最近、RIMのブラックベリーが治安当局の懸念の対象になっているというニュースを聞くようになった。テロリストの活動を監視する都合上、暗号化されたメールの通信内容を把握できないのは困るという話。最初に規制を表明したのはUAEだが、解決の期限は10月11日となっている(読売の記事)。サウジアラビア政府とは歩み寄りに成功したようだ。インドネシアやレバノン政府も規制を表明しており、インドの内務省は8月31日までに技術的な解決策を示すよう、RIMに迫っている(ブルームバーグの記事)。いずれにせよサービス停止のおどし付きだから、強硬である。ロイターの記事によれば、懸念の対象にはスカイプやグーグルも含まれるが、「まずブラックベリーから対応」するという事らしい。RIMの暗号技術が優秀という話なのかよく分からないが、スカイプやGmail(多分そうだろう)も監視可能にするつもりらしいから、なかなかこれは厄介な問題だ。アメリカ当局的には、既に対策済みの話かもしれないが、通信の監視機能(技術)の拡散は、核兵器技術の拡散に近い問題ではなかろうか。まあ、最近のこうした傾向は、イラン問題を根底にした、アメリカの治安当局の差し金と考えるべきなのかもしれない。
