ミャンマー・日本語学校ブログ

ミャンマーでの生活、教育、ビジネスなど
ヤンゴン在住12年の作者がお届けします。

ブルートレインがミャンマーへ

2008年11月30日 | 旅行・観光


今日はとても嬉しいニュースがあった。

JRの寝台特急「北斗星」の車両がミャンマーへ売却されることが決まり、近くミャンマーの鉄道を走ることになる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081129-00000512-san-soci

客車が18両の他にディーゼル機関車2台も同時にミャンマーへ輸出されるという。

ミャンマーでどの区間を走るのかまだわからないが、たぶんヤンゴンとマンダレー間の夜行急行列車として使用されるのだろう。

しかし、今のダイヤは早朝発の昼間運行の列車ばかりであり、夜行列車は運行されていない。

もし、このブルートレインが走ることになった場合は、ダイヤ改正して夜行列車を運行させるのだろうか。

「北斗星」は函館から上野まで一度だけ乗ったことがある。
子どものときからブルートレインが大好きで、「あさかぜ」「富士」「さくら」「みずほ」「瀬戸」「音戸」「あかつき」....など本当にたくさんのブルートレインに乗った。

全車寝台タイプの豪華列車がミャンマーを走る姿を想像するだけでわくわくしてくる。

客車や機関車の塗装はたぶんそのままだろうから、ミャンマーの景色とブルートレインの組み合わせが実現するとはなんか夢のようだ。



↑このディーゼル機関車もミャンマーへ。

演劇コンクールで優勝!

2008年11月30日 | イベント・行事


↑わが娘は村のおばさん役でした。



↑主役の女の子と囃子役の二人

今日は良いニュースが重なった。

この前のブログで紹介した子ども演劇サークルの発表会があったが、なんと娘が参加したサークルが優勝してしまった。
といっても、娘は完全な脇役でただ拍手しているだけなのだが....

参加チームは17チームで、歌あり踊りありでまるで子どもミュージカルのような感じだった。
それぞれのチームは衣装、小道具、化粧など工夫して本格的なものだった。

会場には出演する子どもたちの父兄や関係者たち500人でぎっしりとなった。

中には政府が主催する伝統文化コンテストの優勝経験のある子も参加していた。

1チームの持ち時間は10分で、「環境問題」「サイクロン後の復興」「社会福祉」などをテーマにしたものが多かったが、自分には子どもたちがしゃべる台詞が速すぎてついていけなかった。

娘が参加したサークルはこれで4年連続で優勝したことになるそうだ。

脚本、演出を担当している先生がとても上手で、この先生がいなかったら、優勝はできなかっただろう。

それに、主役の女の子の踊りも脇役、囃子役の男の子2人の演技も完璧だった。

こんなに大勢の観客の前で、堂々と演技ができる子どもたちは本当に芸達者である。
娘も台詞がないながらも、一生懸命笑顔をふりまいていた。

今日はミャンマーの新しい部分を見たような気がした。

来年は娘も台詞がもらえますように。



↑他チームの発表の様子


タイ混乱の影響

2008年11月29日 | ミャンマーでの生活

タイの国際空港が反政府集団によって占拠され、もう5日になろうとしている。

自分には関係ないと思っていたが、昨日重要書類を日本に出すためにEMSのオフィスへ行ったときのこと。

いつものように、送り状を書いて、高い送料(22ドル)を出すと係員は、
「いつ日本に届くか、見当がつきませんが、できるだけ早く着けるようにします。」
という。

バンコクへの便がストップしているため、普段はタイ航空でバンコク経由日本に送られて、早いときは翌日の配達になるのだが、今回はミャンマー国際航空でマレーシアまたはシンガポール経由になるという。

ついに自分にも影響が及ぶようになった。

サクラタワーの1階にあるタイ航空のオフィスは予約の変更や事情を問い合わせに来た外国人などでごった返していた。

ビザの更新のためにタイへ出国しようとしている日本人も、知人のミャンマー人も船員の仕事でバンコクへ出発しなければならないのに、できなくて困っている。

ミャンマーへの観光客もほとんどがタイ経由であるから、観光をキャンセルする観光客やツアーも出てきているという。

11月後半からヨーロッパからの観光客が増えて、久しぶりの活気が戻ってきたときにまた水を差すような状態になっている。

早くタイの政治状況が安定することを願う。

交通安全ポスター

2008年11月28日 | イベント・行事




先日行なわれた「交通安全展覧会」では交通安全ポスターのコンテスト入賞者の展示があった。

小中学校など子どもたちが描いたポスターはどれも秀作だった。

ところで、子どもたちが絵を描くときに、ミャンマー人の色使いに特徴が見られた。

1.信号は青色ではなく緑色を使うこと。
ミャンマー語では青信号は「セイン(緑色)」であるから、どの子どもも例外なく緑色だった。
日本の子どもなら、青色で描くところだろう。
英語でも青信号はGREEN LIGHTだから、世界的には緑色が普通で、日本人のほうが特殊なのだろう。

2.道路は黒で描くこと。
ミャンマー人には道路のアスファルトは黒に見えるようだ。
自分が道路を描くときは「濃い青色」「群青色」などで描いたと思う。

3.とにかく原色を使うこと。
ポスターということもあるだろうが、赤、黄色、緑など原色をふんだんに使い、絵を見ているだけでまぶしく感じられる。

ミャンマーではまぶしいくらいの色の使い方のほうがいい印象を与えるようだ。

ちなみに、日本の書籍用に使っているクリーム色の紙はミャンマーでは不評である。
クリーム色の紙は光を反射しないので、読書の際に目が疲れなくてよいのだが、ミャンマーではそのような発想はなく、コート紙のように光を反射してピカピカしている紙が好まれるのである。

欧米の人たちは逆にまぶしい色を嫌い、例えば写真集などでも色が少しくすんでいることに気づく。

国によって、また民族によって目の見え方に違いがあるのはとても興味があることだ。

経済理論が通用しない

2008年11月27日 | ミャンマーでの生活

ミャンマーでよく感じるのは「経済学の理論が当てはまらない」ということ。

例えば、ヤンゴン市内ではおびただしい数のコンドミニアム、アパート、一戸建てがまだ建設中であるが、だれがどう見ても供給過剰である。

経済学の授業で需要より供給が多い場合は、価格は下がると教えられたが、ミャンマーではそうはいかない。

今の状況は供給が100に対して、需要は1くらいだと思われるが、不動産価格はまだ値上がりしている。

買いたい人がいても、あまりに高すぎて売買が成立しないのである。

今住んでいるマンションの同じ階(7階)の住人が150平米の部屋を売りに出した。

最初は8000万チャット(約666万円)で売ろうとしたが、ぜんぜん買い手がいなかった。
そこで売主はどうしたかというと、値段を下げるどころか、1億2000万チャット(約1千万円)に値上げしたのである。(ただし、内装を施して)

内装にいくらお金をかけても、200万円で済むだろうから、実質の値上げである。

8000万で売れなかったのだから、1億2千万にすれば売れるだろうと、売主は自信満々に話していた。

バガン、マンダレー、インレーなど地方のホテルは去年より軒並み10~20%値上がりしている。

これはお客さんがたくさん入っているから値上げしているのではなく、客があまりに少ないので固定費(人件費、光熱費、メンテナンス費用など)を賄うために値上げしているのだ。

普通であれば、お客さんが少ないのであれば、値下げしてお客を呼び込む努力をするのだが、ミャンマーでは反対である。

ミャンマーの国内航空も同じように、利用客があまりに少ないために、航空運賃も値下げではなく値上がりで、かなり割高感を感じることになる。

こうして考えてみると、ミャンマーでは通常の経済理論というものは通用しない。

ドーナツ大盛況

2008年11月26日 | レストラン・食べ物情報
ヤンゴン市内の某ドーナツ屋に行った。

たぶん1年ぶりになるのだろうが、ドーナツ人気は衰えるどころか大盛況が続いている。
午後4時に来てみると、ショーケースはご覧の通りほとんど空になっている。

ここはドーナツが20種類くらいあり、その他にもダニッシュ、クリームロールなど洋風菓子も人気があって、全部売り切れていた。

ミャンマーでは何かヒットすると、それがずっと長続きするから大きい。
初めてミャンマーへ来たとき、ドーナツがこんなにミャンマー人に受けるとは思いもよらなかった。

ドーナツ1個の価格は400チャット(約35円)と1年前と変わっていなかった。

しかし、今日久しぶりに食べてみると、以前よりサイズが小さくなっているような気が....
それに、ふくらし粉をかなり使っているのか、中身がスカスカで、二口で食べられてしまった。

ちょうど、先週の日曜日、家で「日清のホットケーキミックス」でドーナツを作って食べてみたのだが、これが実に濃厚でおいしかったのに比べると、なんか空気を食べているみたいだった。

ドーナツはミャンマー人に大受けなのだが、逆にヒットしそうでしなかった食品もある。

例えば、日本のカレーライス。
日本人によって何軒かカレー専門店が出来たのだが、全然客が入らず閉店に追い込まれた。

和菓子の店も出来たが、これも2年で閉店になってしまった。

今度は何がヒットするのだろうか。
ヤンゴンにまだ現れていないものは、
1.シュークリーム 2.クレープ 3.たこ焼き 4.二重焼き 5.お好み焼き(日本に観光に行ったミャンマー人は必ず好きになるという) 6.コロッケ....

まだまだたくさんありそうだ。

能力試験まであとわずか

2008年11月25日 | 日本語学校

12月7日に行なわれる日本語能力試験の本番まであと2週間を切った。
いよいよラストスパートをかける時期に入って、生徒たちも気合いが入っている。

昨日は最後の2級模擬試験を行なった。
模擬試験は3回目ということもあり、生徒たちはすっかり2級の問題形式にも慣れているので、午前7時半から10時まで途中休憩なしでぶっ続けで試験を行なった。

さすがに生徒たちもやる気満々でその表情は真剣そのものだった。

今回の模擬試験は意表をついて昨年(07年)の問題をそっくりそのまま使った。

聴解試験では新傾向の問題があって、苦労していた様子だった。
また、わざと周囲の雑音を入れている問題が3つ連続してあって、そのような問題にも慣れるように練習させた。

昨日の受験生は55人だが、ほとんどが女子生徒で男子はわずか4人だけだった。

ミャンマー男子はなかなか根気が続かないようである。

さて、この中から何人が合格するか....

子どもは遊びの天才

2008年11月24日 | ミャンマーでの生活

昨日のブログの続きとなるが、娘をアニェインのサークルに参加させるようになって、友だちがたくさんできて嬉しそうにしている。

ミャンマーの子どもたちは、みんな仲良しだ。

一人で寂しそうにしている子がいれば、すぐに「こっち来て、一緒に遊ぼ!」と誘ってくる。

そして何も遊ぶ道具がないのに、ミャンマー式じゃんけんから始まって、鬼ごっこ、かくれんぼ、そして「かごめかごめ」に似た遊びもやっている。
遊びのレパートリーは実に豊富だ。
遊びにかけては大人が出る幕ではない。

ミャンマーの子どもたちが遊んでいるのを観察していると、本当に楽しそうで、生き生きとしているのがわかる。
そこには、おもちゃ、ゲームボーイ、コンピューターゲームなど大人が作り出したものはない。

そんなものがなくても、子どもたちは自分たちで遊びを考え、創造していくことができる。

日本の子どもたちは携帯電話のインターネットを使って「学校裏サイト」を作り友達の悪口を書き込んだり、いじめたりすることがあるが、ミャンマーではそんなことは考えられない。

ミャンマーの子どもたちの遊んでいる表情は本当に純真で、目が輝いていて、そして子ども同士が信頼や愛情で結び合っているように感じられる。

男の子が女の子に悪さをするが、決して女の子を傷つけるようなことはなく、女の子のほうも怒りながらも嬉しそうである。

日本の子どもたちには、腕時計、電卓、携帯、コンピューターゲーム.....何でも与えられているが、それだけ豊かになり満足が与えられると、かえって友だちを仲間はずれにしたり、いじめたりすることに発展するのではないか。

小学生に携帯電話を与えたり、インターネットをやらせるのは絶対にやめたほうがいいと思う。
そんなものを使っていたら、本当の子どもらしさ、優しさを失わせることになるから。

日本人はもう一度、子どもの教育について原点から考えるべきではないかと思った。

ミャンマーの伝統的演劇を学ばせる

2008年11月23日 | ミャンマーでの生活


ミャンマーには伝統的な演劇として「アニェイン」という踊りと漫才を組み合わせたような演劇形式がある。

ミャンマー国内にはこの「アニェイン」の劇団が多数あり、人気のある劇団の公演はチケットを入手するだけでも大変だそうだ。

こうしたプロの劇団ではなく、素人レベルの子どもたちによる「アニェイン」サークルもたくさんある。

実は1ヶ月前から娘をあるサークルに入れて、ミャンマーの伝統的な演劇を学ばせている。

興味があったので、昨日初めてその練習風景を見てきた。

そのサークルには10人ほどの子どもたちが参加し、小学校低学年の子たちばかりである。
娘はまだ幼稚園児なので、グループの中では最年少になる。

練習を始めてまだ1ヶ月というのに、子どもたちの演技、踊りのうまさに感心した。
発表会は29日にあるそうだから、ぜひ見に行こうと思った。

残念ながら、娘は台詞がまだもらえず、ジェスチャーだけの参加になる。

写真の主役の女の子はとても可愛くて踊りも演技もすごく上手だった。小学4年生だが、将来女優を目指しているのだとか。



↑は練習場になっている僧院の周りの風景。

ここはシュエダゴンパゴダのすぐ近くなのだが、「ここは本当にヤンゴンのど真ん中?」と思えるほどの、静かで長閑な風景にびっくりした。

こういうのんびりとした雰囲気、ミャンマーらしくてが好きだなあ.....



↑練習場の近くからはシュエダゴンパゴダがよく見える。
現在、大規模な改装と修復と金箔の張り替えが行なわれている。

良問?難問?珍問?愚問?

2008年11月22日 | 日本語学校

ミャンマーでは1999年から日本語能力試験が受けられるようになった。

これまでいろいろな試験問題が出題されてきたが、その中で今でも語り継がれていて話題に残っている設問がある。

それは1999年に行なわれた3級の聴解試験の中で、絵を見て問いに答える形式の設問だった。

以下、その設問を紹介してみる(実際はテープで読まれている。)


問題
男の人と女の人が話しています。(↑の絵で)二人はどこについて話していますか。

(女)ああ、ずいぶんありますね。
(男)え、ええ.....
(女)100センチはありますか。
(男)いや、それより もうちょっとだけ.....
二人はどこについて話していますか。

ミャンマーの受験者はとても行儀が良く、試験中はとても静かなのだが、この問題のテープが流され会話が終わった瞬間、「え~!? なにそれ?」というため息とも喚声とも聞こえる声が沸き起こり、会場はしばらくざわざわしていたのだとか。

確かにこれは実に変な設問である。

たったこれだけの情報で、体のどの部分について話しているのか答えさせるのだから。

この出題のねらいはいったい何だったのだろうか。出題者の意図を理解しかねる。

「もうちょっとだけ」であるから、100センチより少し大きい103センチを正解させるだけなのか...
それとも、「100センチは...」の「は」は「最低でも100センチある」という意味があって、それに対して男性が「いや」と否定しているのだから、95センチと答えさせる意図があるのか...

正解は103センチだそうだが、日本人でもあっけにとられる変な問題だと思う。

もう一つ、2級の聴解問題でブラックジョークのような会話が出たこともある。

問題(実際はテープで読まれている。)

男の人と女の人が写真を見ながら話しています。子どもはだれに似ていますか。

(男)この子、可愛いでしょう。母親によく似ているでしょう。
(女)う~ん......
(男)そうでしょ、そうでしょ。やっぱり、私に似ていますよね。
(女)そんなに似ているとは....あ、この人、叔父さんですか。よく似ていますね。
(男)(憮然として)いえ、それは私の友人です。

子どもはだれに似ていますか。

1.父親に似ている
2.母親に似ている
3.どちらにも似ている
4.どちらにも似ていない

正解はもちろん4.であるが、隠された意味がわかる受験者はきっと「ぷっ」と吹き出していたことだろう。

いや、あまりに可笑しくて次の設問から集中して聞くことができなくなったかもしれない。

この他にも思わず吹き出しそうになる設問が多々あるので、折を見て紹介してみようと思う。

安定してきた天気

2008年11月21日 | ミャンマーでの生活

↑は今日(21日)ミャンマー時間午前0時30分の時点で写された衛星写真。

このところ、ミャンマー上空にはまったく雲がない天気が続いている。
11月中旬までは少し肌寒かったのだが、後半に入ってまた蒸し暑くなってきた。

一方、マレーシアやシンガポールには厚い雨雲がかかっている。
マレーシアに1年住んだことがあるが、雨季と乾季はミャンマーとちょうど反対だったような気がする。
ミャンマーは今、完全に雨季が終わり乾季(涼季)になっている。

今は旅行に一番いい季節を迎えている。
12月7日に行なわれる日本語能力試験が終わったら、少し国内旅行をしようと考えている。

それにしても、ほぼリアルタイムでミャンマー上空の衛星写真が見られるというのはインターネットが普及したおかげである。

これまで何度も「サイクロンが来るぞ~!」というデマが飛び交ったが、インターネットで調べればそれが本当かどうかすぐにわかる。

生徒たちには「もし心配だったら、事務所のインターネットを自由に見てもいいよ」と話している。

しかし.....こんなにしょっちゅうデマが飛び交っていたら、「狼少年」のようになってしまい、本当にサイクロンが来るというときに人々がまたデマだと思って信じなくなってしまうのではないかと心配になった。

交通安全展覧会で思ったこと

2008年11月21日 | イベント・行事


先週、「交通安全展覧会」なる奇妙な展覧会が開かれた。

主催者は「ミャンマー交通安全協会」とあるが、実態は交通警察の主催である。

展覧会の会場には交通警察官やら、治安警察官やら、軍人などがウヨウヨいて、一般来場者はもしかして自分一人だけではないのかと思えるほどだった。

なんか場違いの所に来てしまったかなと思った。

交通安全に関する展示会ではあるが、道路行政、バス行政、タクシー行政、運輸、船舶、鉄道など広範囲の展示やミャンマー製ジープ、トラックなどの展示があってそれなりに面白かった。

でも、なぜかワイン工場の展示があったり、鍋、やかんなどの金物、即席ラーメンまで販売されていて何の展示会なのかわからなくなった。

この展覧会で何よりびっくりしたのは、交通事故や鉄道事故の本当に生々しい写真パネルがたくさん展示されていたこと。

車同士が正面衝突した事故ではぺしゃんこになった車の中で内臓が飛び出してぐったりとしている人の姿が...

とてもブログでは紹介できない悲惨な写真が「これでもか」というほど展示されていた。

日本ではこんな写真の展示はあり得ないだろうが、見学した人は交通事故の怖さを思い知ることになり、それはそれで十分な効果があるだろう。
ぜひ、乱暴な運転を繰り返しているバスの運転手たちに見せたいものだ。

ところで、なぜ自分がこの展示会にわざわざ行ったかというと、ミャンマーに「交通マナー」や「交通規則」に関する教本、マニュアルがあるのか知りたかったからだ。
結果は残念ながら、そのような本はなかった。

このような展示会を開くことも意義はあると思うが、それよりも先に運転マナーというものを教育してほしいと思う。

いつも頭にくるのは歩道を歩いているとき、小さな路地に入る車が減速もしないで目の前へ突っ込んで来ること。
これは危なくてたまらない。

日本では右折や左折の車が横断歩道を横切ろうとするとき歩行者がいる場合は、歩行者を優先させないといけない。
無理に突っ込んで歩行者を退かせば道路交通法の違反になる。

雨の日、路上にぬかるみがあり車が通ると泥がはねてしまうが、歩行者に泥をはねることはこれも道路交通法の違反になる。
ミャンマーではそんなことお構いなしで、歩行者が気をつけないと泥だらけになってしまうのだ。

以前、市内バスに乗って運転席のすぐ側に座っていたとき、前方にお婆さんが横断歩道を渡りかけていたのだが、バスは減速するどころか逆にエンジンをふかしてお婆さんを脅かし、その音に驚いたお婆さんが後方に腰を抜かしてひっくり返ると、「あはは..ひっくり返ってやんの」と車掌と一緒に大笑いしている運転手を見た。

ミャンマーの運転教習所では運転マナーなど何も教えていない。
まずは、運転マナーの教本を作成して、教習所で教えてもらうように運動するしかない。

日本留学への障害

2008年11月20日 | 日本語学校

ミャンマー人学生にとって日本に留学するために(=国立など日本の良い大学に入るために)大きな障害になっているものは数学である。

これまでの経験や生徒から聞いた話など総合して言うと、ミャンマーで教えられている数学と日本の数学はかなり違うということだ。

特に試験問題の出し方に大きな違いがあるらしい。

日本の数学の問題を解くためにはある種の「ひらめき」が必要で、教科書の内容をただ勉強するだけでは解けない。
自分で解答への道筋を考えて探して行かなければならないのだ。

日本留学試験(EJU)もそのような形式の問題が出題されるので、ミャンマーの受験者は良い点が取れない。(ミャンマーの大学で数学を教えている先生ですら60~70%しか取れない。)

これまでの生徒で平均点以上の点が取れた生徒はまだ見たことがない。
日本の数学はミャンマー人の受験者にとって大きな悩みになっている。

話は変わって、HORISON INTERNATIONAL SCHOOLという私立の学校が「数学コンテスト(MATHMANIA CONTEST)」を行なった。
ヤンゴン市内の小中学校の生徒やヤンゴンに在住する外国人の子どもたちが参加した。

その結果、ミャンマー人の子どもたちのほうが外国人の子どもたちより成績がずっと良かったそうである。

ジャーナル誌には「ミャンマーの子どもたちは数学が得意!」と大きく出ていた。

外国人というのは日本人が含まれているのかどうかわからないが、意外な結果となっている。

実はミャンマーの子どもたちは数学がよくできるのだが、日本の数学が特殊なためにできないのだろうか。

自分は「数学」というものは世界共通、万国共通だと思っていたが、日本の数学だけが特殊なのかもしれない。

今年の8月からわが日本語学校でもEJU対策のための「数学」の講座を開いているが、生徒たちは日本の数学の難しさに戸惑っている。

母校の文化祭

2008年11月19日 | イベント・行事

毎年11月の後半に入るこの時期になると、何となく気がそわそわしてくる。
なぜかというと母校の文化祭(外語祭)が開かれる時期だからだ。

今年の外語祭は11月20日から24日まで行なわれる。

インターネットの普及のおかげで、ここミャンマーから母校の文化祭の情報が見られるというのはすごいことだ。

この外語祭の特徴は何といっても各専攻語で行なう語劇があること。

今から遡ることちょうど25年前の11月19日と23日(しっかり日付も覚えている!)、映画にもなったあの「血の絆」をビルマ語で上演した。

ビルマ語学科は学生数が少ないので、学生一人がたくさんの役割を担当しなければならない。

自分は脚本、演出、監督、主演を全てやった。
今でも当時のことが懐かしく思い出される。

今年のビルマ語学科によるビルマ語劇は11月24日(祝)の午前10時から11時半まで行なわれる。
今年の出し物はコメディ「ヤンゴンの男とマンダレーの女」だそうだ。

語劇のタイムスケジュール

http://www.gaigosai.com/gogeki86info.html

また外語祭では25カ国以上の各国料理店が出展する。
毎年4万人以上の人が見学に来る大きなイベントになっている。

皆さん、ぜひ見学に行ってみてください。
語劇は字幕スーパー付なのでビルマ語がわからなくても大丈夫です!

アクセスについて
JR中央線「武蔵境」駅で下車後、西武多摩川線にお乗換えください。2駅目の「多磨(東京外大前)」が大学最寄り駅となっております。多磨駅からキャンパスまでは徒歩5分です。

↓の写真は昨年の語劇の様子です。(ビルマ語劇ではありません。)




製紙パルプ工場が完成

2008年11月18日 | ミャンマーでの生活

昨日(11月17日)付の国営新聞より。

エヤワディ管区ターバウン郡区に日産200トンのパルプ工場と日産50トンの製紙工場が完成し、その開所式が行なわれたことが4ページに亘って紹介されていた。

写真で見る限り、とてつもなく大規模な工場であることがわかる。

エヤワディ管区内に豊富に自生している竹を原料にして、それからパルプチップを作り、製品としてA判サイズの印刷用紙、コピー用紙、コンピューター用紙などを生産する。

2004年2月25日にCHINA METALLUGICAL GROUP CORPORATIONとミャンマー第一工業省が契約し、2005年5月14日に竣工したものである。

事業規模は何十億円、いや何百億円かと思われるが、敷地面積、事業規模など知りたい情報は国営新聞には書いていなかった。

このような大規模プラント物は日本企業が一番得意なはずだが、残念ながら中国企業が独占している。

他にも大規模水力発電所なども中国企業が独占して取っている。

受注時に国際入札が行なわれたのか、それもと随意契約だったのかは定かではないが、最近日本企業の活躍が見られないのが残念である。

ところで、学校で使っているコピー用紙はほとんどがインドネシア製の輸入品であるから、かなり高いものを使っているが、国産のコピー用紙が出回るようになると、相当コストが下がるのではないかと予想される。

早く国産のコピー用紙を使ってみたい。