令和3年6月27日(日)
薄荷水 : ハッカスイ
薄荷はシソ科の多年草で、全国各地の湿った土地に生える。
香料、薬用として栽培もされている。
夏から秋にかけて淡紫色の花が咲く。
独特の匂いの葉から薄荷油を採るが、一番刈りは夏の土用
の頃、二番刈りは秋の土用の頃という。
ニホンハッカ
ペパーミント
主産地の北海道では9月が刈取りの最適な時期となる。
昔、夏祭り等で夜店が出ると「ハッカスイ」と、いう冷した
飲物を売っていた。砂糖水に薄荷の香りのする飲物で、爽や
かな後味がしたような、、、、、、。
今の時代、清涼飲料水も豊富で様々あるようで、孫達が来る
度にその飲物は変わっている。何もかも直ぐ手に入る飽食の
時代、、、、と、納得?する。
今の「ハッカスイ」を調べてみると、
細かく刻んだ薄荷の葉を蒸留して採った液、薄荷油に水を加
えたもので、矯味矯臭薬、健胃、駆風、含啾等に用いとある
が、何だかよく判らない。
ハッカ油を水に溶いてレモン汁等を加え、ハーブ・テイ、、
これなら納得するが、、、、
薄荷の用途は、薄荷油、除菌水、薄荷飴、薄荷葛切り等がある。
除菌水、
薄荷油、
俳人の夏井いつきさんの著書「絶滅寸前季語辞典」に「ハッ
カスイ」が記述されていた。
『ハッカに砂糖を加え溶かした清涼飲料水 (ウン、これだ)
仮に「夏の清涼飲料水」と問われて、ハッカ水と答える人は
100人中、一人でもいるだろうか。「砂糖水」が夏の清涼
飲料水の地位から脱落を余儀なくさせられたのと同じく「薄
荷水」も同様の運命を辿っているに違いない。
或る句会で、この季語を「ウスニミズ」と披講(句会で他の
人の選句を詠みあげること)してしまったOL嬢が居て、大
爆笑となった。「ウスニミズ」と声に出していうと、メチャ
クチャ不味そうに聞える。
「ハッカ水ってどんな味ですか?」「ペパーミントだよ」と
答えたら、「ハーブだったんですか?、それって結構お洒落
じゃないですかあ」、との声が彼方此方からあがった。
ヒョットすると「ハッカ水」には明日があるかも知れない。』
(夏井いつき著:絶滅寸前季語辞典より引用した。)
今日の1句(俳人の名句)
薄荷水明日の味がしたりけり 夏井 いつき