令和3年6月9日(水)
捩 花 : ねじばな、文字摺草
埠頭公園の芝の中に「捩花」を見つけた!
捩花はラン科の多年草で、原野、芝地等に生息する。
ヨーロッパ東部からシベリアにかけて温帯、熱帯等の
アジア全域、オセアニアに分布する。
捩花には太い根が在り、茎は10~40cm、根元に
広線形の葉を2~3枚付ける。
5~7月頃に長さ5~15cmの花茎の上部に筒状で、
淡紅色の小花がら螺旋状に密生して咲く。
花序も茎も捻じれ巻いているのでこの名がある。
右巻きと左巻きが在りその数は半々。中には花序が捻じ
れないものもある。
花茎から伸びる子房は緑色で、茎に沿って伸びその先端
に付く小花は真横に咲く。5弁のピンク、唇弁は白色。
コバナバチ(小さな蜂)等が花粉に塊を運び、他花受粉
が起きる。依って、温室栽培では昆虫が入れぬために、
結実が見られないといわれている。
ラン科では珍しく芝生や土手、都市公園等の生活圏に近
い所に自生し、ともすれば雑草扱いされるがその愛らし
さから、昔から山野草として販売もされている。
別名を文字摺草(もじすり)とも言われるが、
江戸時代には既に栽培されて居り、「花壇地錦抄」には
「もぢすり」として記載されている。
今日の1句
ねじ花の螺旋階段葉虫這う ヤギ爺