ミャンマー・日本語学校ブログ

ミャンマーでの生活、教育、ビジネスなど
ヤンゴン在住12年の作者がお届けします。

ミャンマー学生の英国留学

2008年10月03日 | ミャンマーでの生活
教育関係のネタをもう一つ。

英国の超有名大学に入るためには、その前の段階として準備教育学校(予備校のようなもの?)に入学する必要がある。

準備教育学校の一つ、ケンブリッジチューターカレッジ(CAMBRIDGE TUTORS COLLEGE、以下CTC)ではミャンマーの生徒を積極的に受け入れている。

この学校に入るためにはミャンマーの高校を卒業するだけではダメで、英国の教育基準であるGCE-Oレベルの学科教育をミャンマーにある私営の塾で勉強して試験を受け、5科目で高得点を取ることが必要である。
また英語レベルはIELTSのスコアが6.5以上であること。

これらの条件を満たしてCTCに入学できた場合、2年間フルタイムの授業を受けることになる。

授業料は1年間で15000ポンド(280万円くらい)というから、本当にすごい。

もちろんこれにプラス生活費もかかるわけで、物価が東京並みのイギリスでは生活費も相当かかるに違いない。

これほどの大金を払えるミャンマー人がいるのかと驚いた。

CTCを卒業できた学生はオックスフォード、ケンブリッジ、ハーバード大学などの超有名大学や各大学の医学部などに進学できる。
(大学入学試験はないようだ。)

まさに、超エリートコースである。

これまでにケンブリッジチューターカレッジ(CAMBRIDGE TUTORS COLLEGE)を卒業して進学したミャンマー人学生は50人以上になり、そのうちイギリスの高等学校卒業試験GCE-Aレベルの統一試験の成績でイギリス全国の中でトップ10位に入った学生が6人もいたそうである。

ミャンマーの富豪のご子息でトップクラスは英国に留学しているのかもしれない。

(参考:YANGON TIMES誌)

韓国への国費留学生

2008年10月03日 | ミャンマーでの生活
在ヤンゴン韓国大使館の一等書記官の話。

現在、韓国とミャンマー間の外交関係は大変良好であって、お互いの友好をさらに深めるために、ミャンマーの若者を韓国政府の国費で留学させるプログラムを推進している。

今年のミャンマー人留学生は25人(学部生11人、大学院生14人)で9月中に韓国へ出発した。

来年はさらに留学生の人数を増やす予定である。

留学期間は2年~3年で、1年目は韓国語の習得が勉強の中心となる。

奨学生として選ばれると、航空券などの渡航費用、授業料、生活費などすべての費用は韓国政府が負担する。

(参考:YANGON TIMES誌)

この記事を読んでうらやましいと思った。

韓国政府は一般のミャンマーの若者から広く奨学生を募集している。
だから、優秀な学生、努力する学生なら韓国で勉強するチャンスがある。

日本も国費留学生制度があって、毎年30人ほどが日本に留学しているが、こちらは民間からは選ばれない。

すべてミャンマー政府の役人(学校の教師を含む)、研究者から奨学生が選ばれている。

だからミャンマーの一般の学生はいくら努力しても日本の文部科学省の奨学生として選ばれることはない。

日本政府による国費留学制度は自分の記憶では1980年代(ネーウイン社会主義時代)からずっと続いている。

政府レベルで交流を深めることも重要だとは思うが、民間レベルの交流にも目を向ける必要があるのではないか。

当時は民間の若者がパスポートを取得したり海外に留学することは難しかったから、民間から選ばれなかった事情は理解できるが、今はパスポートが簡単に取得できシンガポールや英国に多くの若者が留学する時代に変わっている。

そろそろ韓国のように民間の若者から奨学生を選んでもよいのではないか。