議員を相手にしなくなります。議員というものは地方国政問わず我侭なものです。その我侭も議員の職を失った瞬間にできなくなります。
金と利権、そして陳腐なプライドの問題でもあるのです。