某ファンサイト管理人の音楽随想記

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その名も「70s」と言うMOOKが出ています

2006年01月29日 | 【徒然随想】


MOOK「70's」 870円
(株)交通タイムス社-CAR TOP MOOK-
付録4曲CD:「学生街の喫茶店」(GARO)/ 「YOU MAY DREAM」(シーナ&ロケッツ)
「ライディ-ン」(YMO)/ 「翼を下さい」(赤い鳥)~アルファミュージックの音源より

その名も「70's(セブンティーズ)」と言う
70年代に関するMOOKが出ています。

70年代に関する出版関係が近年結構賑やかですね~。昨年も「Time Tripper」とか、あと名前を忘れましたが同じ様なMOOKが出版されています。映画「三丁目の夕日」とかの公開(大ヒット)なんかもこれらに連動する動きなのかもしれません。あと今後の「団塊の世代」の定年も微妙に影響しているのかも・・?(<私はまだ違いますよ~(笑))

ただこの本は以前のMOOKとはちょっと違います。スーパーカー特集は出版社から言って当然ですが、そうではなく音楽面での内容が充実していることです!

な、なんと、あのアルファ・レコードの特集記事があります!!!
『アルファミュージック「栄光の軌跡」』」と題して、1969年の設立から1994年の解散までを、当時のスタッフのインタビューを中心に特集しています。

<対談の当時のスタッフのメンバー>
吉沢典夫さん-エンジニア
有賀恒夫さん-プロデューサー
宮住俊介さん-ディレクター/プロデューサー

な、なんとっ、アルファのアルバム・リストもあります!!私はこれに感動しました・・・前から欲しかったんです!!(<出版社さん、ホントにありがとう!)更に、以前から気になっていた有賀恒夫さんの事を今回始めてちゃんと知りました。このMOOKは、アルファは日本の音楽の制作の在り方を根底から変えていった歴史に残る会社であった事が、舞台裏事情からもよく分かりました。現在、「インディ」というと、余りスマートでソフィストケイテッドなイメージが少ないのが大半ですが、ここは全然そうじゃなかった・・・。また、矜持を持ったインディ(Independence)レーベルの在るべき姿勢を、(インディーズの「先駆者」として)この会社の歴史が語っているようにさえ感じました・・・。ALFAについて、スタッフサイドからのお話は殆ど見かけたことがありませんので、音楽ファンは要チェックです!(ちなみに、村井邦彦さん自身のALFAについてのお話は、先にご紹介しました村井さんのアルバムのブックレットで読むことができます)

実は、この本を見つけたのは、先日ここで(ALFA MUSICの創始者)村井邦彦さんの「廃墟の鳩」を採り上げた翌日なんですよ。本当にその「偶然さ」には驚いております。私は昔からこういった"偶然 or シンクロニシティー [synchronicity]"が実にいろんな場面で良くあります・・・。何か超能力でもあるのかっ<自分<もちろん冗談で言ってます(笑)。

この本は他に、
酒井政利さん~コロムビアからの転身。新興CBS/SONYを成功へ。山口百恵さん他のプロデュース。
稲垣博司さん~現エイベックスMCの代表取締役会長~渡辺プロからの転身。新興CBS/SONYを成功へ。その後ワーナーへ移り、現職。等、日本のポピュラー史の証人達の貴重なお話が満載です。


稲垣博司さん~「70s」より

それにしても、往年のCBS/SONYは本当に優秀なスタッフの集合体だったんだと、今なら素人目にも本当に分かりますね~。素人の私でも知っているのは他にも、丸山茂雄さん、高久光雄さん(最近のディディエ・スキバンのプロデュースも素晴らしいです)、高橋裕二さん(昔ラジオでDJやってましたよね~・・・。Tim Janisは最初、自分の会社で売り出してましたね。)須藤晃さん(村下孝蔵さん、尾崎豊さん、etcご担当)。若松宗雄さん(松田聖子さんを見出す)。他にも沢山の方々・・・。

一方、今のSONY MUSICは、もう当時を引き継ぐ人も空気も全く残ってはいないのではないでしょうか・・・?私にとって、少なくともここ10年にリリースされた楽曲で、私の心の琴線に触れるアーティストは残念ながら殆どいません。逆に70年代に私があまり着目していなかったVictorだとかテイチク(飯田久彦さん以降)だとかに、本来ならSONY MUSICで出ていたであろうと思われるような、地味ながら優れたアーティストを多く見かけます。今のSONY MUSICは(先日の記事じゃありませんが)一過性のセールスは達成して会社の単年度の営業利益/業績としては潤おうけれど、少なくともCBS/SONY時代のように後の会社の資産として活用できるような優秀なカタログはあまり無いように感じます・・・。少なくとも、現在も利益を生み出し続けている「山口百恵」さん「松田聖子」さんに相当する資産価値があるカタログ・アーティストは、ここ10年間分を見ても私には思い当たりません。

私は先日リリースされたSONYの「HIT STYLE」(の最近のヒット・コンピ分)を見てちょっと絶句してしまいました・・。もう一方の「No.1 Story」と比較しても曲の「格」の違いは歴然。まるでSONY音楽の「使用前vs使用後」みたいだった(笑)。
これは自分達に対する自虐かっ(^^;。大半がインディに(多少多めではあるけど)毛が生えた程度のレベルの曲ばかり・・10年後のカタログをどう見据えているんだろう・・・??もっとも、そういう長期的な観点と(利益以前の)根底にあるべき"音楽に対する愛情"が感じられないところが今のSONY MUSICのダメなところなんだな・・・・

まぁ一消費者である私には、知ったこっちゃないけど・・・(^^;

そうそうCBS/SONYと言えばもう一方の立て役者、丸山茂雄さんですが(お父様はあの丸山ワクチンで有名な方です)ですが、これには載っていませんでしたが別の雑誌(フリー誌「5l(ファイブ・エル)」 )にインタビューがありました。今は沖縄で247MUSIC(←クリック!)という会社を運営されておられるそうです。何故沖縄なのか・・・の理由が、"音楽オリエンテッド"じゃなかった事がとても意外だった(笑)。


丸山茂雄さんのインタビュー「挑戦する人々」
-雑誌「5l(ファイブエル)」~ライフエンタテイメント社・06/1月号~より-

※エルダー層ターゲットにしたこのフリー誌には、コロムビア通販の柳 尚亨氏のインタビューや山野楽器の紹介があったりして、結構面白いですよ~。興味がある方は無料だし、探してみてね。ちなみにこの雑誌の総合プロデュースは、あの元吉本興業の木村政雄さんです。

話は最初に戻って、この雑誌には上記のようにオマケ4曲入りCDが付録についてます。嬉しい人も多いかもしれませんが、私にはこの手の曲は

もうええねん、もう何枚も持ってるねん・・

でしたわ・・・(笑)。

ps.
ちなみにこの豊かなALFA MUSICのカタログ(ユーミンを除く)はSONY MUSICが買い取ったんですよね・・・。買収(吸収)といった手があったのねっ>SONY MUSICさん。

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