かつて沖縄は「キーストーン・オブ・ザ・パシフィック」と呼ばれてきた。米軍の再配置計画は、グアムを「キーストーン・オブ・ザ・パシフィック」にする計画のようだ。
宜野湾問題だが、グアム移転計画と宜野湾代替基地計画がなぜリンクするのか、いまいち分かりにくかった。
田中宇:官僚が隠す沖縄海兵隊グアム全移転
宜野湾問題だが、グアム移転計画と宜野湾代替基地計画がなぜリンクするのか、いまいち分かりにくかった。
田中宇:官僚が隠す沖縄海兵隊グアム全移転
外務省発表や大手マスコミ報道によると、沖縄には1万8000人の海兵隊員がおり、グアムに移るのはそのうち8000人だけで、グアム移転後も沖縄に1万人残る話になっている。(中略)しかし、在日米軍の司令部によると、1万8000人というのは「定数」であり、実際にいる数(実数)は1万2500人である。(中略)沖縄海兵隊の「実数」は、軍人1万2500人、家族8000人の計2万0500人だ。これに対してグアムが受け入れる人数は軍人8000人、家族9000人の計1万7000人である。家族数の「マイナス」に目をつぶり、総数として引き算すると、沖縄に残るのは3500人のみだ。(中略)米本土に戻される要員も多いだろうから、沖縄残存人数はもっと減る。今回の宜野湾市の資料は「沖縄に残るとされる海兵隊員定数は、今のところ空(から)定数であり、実働部隊ではない」としている。(中略)(幽霊隊員)のことだろう。 (中略)外務省などは、1万人の幽霊部員を捏造し、1万人の海兵隊員がずっと沖縄に駐留し続けるのだと、日本の国民や政治家に信じ込ませることに、まんまと成功してきた。これはスキャンダルなのだろうか? よく分からないが、グアムの受け入れ体制のプラン自体は、宜野湾の戦力を僅かに凌駕する規模であり、また佐世保から強襲揚陸艦を移転させる話とも結びついている。海兵隊の機能を備えた拠点をグアムに集中させる計画という訳だ。田中氏の解説では、宜野湾代替施設は実は日本側の提案であり、アメリカの元々の計画は海兵隊拠点のグアム移転だった。日米の立場に奇妙なれじれが生じているが、これは旧来の体制を維持したい日本側の欲した仕掛けだという。
