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証明困難な訴えのアポリアと予防措置

2006年05月07日 | 社会・教育
「担任教諭が性的虐待」 障害児と両親が県など提訴へ (朝日新聞) - goo ニュース

かいつまんで言うと、小学校の特殊学級の担任(現在休職中)が、知的障害女児に性的アビュースを行ったとして(女児の訴えにより)強制わいせつ容疑で逮捕されたが、一審は無罪、控訴審も無罪。女児と両親は(納得できないので)損害賠償を求める民事訴訟に踏み切るという話。もちろん被告側は元より冤罪を主張。

事件の真相は部外者には分からないが、とにかく刑事では無罪が確定した以上、結論は出たと言える。困るのは、真相究明可能性があらかじめ無い事。女児の証言は信用できないが、無視するわけにもいかない。こういう場合の強制わいせつは、ありえないとも思わないが、全くの虚偽の可能性もある。嫌疑をかけられた方は、冤罪なら超迷惑だ。

これに似た話が満員電車の痴漢だ。訴えられたら、逃げ道がない。冤罪を主張して無罪が確定する場合もあるが、そこに至るまでに、ぼろぼろになる。証言の細部と状況に矛盾があっても、刑事や判事が軽視する場合が多い(ように思われる)。まず、有罪ありきだ。いわば、先入観による、認知の陥穽だ。

関連:たけくまメモ・電車内でのベッキー対策
#ベッキーの話が本当なら、冤罪率が異常に高率であると予想できる。

この種のアポリアに対しては、予防的にならざるをえない。古来それを、李下に冠を正さずと言う(帽子をいじると疑われるから)。満員電車では、男は両手を上に上げているともいう。仕事場であっても、扉を閉めた部屋に男女が二人きりになってはいけない(扉は開けておく)。大学の研究室では扉を閉めないか、ガラスでシースルーな扉にする場合もある。

問題の特殊学級でも、2人きりになる状況を作ってはいけなかったのだ。逆にいうと、そういう職場環境がもてないのであれば、訴えられた時に非常に困るから(証明不能になる)、そういう特殊学級自体が維持できなくなるかもしれない。

#これに似たことは、医療の世界、例えば小児科や産科で生じている。複数スタッフであたる大規模な産科以外は、存在できなくなるのだ。それがいいことかどうかはよく分からない。妊婦にとっては、通う産科が非常に遠隔地になってしまう場合があろう。

地域の病院が分娩から撤退 産婦人科医10年で8%減 (朝日新聞) - goo ニュース

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