花椿です。
2週間くらい前にようやく山本富士子主演の「女は夜化粧する」を見た。 一口
で言って山本富士子の、山本富士子による、山本富士子のファンために出来上が
った作品だ。 正確に計ったわけじゃないが映画の90%に山本富士子が出てい
たと思う。
制作年は1961年であり俺が小1の時だ。 だから古い作品じゃあるけど、そ
の古さは全く感じなかった。 山本富士子が30才であるが撮影時は29才だっ
たかもわからん。 もともと老け顔なので30才になったから急に老けたという
感じじゃあないけどね。 とにかく、めちゃめちゃ美貌である。
俺の母親が山本富士子によく似た美人で昔は写真屋さんの正面に俺の母親の写真
が最大限に引き延ばされて5年間くらい飾ってあった。
(独身の頃は周囲の人からミス広島と呼ばれていた)
で、俺が中学生の時か高校生の時か覚えていないが、テレビに山本富士子が出て
いるのを母親が見て「山本富士子は唇が女性器に似ているから嫌いだ」と口走っ
たのを鮮明に覚えている。(苦笑) 正確には「女のアソコ」みたいな表現だっ
たと思うが、何で俺の前でそんな事を口走ったのかよくわからん。 ただ、それ
からずっと何十年も俺の頭の中に「山本富士子=女性器のような唇」というのが
焼き付いてしまったのは事実だね。
まあ、そんなわけでこの映画見ながら「山本富士子の唇がねぇ・・・」と考えつ
つ同時に山本富士子の美貌に興奮して見ていたせいか、映画のストーリーがよく
思い出せない。 簡単に書くと森雅之が演じる大企業のオーナーが個人マネーで
赤坂にナイトクラブを作る。 そのマダムを芸者をしていた山本富士子に任せる
んだが超美貌のマダムの店というので大繁盛。 そこへ若手音楽家の川口浩がや
って来て恋人関係になる。
それから森雅之を交えて色々とゴタゴタがあったあと結局、山本富士子を取るの
か、それとも音楽家の道を取るのか、となって最終的に川口は音楽家の道を選ん
だわけ。 なんかそんな雰囲気の悲恋物だったと思う。 個人的にはめちゃオモ
ロかった。 最初からぐいぐいと引き込まれた。 映画ってのはオープニングが
大事でその意味では成功作である。
監督の井上梅次は80年代の2時間ドラマで大人気だった天知茂が明智小五郎を
演じた「江戸川乱歩~美女シリーズ」や石原裕次郎の「嵐を呼ぶ男」の監督とし
て有名やけど大映時代にこんな作品も作っていたとはねえ。 山本富士子ファン
であれば絶対確実だろうな、この映画。
■写真上から4番目
片方が川口浩。 この男、俳優になる前は赤線から中学に登校していたというく
らいはちゃめちゃな奴だったらしい。 今だったら中学生がソープランドから学
校へ通うようなものじゃまいか。(苦笑)
じゃね、
2017年12月31日、午前5時10分記。