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花椿です。
少し前に新東宝が配給した「花真珠」を見てこのブログの「この映画見ました」
のカテゴリーに出したけど、その中でも書いたように準ヒロインの役を演じた島
崎雪子の美人でムンムンするようなエロスにぶっ倒された。
それから島崎雪子がヒロイン役を演じるメロ映画はないかと探したら、俺の強力
な支援者のリスト中に島崎雪子と大木実が主演した「青い夜霧の港町」を発見!
すぐにメール書いてクラウドにぶち込んでもらった。
早速見たら、これが結構いい。 もちろん昭和30年代に大量生産したプログラ
ム・ピクチャーの一つにすぎないけれども(しかもB級の)、むしろ有名監督の
大作とか芸術祭参加作品とか文部省推薦映画にロクなのがなくてB級こそ面白い
というのが俺の考えだ。
ストーリーは実に簡単。 かつてボクシングの試合で大木実の対戦相手がアクシ
デントから死んでしまう。 大木はボクサーをやめて船員になるが、たまたま墓
参した日に事故死した相手の未亡人(島崎雪子)と偶然会うわけ。
島崎の方は大木を憎んでいたが真実がわかるにつれて大木を愛するようになった。
終わりの方で島崎が愛を告白して求婚するが、大木は島崎を愛していると言いな
がらも、今までのいきさつや立場上の障害から固辞する。
最後は絶対に私から離れないでと抱き着く島崎を振り切って大木が逃げるように
船に乗る。 後を追う島崎が船上の人となった大木を涙ながら見送るところで映
画が終わった。
はっきり言って、この最後の5分間のシーンだけで俺の評価はめちゃめちゃに高
いね。 これがハッピ-エンドだったなら俺の評価はそこそこだったかも知れな
い。
思うに愛し合いながら別れるというのが悲恋物の真骨頂だ。 最初は題名からし
て日活映画のノリを感じたけれども、最後は松竹お得意の大船調。 大木が船上
から何か言おうとする、その時に汽笛がボーと鳴り始めて船が動き出す。
主題歌が流れる中で涙ながらたたずむ島崎雪子の姿が遠景からスルスルと顔のク
ローズアップになるところで俺なんかもう感動のあまり泣きそうになったね。
(1時間33分20秒あたり)
やっぱり映画は愛がなければだめ。
なお上の写真は全て大木実と島崎雪子。 4番目の写真はファッションモデルを
している島崎が水着ショーに登場した場面。 昭和31年6月、松竹大船が配給
した作品だ。
じゃ、またね
2019年3月10日、18時5分記。
それが最大の問題だと思います。
島崎雪子は、たぶんまだご健在のはずです。