花椿夕月の『雪*星*さざれ石』

日本映画ネタ、雑ネタなど

☆9月6日 映画「愛のうず潮」を見た

2020年09月05日 | この映画見ました

花椿です。

例によって巣ごもり生活。 ある親切なマニアから大量の作品を提供してもらったのも

あって、この夏は映画作品を見る時間が長かった。 その中で白眉と言っても良い作品

の一つが「愛のうず潮」(東宝)だわいね。 


視聴する前は主要キャストの三橋達也、平田昭彦はともかくとして、主演女優が新珠三

千代じゃあな、、という思いはあったけど、若い時の若林映子も出ているしで見始めた。

(俺が小学5年の時に見たテレビドラマの「氷点」で意地の悪い母親役を新珠三千代が

演じていて、それ以来、良いイメージは持っていない。 もちろん役の上ではあるけど

子供の頃の印象はなかなか消えないもん。)


だいたい面白い映画ってのは最初の導入部から引き込まれる場合が多いと思うが、

まさに「愛のうず潮」は最初からどんどん集中できた。 しかも最終場面までテンショ

ン高いまま。 不倫映画の決定版!というか、俺の評価は高いね。


ストーリーを簡単に書くと、ある新興の団地で平田昭彦と新珠三千代の夫婦が生活して

いるんだが、平田は同じ会社の専務秘書(草笛光子)と深い関係にあった。 新珠はう

すうす夫の不倫の疑いは感じていたが、それが確信に変わった頃、逆に新珠自身がカル

チャーで知り合ったカメラマンの三橋達也との愛に溺れ始めたわけ。


結局、新珠は家を出て三橋と京都旅行へ行き離婚を考えるようになった。 ところが

平田が草笛の運転する車で事故に遭い重傷という連絡が来たもんだから、新珠はめちゃ

めちゃに心が乱れた。 それで最後は・・・という話。


サブストーリーとしては平田昭彦の妹である若林映子と三橋達也の助手との関係が描か

れるが、これは若林に役を与える意味が濃厚。 作品を盛り上げるキャラとしては団地

の奥様族を演じる塩沢とき、横山道代などが面白い。 園佳代子、岩崎加根子 も秀逸

だな。 上原謙 (加山雄三パパ)が友情出演みたいな感じでチョイ役で出ている。


原作は官能小説の大家、梶山季之だ。 主題歌は松尾和子の曲やけどダンスホールで

三橋と新珠が逢引きする場面で松尾和子本人が歌手として登場する。 

(この場面で歌う曲が主題歌だと思う)


個人的には最終場面がややあっさりと終った感はあるが、評価としてはランクAA(ウル

トラ級に面白い大傑作)でも良いかなと考えますね。 あとで知ったけど、この作品、

もともとはテレビの連続ドラマだったらしい。 なるほど、また次の回を見たい気にさ

せるストーリー上の工夫が細密だ。 残念ながらDVD化はされていないけど、映画会社

の怠慢だろう。


1962年(昭和37年)封切の東宝作品だ。 総天然色、ワイドスクリーン。


■写真上

ヒロインの人妻を演じた新珠三千代。

■写真2番目

ダンスホールで逢引きした三橋達也と新珠三千代。

■写真3番目

平田昭彦と草笛光子。

■写真下

若林映子(007ボンドガール)と草笛光子。 後姿は平田昭彦。


じゃ、またね。

2020年9月6日、午前4時55分記。
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