映画「星の子」:今村夏子の小説の映画化,という驚き 2020年10月18日 11時26分04秒 | 映画(新作レヴュー) 今村夏子の小説が映画化される,と聞いた時,最初に思い浮かべたのは「監督はミヒャエル・ハネケが適任」ということだった。社会の不条理によって歪んでいく人間の心の闇と,それとは相反する一途な人間の強靱さ,といったモチーフを描くのにぴったりのディレクターは,「ピアニスト」のハネケを措いていないのでは,という単純な連想だった。 オーストリアに日本の芥川賞作家の名前が届いているかどうかは分からないが,蓋を開け . . . 本文を読む